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妄想兄貴

作者: ぎゃわれ

下手ですが見ていってくれたら、フラグたんがきっと今言でブラッシャアアアと叫んでくれるはずです!

妄想兄貴

タジャドルコンボ


「おい、起きろ朝だぞ一樹」

 この声は兄さん?

「そうやっていたら遅刻するぞ」

 わかったよ起きるよ

「兄さん・・・」

 だがそこには兄さんなんていなかった。

「起きろバカ兄貴!」

 俺の目が天井から床に変わっていった。

「いてー」

「起こしてあげるだけでも感謝してよ。今度は私に起こされないでよ、次おねえに起こしてもらうから」

「それだけはやめてください。罰金、罰金取られてしまう」

 あの罰金だけはかんべんだからな~、いままでどんだけ取られたか。

「あっ、朝ごはんできてるよバカ兄貴」


 俺は中村一樹、高校2年生、男、十六歳そして長男だ。家族はいまだに合コンにいっているらしく、全然帰ってこないじいちゃん中村丸男七十歳、いつも仕事で家にほとんどいない母、中村和絵四十三歳、旧姓横山和絵、父中村正男は当時四十歳にして信号無視してトラックにはねられてかえらぬ人となってしまった。つまりはだこの家には親はほとんどいない。俺が一番上ということだ。なのに・・・。

「あっ、お兄ちゃんはやくご飯食べてよ。片付けられないから、もし遅刻したら罰金だからね」

 長女、中村一美、小6、十二歳、彼女がいわば罰金妹である。頼もしいといえば頼もしすぎるかな。母親に似たのだろう。なら俺は誰似?じいちゃんではないですように祈ろう。家事は一通りやってくれる。結婚するならこういうやつってやっぱ専業主婦かな?

「バカ兄貴がまた金取られてやんの」

 次女、中村二奈、小3、九歳、俺をよく馬鹿にしやがる。くそマザコンやろうだな。寝るときは可愛いもんだがな、よく名前で二奈なのでニーナってあだ名がつくらしい。

 そして、

「おにいちゃんおひゃよう」

 わが家のマスコットガール、小1、六歳の中村ミク。父ちゃんいわく「家族は123っていう感じに名前分けたいんだ。だって子供いっぱい欲しいじゃん」とお母さんに聞いたんだがな。

