世界観と人物説明
ある意味作者のためです。
デ・ア・バディル
美しきモノ達の楽園という意味。宇宙のどこか、地球の概念の通用しない星にある世界。
美しきものが繁栄し、それに該当しない者たちが虐げられ追い詰められる世界。生命以外のいわゆる神や精霊と呼ばれるものの存在が明確であり、影響も大きい。
ウィウィヌンの湖と呼ばれる世界中に点在する湿地帯には大型の肉食獣が住み着いており、時折人里へやってきてはヒトを襲う。
次元の穴
主人公がバスごと通ってしまった穴。世界は、網状のボールが何重にも重なっているような形状をしており、それぞれの網の大きさ、間隔などは全て異なっているという。
そのため常に動くその網目をくぐり抜けて別の階層へ抜ける確率は皆無に等しい。次元の穴に落ちたとしても別の次元の穴にたどり着く前に潰されることのほうが多いという。
アディール
デ・ア・バディルにおいての始まりの神であり、最高神。男の神で、なにより美しいモノを愛したと伝えられている。
ウィウィヌン
アディールの対極に位置する女神。醜い心と容姿を持ち、美しいアディールに嫉妬し対立していると伝えられているが、実際はそういったことではないらしい。
月隠れの大樹
太古の昔に世界の中心に生えていたという始まりの生命を育む大樹。アディールとウィウィヌンの戦いにより、切り倒されたと伝えられている。
月隠れの大森林
切り倒された月陰の大樹の上に広がる大森林の事。その広さは約700万平方KM。高度は海抜2400M程。
形状は地球でいうところのテーブルマウンテンに酷似しているが、豊かな土壌に恵まれ多種多様な生態が展開され、大型肉食獣などが時折姿を現す。
アヴィヌ人
美しさを兼ね備えた聖都に住む選定民。醜さを嫌い、虐げることによって神への信仰を捧げるとしている。
一部の人間を除きほとんどのヒトが、アディル聖教を信仰している。
ウィガス人
身体に障害を持っていたり、醜い容姿などの場合のヒトを指す蔑称。
聖都の外部で奴隷として働かされているモノがほとんど。
アヴィヌ人がけがなどを負って美しさを損なった場合、一部を除いてすべてがこのウィガス人とされる。
アディル聖教
最高神アディールを信仰する宗教。もともとは魂の高潔さを尊ぶ教義であったが、長い時代の流れにより、外見の美しさのみを尊ぶようになった。
土地神
それぞれの土地を治める豊穣を司る神。土地神に嫌われると、その土地に足を踏み入れることができなくなる。
また、魔女のいる土地の場合選定民を除いて悪意を持ったヒトなどを拒み、立ち入らせることがない。
魔女
別名隠者。土地神に認められ祝福を受けたヒトの事。
また、その祝福を余すことなく利用できるヒトの事でもある。
選定民
その土地に己の生涯を定めても良いと認められたもの。
聖都には土地神はいない為、聖王が選定民を決めている。
土地神のいる場所では魔女以外選定民を定めることはできない。
杵島桜子
別名 シャウラ
主人公
次元の穴と呼ばれるほぼ死ぬしかない場所を、バスごとくぐり抜けてきた強運の持ち主。
漢方医の資格もとってしまった妙齢の薬剤師。タレ目のふんわりおっとりした外見だが、その性格はかなりの男前。度胸もあれば腕力もあるという。ないのは男っ気だけというお姉さん。
デ・ア・バディルでは、月隠れの大森林に流れ着き住み着くが…。
ネネ
6歳のウィガス人 元貴族。本名は ネウネリス・エウ・オリンゼ。
騎士達の私闘に巻き込まれ、顔に怪我を負い聖都から追い出される。ジイジに保護されるが、ジイジにはなつかずにゾンガの後ろをついてまわる。
ゾンガ
両親共にウィガス人。まだ12歳の少女だが、身長は既に180を超えた巨体と怪力少女。どもりが酷いため普段は話すことをしない。常人とは異なる怪力とどもりのせいで周りから気味悪がられることに、心を痛める多感な少女。
ネネを可愛がっており、体の悪いジイジを助ける優しい少女。
ジイジ
元聖宮守護騎士。聖女王の宮まで現れた鳥型の肉食獣と戦った際に片足をなくす。そのため聖都から追われることに。神話の真実を知っている語り部の末裔。
質実剛健と絵に書いたようなダンディなおじさん。御年50歳。幼いウィガス人の子供を集め育てている。
末裔を捉えようと動いた聖都から逃げ、無理がたたり風邪で倒れたところを桜子に助けられる。
本名はジルキニス・エウ・リミートン
アルト
本名はアルディーヒト・エウ・オリンゼ。ネネの実兄である聖宮守護騎士。家族思いの優しい性格ではあるが、剣を持てばその優しさは鳴りを潜める。
聖都に見切りをつけ、唯一の肉親であるネネの元へと向かうが…?
オズバーン・デア・リリダム(バーン)
代々医療に携わる一族の一人。聖宮守護騎士隊の医療部門担当。
父親が巫女によって捕らえられてから聖都のあり方に疑問を持つようになる。
アルトと共に聖都から脱出を計画するが…?