31.吸血鬼さん、無尽蔵の体力。
ドラティアが手に入ったことで、主要な拠点はムーンディアにすることを決めた俺は、借りた地下室付きの家を買い上げることにした。
お金の問題は特に無い。ティティ、ミミ、マオの三人を組ませて魔物を倒して来て貰うだけでどんどん増えて行くからだ。
昼は家の中でゆっくりとお茶を楽しみながら、毎晩違う眷属を相手にご奉仕を受ける日々である。
ちなみに、長期滞在の拠点が定まり落ち着き始めたことで、眷属たちのご奉仕には色々な違いが明確に出るようになった。
俺はそれに合わせて相手をしている。
まずティティだが、どうにも以前ルヴィグに向かう途中の外でのご奉仕が忘れられないそうで、野外で頻繁にしたがる傾向になっていた。
街はずれの森の中や、あるいは明かりが消えた街の路地裏などに移動してのご奉仕が基本で、一回間違って街人に見られてしまったこともある。
深夜のことなので、目撃してしまった街人はこちらの顔を覚えてはいなかったようだが、なんとも緊張感に溢れるご奉仕だ。
「まさかご奉仕を他人に見られてしまうとは……」
「ティティが外でしたがるからだよ。……というか、見られるかもっていうスリルを楽しんでない? ……ドラティアのことを馬鹿に出来ないよ? ティティも随分と淫らな女の子だ」
「そ、そのようなことは……」
変態ちっくだ、ということをティティは顔を赤らめて否定したがるが、一回二回見られてしまったくらいでは止めず、何かと理由をつけて野外でのご奉仕を続行するのだから間違いなく淫らだろう。
行為時に理性を失ったりはしていないので、誘拐時のドラティアよりはずっとマシではあるが、それでも普通の人の基準から見れば随分と変態だ。
さて次にミミだが、こちらはかなり普通である。変なご奉仕はあまり望まず、基本は寝室で愛を囁き合いながらだ。
ただ、具体的に何をとは言えないが回数は多い。
いくらでも【支援の勇者】で互いの体力気力を支援出来るという事と、子どもを互いに強く望んでいるという事情もあって、最低でも三回戦は行うようになっている。
「ご主人さま……実は最近なのですがお月さまが来なくなりまして……」
「えっ……本当に?」
「はい本当です」
ということはご懐妊ということになるが……いやまだ分からない。勘違いかも知れないのだ。
だが、仮に出来ているのならば喜ばしいことだ。俺は取り合えず、ミミのお腹を優しく撫でてあげることにした。
「ふふ、まだ絶対ではありませんので、お腹に赤ちゃんがいるかは分かりませんよ?」
「それならそうで出来るまで俺も頑張るだけだよ」
仮に今回が勘違いであったとしても、元々五人子どもを作るという気の長い目標を立てているのだ。長期戦になる覚悟は最初からしている。
さて、そして次はマオだ。マオについては、慣れて来た頃になって、色々と楽しもうとしてくる傾向が徐々に表に出ている。
俺がすっかり忘れていて仕舞ったままにしていた、以前に一度使ったヌルヌルの液体を見つけて使いたがったり、どこからか良く分からない道具を持って来たりする。
ご奉仕を遊びの延長のように捉えている節があり、二人で楽しもうという路線というか。
「ぬし様ぬし様、面白そうなものを見つけて来たのじゃ!」
まぁだが、面白さや新しい刺激を求めていく姿勢は好ましい。
当初はマオの見た目に気後れしていた俺だが、今ではもう既に吹っ切れており、共に楽しめるようなご奉仕を試行錯誤しているくらいだ。
続いて、最後にドラティアだが……実はドラティアについては俺が唯一頭を抱えていた。
おかしなご奉仕を好むからだ。
ミミによって快楽を際限無く高められた時のことを、どうにもドラティアの体が覚えていたらしく、普通のご奉仕では「なんだかしっくり来ませんわ」との事で。
何が良いのか様々試しているうちに、快楽快感を極限まで支援された姿で地下室でご奉仕をするのが一番しっくり来る、となった。
仕方ないので毎回ミミに協力を仰ぎ、あの時と全く同じにしてからご奉仕を開始するのだが……。
「ぶひぃぶひぃ! 私は豚さんですわぁ! あなた様の豚さんですわ!」
俺が満足するかどうかを差し置いて、ドラティアだけがトリップしている状態になりがちで、これではどちらがご奉仕を受けている側なのか分からない。
まぁその、ああいう復讐を行ったことが巡り廻って俺自身に帰って来た結果かも知れないので、こればかりは甘んじて受け入れる他には無いのだが。
それにしても、もしもこの国の国民が王女ドラティアの今の姿を見たらどう思うのだろうか?
些か興味が湧くが、情報収集の都合上それが出来ないのが少し悔やまれるな。
まぁ何はともあれひとまず俺は、ドラティアに少しのダイエットの指示を出しつつ、引き続きの情報収集を頼んでいる。
――日々はこんな感じで過ぎ去って行っているのであって、そして、それに伴い他の勇者の情報も徐々に集まり出して来ていた。
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