 この4人がただいまいるこの家の住人である。つまり俺より上の兄貴はいない。ここにはな・・・。


「一樹学校一緒に行くか?」

 そうやって兄さんは俺を誘ってくる。

「そうだね兄さん」

 兄さんはそうやってにこりとして俺に微笑みかけてくれる。なんていう幸せなんだ。かっこよすぎるよ兄さん。兄さんあいらぶりゅー、もう一生ブラコンでもいいや。

「なー一樹、時々俺にBLよ~とかガチホモとか耳に聞こえるのだが、気のせいか?幻聴でも俺は聞こえるのか?」

 確かにそうやって道中歩けばいわゆる腐女子といわれる人にはそう見えなくもないかな。

「大丈夫だよ。俺は攻めじゃないから」

「お前は何言ってるんだ?」

 首をかしげる兄さんかわいい、言っておくが俺は男だからね。兄さんも男だ。これは同姓愛ってやつ?どんな目で見られても尊敬できる覚悟はもってるぜー。


 うへへうへへへへ

「顔がにやけてやんの。またHなこと考えてたよね~よね~よね~」

 なんだニーナかよ。

「うるさい」

「やっぱそうじゃん」

「うっげ、キモチワル」

 痛いこれは痛すぎる。

「兄ちゃんはいつも元気だぞ」

「おにいちゃんばいばーい」

 ミクが手を振っていた

「あ、じゃねバカ兄貴~」

 そうかもうここまで来たのか。高校と小学校の分かれ道。

「帰りこれ買ってきて」

 そこにはおつかい、たぶん夕飯の買い物メモを渡された。

「忘れたら罰金、わかった?}

「了解しました」

 昔はもっといい子だったんだがな。いまのミクくらい。兄貴をあいつら馬鹿にしてるのもわかるがな。頼りがいがないし、兄さんみたいにかっこよくない。そう俺だけの兄さん。

 俺の頭だけにいる兄さん。妄想兄貴。


 妄想兄貴が俺の頭にいるようになったのはあいつら妹三人衆の特に2人が俺を馬鹿にしていたときのことだった。

 あれは一年前の春

「お兄ちゃんなんて大嫌い!!」

 そう一美に言われた俺はちょっと動揺していた。なぜなら俺は一美にちょっと靴下がないから聞きに言ったところ、俺は着替えの途中を目撃してしまい、おまけにぼこられた。いつから反抗的になったんやら、前は全然気にしなかったくせに、小5の春のことだった。

 また二奈、いやニーナでいいや、ニーナは、いいや最初からなぜなのかわかっているし、それはいわゆるテレビの影響ってもんだろ。いや漫画かな?よくわからんマセたガキ、マセガキだな。ステレスでもあるのかね~。一日に一回馬鹿にしやがる。

 ミクは保育園の方だった。家は迎えが遅いからいつもローテーションでやってた。まだお母さんも仕事でほとんどいないからな。ほんとえらいよミクは、俺そん時めちゃくちゃ甘えてたもん。ま、それもこれも父ちゃんが逝っちゃったせいでもあるけれど、ちなみに小説家だった。

「大嫌いかっ・・・」

 俺は廊下を歩いていると、

「おおカズっち、ただ~」

「じいちゃん!ってだれそれ?」

「こいつ?俺のフィアンセちゃん」

 ったくまた合コンかよ。いい年してよくやるよな。

「その人は追い出していいからさ、俺今バイトしたいな~って思ってるんだけど」

「その人呼ばわりとは失礼な!怜奈ちゃんっていう名前あるんじゃからそう呼ばんかい」

「俺名前聞いてねーし」

 ったくなんだよ。俺もこの家に少し金入れてあの妹達の欲しいものでも買ってやろうと思ったのによ

「は~い、ね~ジョニー私って邪魔者?」

「そんなことないぜ怜奈」

 だれだよジョニーって、じいちゃん丸男だろうが

「もういいや、俺勝手にやるからさ」

「おい待て!!」

 なんだかんだいって俺のことが心配なのかな?

「バイトならわしがいいところ知ってるぞ、特にキャバクラとか」

 俺未成年なんだが・・・って突っ込むところが違うなこれ

「いいよ、友達がコンビニやっててそこにしようかと」

 とじいちゃんが俺の耳元で、怜奈さんだっけ。その人には聞こうえないよにこう言った。

「若い女いたらメルアド絶対聞けよ」

 ブチッ、ったくこのじじいは、「大嫌い」って言われたばかりの俺にそういうこと言うなよな。

「でてけ!!」とじいちゃんたちを追い出した。


「・・・」

「・・・」

「ホテルでもどう?」


「ったくバカじじい、人がせっかくバイトしようと思ったのに」

 っとちょこんとぶつかった。かわいわしくてまだ幼い彼女はこういった。

「おひゃよう、おにいちゃん」

 ミクはそう言ってくれた。

「じいちゃん、いいのですか?」

「ああいずれは、あの女にぼこられるだろうからさ」

「ぼこられる?」

 そっか、まだわからないよな。教えるわけにもいかないにしな・・・。

「ま、いいやご飯食べようぜ」

 リビングに向かった俺達が見たものはすこし残酷なものだった。

「俺の朝飯は?」

 いつもここにありますよね。しかもきっちり3人分だけあって、なんで俺だけないの?しかも弁当まで作ってないし、いや作っていたけれど誰か食べたな。大方犯人はわかってるが、よく食えたな。

「おい、まだ怒ってんのか?」

 一美さんよ~、反抗期にしては早すぎでしょう。なんで?前は着替え見てもぼこらなかったし、ちょっと前までは一緒にお風呂入ってたじゃん。父親ってこうなっちゃうの?誰か教えてください。

