回想。十三のキャバクラでの出会い ~アヤ~
絶品の日本酒でほろ酔いになりながら思い返してみる。あれは数年前の十三。
東京から逃げるように帰ってきたノブは、大阪でうつ病の本格的な治療に
入るも副作用やトラウマを払拭できなかったりとなかなか体調がよくなること
はなかった。そんな中、十三や南方のような場所は、東京の小岩感…というか
下町感と下世話な雰囲気が気に入って毎週通うようになっていた。
東京と比べてイロイロ安いことと、関西の空気感というかノリも相まってなかなか
充実した性生活を送っていた。そんな中、一仕事終わった帰り道、1軒のキャバクラ
に目が行く。あれ、こんな駅近にキャバクラあったっけ?しかも13時から開いてる
やん。値段を見ると6,000円。高い。小岩で遊んでいた時は3,000円から4,000円
で遊んでいたのに。じっと見ていると、店の隣の無料案内所からお兄さんが出てきて
「兄さん、どうっすか?」と声がかかる。「6,000円は高い気がするんよねー。
なんとかならへん?」「でも嬢のドリンク飲ませ放題ですよ。嬢のドリンクおねだり
もないですし、ドリンク別の店より結果安かったりして意外と満足度高いですよ。
いい娘多いんで。しかも初回5,000円でいいです。」「よし、わかった。一回行こか。」
相変わらずちょろいノブである。
そうして2階に上がると現れたのはキャバクラ「カエラ」である。
40席はあろうかという広い店内とゆったりしたソファー達。東京の店は総じて箱が小さい
店に行ったり、大きい店でも間隔がそこまで広くなかったり、一人ひとりの座る広さが
今一つのイメージがあったが、この店はいいなと思える雰囲気があった。
時間が早いからなのか客はまばらで嬢の数も多い。半分貸し切りみたいでいいな。そんな
呑気なことを考えながら席まで案内される。店の仕組みやルールを確認しながら様子を見る。
フリーだと嬢が15分ずつ4人つくスタイルかー。
学生とフリーターが多い印象だ。テンプレ通り挨拶をしながら携帯を交換して次回の
訪問を約束していく。東京よりも愛想がよく、話も弾むなー。そんなことを思いながら
嬢が回っていたら、昔好きだった子によく似ている子が向かい側でしゃべっていた。
来い来いと思いながらも回ってこない中、「延長どうしますか?」コールが来る。
残り回転していない嬢はあと4人、確実に来るはずだ。迷わず延長コール。
潔く指名を入れたらいいのだが、そこはケチなノブである。おすまし顔でフリーの
嬢と淡々と話して本心は口に出さない。いや、ただのドケチと言ったほうが
いいのかもしれない。延長のラストにお目当ての娘が回ってきた。
名前はアヤ。今日8人回ってくれたなかで指名するのはこの子しかいない。
そう思いながら15分一本勝負が始まる。