「なら、ミクのあげますよ」

 なんて優しいんだ、でもだめだミクはまだ成長期、もっともっと食べなくてはならない時期でもある。それにミクの量では俺の腹はすまんがふくれないんだ。

「ミク!やらなくていい」

「えっ、はい・・・」

 お前が言うなよ。

「ごちそうさまでした~。」とニーナが食器を流しにもっていったところで、

「お前だろ、俺の弁当食べたの?」

 ぎくっとした顔で俺見てるところ図星らしかった。大体こいつはいつも顔に本当のことが見え見栄なんだよな。嘘がつけないところ正直者でいい子かもしれないな。すぐテレビや漫画に影響されやすけれど。

「ち、違うよ~」

 すぐばれる嘘だった。

「嘘だろ!」

「うげっ」

 もうバレバレだなこりゃ

「二奈ねえちゃん、そうなの?」

 ミクそうだ。こいつが犯人です。この食いしん坊め、いつか太るぞ。

「あ~も~、お兄ちゃん!」

 と、一美が席を立った。

 そして俺の前にバサッと置いたものは、

「あの?これはいったい?」

「おつかい、あと財布、パクらないでよね」

「いやしないけど、ご飯は?弁当は?」

 そうしないと俺もたない、夜までお預けとか、食べ盛りの俺には厳しすぎる。

「その中の500円だけ、昼ご飯買っていいから」

 500円で何が買えるのかな?パンしかないかな、うちの学校の学食割と安いけど先輩がいるとな~、まだ高1の身分でずうずうしいからコンビニだな。それよりも・・・

「朝飯は?」

 朝しっかり食わないと死んでしまう、腹ヘリ限界だぞ

「知らない」

 おいおい一美様よ~、どうすりゃいいんだよ、もう

「な~、まださっきのこと怒ってんのか?」

「当たり前だよ!!」

 やっぱりか~

「俺はどうすればいい?」

「そうだね~、う~ん」

 ここで無理回答が来たら俺即効ミクと一緒に逃げよう。絶対この女から逃げてやる。小6でも怖いぜ、俺の妹なのによ。シスコンの皆様、妹がいてもろくなことはない。ミクはいい子だからいいけどな。

「理想の兄貴になってくれたら許す」

「理想の・・・兄貴?」

「うん」

 理想の兄貴ね~、例えばどんなのだろうかね~

 そこで俺の頭ははフル回転していた。

「一樹!」

「誰?」

「お前の兄ちゃんだ」

「俺の兄ちゃん?」

 どうなってるんだ?俺はここまで妄想がたくましくなっていたのか。じんちゃんするりかな

「おい、学校行こうぜ」

 なんだろう、学校の友達ののりと変わらない気がする。

「おいおいどうたんだ?体調とか悪いのか?」

「いや違う」

 なんだかぎこちねー、これ妄想だよね。

「ならいくぞ、遅刻は俺が許さないからな」

「お、おう」

 このノリはなんなんだ?ついていけてる俺ってすごいな。これが理想なのかな?

「そうだ一樹」

「なに?」

 そういえばこの人なんて名前なんだろう

「今日の夕飯はお前が好きなもの作ってやる。なにがいい?」

「えっと、カレーかな」

 ここらへん適当

「カレーか、よし!夕飯楽しみしてろよ」

「うん」

 なんか親近感が湧いてくるな

「お前の喜ぶ顔、結構気にいってるんだからな」

 こういうのが理想の兄貴かな?

 この兄貴の名は、中村鉄平けんかが強くて兄弟思い、家事料理こなすという設定だけど。いまだけんか以外は完璧かな。そんな状況の妄想はしないから。俺痛いの嫌いだから。

「お~い、お兄ちゃん?」

「何言ってるの兄さん、俺が弟だろ」

「完全に妄想の中にいる」

 そこで俺は目を覚ましたかのような感覚が起きた。

「ま、いいや。理想の兄貴じゃなくてそうだな~、ちゃんとした兄貴でいいや」

「ん?そうか」

 そしてまた妄想タイムが

「おにいちゃん送れちゃうよ~」

 妄想タイムを阻止してくれたのはミクちゃんだった。

 だがこれがきっかけでちょくちょく理想の兄貴像を考えるようになった。

「兄さんってさかっこいいよね」

 一応イケメン像かな。そっちの方が理想でいいだろ

「お前は俺をからかってるか?」

「そんなまさか、俺本当にそう思ってるんだってば!」

 それは本心だからな

「そうか、照れるな・・・」

 こういった感じで1年過ぎていった。

 はい回想終了


「昔のきっかけってすばらしいな~」

「お前何言ってるの?」

 ただいま俺がいるのは、わが毎日毎日うんざりするくらい言っている高校である。そして今は休み時間、というより昼休みかな。そして俺と話しているのは、小学校からの腐れ縁というものかな。学力が俺と変わらないっていうのがどうかと思ってるんだけどな。ったくこのロリコンめ。俺の弁当の玉子焼き食っただけで喜びたがって。

「いや~俺お前とずっと友達でよかったぜ」

 感動してるんですか。そうかそうか。

「おい太郎さんよ~、クラスでロリコン発言しないで下さい」

「いやいやお前が今そんなこと言わなかったらロリコンなんて思わないだろ!」

 いやあんたもう大半の人があなたがロリコンって知ってますって、

「いいよな~おまえは、家に妹が3人もいて」

「いつからお前はシスコンになったんだ?」

「いやいや妹に興味はない、俺はあくまで女子小学生から中2くらいに興味あるんだ」

 大声で言わないで下さい。同業者だと思われるでしょうが!

 彼の名前は桜井太郎という、見ての通りロリコンやろうだ。

「大体それ以上はババア同然だな」

 たいていロリコンってこうだろ、でもこいつ主張してて恥ずかしいって言うものがない。なんなんだかな~、中学の時1学年下の女子の着替え覗こうぜと言ったときにはあいつだけ怒られる羽目になった。だって俺覗いてねーし。いやマジで。

「俺に何かフラグたたね~かな」

「おいおい現実と2次元を一緒にするなよ」

 現実はクソゲーだからな。ハーレムエンドとかありえんだろ。って何で知ってるって?こいつが言ってたから、リアルでロリコンの恋愛シュミレーションゲームだったっけ?やってるらしい。そういうのって年齢大丈夫なのかね?

「そうだ!お前ん家行きたくなった」

「お前は俺の家で何する気だ?」

「お前の一番下の妹の部屋に入る」

「ぶっ殺すぞてめーーー」

「なんだよいいじゃんか、何もしないって」

「部屋入ったというよりも俺ん家の敷地入った時点で不法侵入だ!」

「ちぇ~」

 ま、こいつもこいつなりで進歩してはいるんだがな。前にミクのパンツもらっていい?って聞いた日時は俺はかなり怒ったね。ストーカーで「きたぜ~」って家に押しかけてきたときもあったっけ。そんな時いつも長女である一美は絶対部屋に入らせない。口は聞かないし、それに彼をすぐに追い出せと言う。ひどいだろ。でもこいつの方がひどいせいだからである。

「ならならお前はさ、盗んできてよ」

「お前そろそろ自首してくれない?」

「ひでーよ」

 お前がな。

「おっと、予鈴なるぜ」

「本当だな」

 こいつとの会話となるといつもこうなってしまうな。別れられてもできないってものが腐れ縁かなってそう思っている。だから俺モテねーのかな?

「モテテどうする?」

「兄さん!」

 スーパー妄想タイム突入

「いやだってなんとなくロマンがあるじゃん」

「それもそれだけどな」

 兄さんは絶対もてるタイプだな。男も

「でも俺は一途な方が好きだな」

 兄さん・・・。やっぱそういうのってモテるわな

「というよりモテる原理がわからんな」

 俺もだよ兄さん

「手いうかなんでこんな話になった?」

 あいつが元凶だよ兄さん!

「それにしては無口だな」

「いやちょっと頭の中で突っ込んでたよ」

「できれば言って欲しかったな」

 いやちょっと怖いよある意味ね

「さて、もう授業だぞ」

 いや授業中だよ

「俺はこれでな」

「うん」

 そしてリアルのクソゲー世界へと戻っていく。

「なんでこの世界はこうなのかね~」

 それが当たり前であるけどな。というよりも当たり前を当たり前に思わなかったからこそ、万有引力を考えたあの人とか仏教をつくったあの人たちがいるわけだ。なら俺もそんなこと考えていればいずれは歴史教科書に載るんじゃね?でも考えるだけじゃダメかな。やっぱ行動が必要だな。兄さんに後で聞いてみよう。

「おい、中村は授業聞いてるのか?」

 先生まったく聞いてませんでした。

「というよりお前、教科書今現文じゃなくて古典だぞ」

 一緒でしょうが。どっちもひっくるめて国語です!

「まったくお前ってやつは~、おい!桜井寝るな!!」

 彼、ロリ太郎くんは寝ぼすけ太郎で一日に最低2限は寝て最高全時限寝る。俺はぼーっとしている大臣に任命している。そのあだ名は今いる古典の加藤である。先生は独身であだ名をつけるのが趣味らしい。一番ひどいあだ名はorzだった。そしてこんな口調だが女教師である。どうやら先生の家は父子家庭だったらしい。女の子に育てるつもりが男の俺達よりたくましくなってしまったということだろう。

「あいかわらず先生は熱血だね~」

「先生は熱血じゃありません。突っ込み担当です」

 俺の立ち居地奪わないでください。俺はこの立ち居地結構気に入ってるんですから、といってもロリ太郎くんとエロじじいにしか突っ込まないけれど、兄さんは別かな?一応頭では突っ込むけど、やっぱこえだして突っ込んだ方がいいのかな?

「とりあえず授業再開!」

 熱血じゃないならなんだろうか?いい加減認めたらどうなんだろうか。周りの先生も加藤先生は熱血でいいですね~とか生徒にも熱血教師だろってよく言われてるのに、そんなにイヤかね熱血教師。ま、女の先生というとおしとやかなイメージだからそこを壊したくないんだろうけど、先生全然おしとやかじゃないよ。

「ま、いいかな」

 こんなこと考えてもきりないしな、ロリ太郎ともこのこと前にも話したことあるしな。てかロリ太郎って定着してきたな。今度からそう呼ぶことにしよう。なんで呼ばなかったんだろうかといまさら俺もいるわけで、こんなことばかり考えていたらあっという間に授業は終わっていた。

「なんも聞いてなかった」

「大丈夫!寝てた俺よりはな!」

 お前はいつもそれで赤点取るだろうが!

「おかしいな?何で寝るんだろう?昨日10分は寝たぞ、夜」

 それが原因じゃなかったら何でしょうね~と言いたくなる。こいつ家ではよくゲームばっかりしてるイメージがある。実際そうだ!って言ったことあるし、

「お前は本当ばかだよな」

「お前はどうなんだよ」

 平均より下だけどお前よりはましだな。

「おいおい教えろって~」

「馬鹿にか?俺はこの前なんて最高点数56点だからな」

「すごいなおい」

 ちなみに平均78点だったらしいです。

 いるでしょこのくらいの馬鹿がクラスに1人や2人。それが俺とこいつだといったらそういうこととなるだろう。兄さんにも教えて欲しいんだけど、某の兄さんは「だめだ。教えることは簡単だが、まずは日頃の授業をよく聞き、それをしっかり理解してから俺から学べ!まずは基本が大切なんだ基本が」

「大体教えるも何も妄想だしな~」

「どうした?エロい妄想でもしてたのか?」

 ったくロリ太郎君はーーー

「てめーはそこらへんの熟女と結婚してろ!」

「それだけはいやだーー、せめて年下、年下がいいよ~」

 ならあんたが歳とって50、60くらいで40の人と結婚してろ!とか言ったらどういうのだろうか?

こいつのことだから「せめて10代前半がいいよ~」とか言いそうだからこんなこと考えていても仕方がないのである。大体こいつは俺が兄さんの妄想してる時俺がエロいこと考えてるって勘違いしてやがる。ま、言えるわけがないけどな。引かれるし。

「あ~馬鹿は風邪引かないからよかったぜ」

 こいつはこういうときネガティブにはならない。いいところでもあるけどな。

「そろそろ帰るか?」

「そうだな」

 放課後はこんな感じで終わっていく。

「おっと、おつかい頼まれてたから、ここでな」

「おう、また明日な」

 っとロリ太郎君とのお別れである。

「さて買っていくか~、えっとなになに?」

 そそくさと俺は最寄のスーパーえと向かった。

「またカレーかよ。ま、ミクが好きだからな~」

 うちの家庭上カレーが大好物という割合は高い。お母さんとミクとばあちゃんもそうだったけど、ばあちゃんはもう亡くなってるんだけどな。じいちゃんにとっても厳しい人だったらしい。その時俺は小さかったから知らないけれど、俺は忘れないことが一つある。耳掃除してもらったことである。それだけだけどいい思い出かもしれない。

「カレーはいいよな」

 兄さんもカレー好きである。事となっている。

「やっぱりにおいがなんとも格別だな」

「そうだね兄さん、俺も好きだよ」

「嘘を言え!お前が好きなのはすき焼きだろうが」

 よく知ってるね~、すき焼きもうちでは好きな人多いけどさ、じいちゃんとか・・・。

「一樹の好きなものは何でも知ってるぞ」

「それはすごいね」

 兄さん好きは知らないみたいだけど。そういえば久々にばあちゃんのことで思い出したけれど。俺の名前ばあちゃんからとったって言ってたな~。ばあちゃんの名前が中村(旧姓宮崎)一らしいけれどね。

「カレーは甘口が本当のインドの味というらしいぞ」

「ま、甘口以上だとミクが食べれないしな」

 この前間違えたせいでとんでもないこととなったからな~、ミク泣いたし、一美怒るし、ニーナは笑ってたし。考えてみれば一番ひどいのニーナだよな。

「兄さんは甘党派?」

「うんそうだよ」

 可愛いところもあるもんだな。少し照れてるし。と買い物を済ませた。

「俺周りからどう見えてるんだろうな」

 兄さんの妄想して声だして聞こえていたら不審者扱いとかされんのかね?ストーカーのロリ太郎君よりかはましかもしれないけれど。

「ただいま」

「おかえりなさい、おにいちゃん」

 玄関からおでむかいしてくれるのはミクだけだ。当たり前のことだな。あいつらがした日にはぞっとしるかもな。

「おにいちゃん?」

「いや、ちょっと考え事してて」

 と俺は頭を撫でてやった。そしたらにっこりしてリビングへ戻る。なんてええ子なんだろうか。やっぱ俺恵まれてるな~。ロリ太郎君だったら気絶してるね。それかもう失神ものだな。耐えることできんだろうな。あのロリコン男は、

「あっ、帰ってたんだ?」

「今帰ったの」

 と俺は一美に買い物袋をやった。って今ガチャって玄関したよね。ミクには気がついてなんでお前がきづかねーんだよ。わざとだなこりゃ・・・。そうに違いない。

「じいちゃんは?」

「またどっかいった」

 あのじじいは家にいることってほとんどないな。別家の家があるんじゃないのか?ありうる。

「それよりお風呂見てきて」

「へいへい」

 お風呂へ向かうと・・・

「ミク?なにしてんだ!」

「熱いです~」

 変わりに見てきてくれたんだろう。まったくいいこすぎて俺泣いちゃう。

「早く冷やそうな」

「うん」

 そういえばニーナ見ないな。二階かな?

「ちょっ、どうしたの?大変やけどしてるかも」

「いたいよー・・・」

「もしかしてミクに見に行かせたの?」

「えっ、いや・・・」

 どうしたものかな~。正直に言っても嘘!と思われるし、逆にそうだよ、とか言ったら罰金どころではすまなくなってしまう。これは最大の選択ではないだろうか。ミクをかばうか、犠牲になってもらうかだとかばうんだけど。

「おにいちゃんは悪くないよ。ミクが手突っ込んだから・・・」

「ほんと?」

「う、うん」

 ミクちゃんありがとうと目で合図したが伝わったかな?

「ミクは見に行かなくてもお風呂さんが自分でするから」

「でもお姉ちゃん、おにいちゃんに見てきてって」

「ああ、熱いのが好きだからどうかなって」

「そうなんですかー」

 いえいえ熱いの好きじゃないっすよ一美さん。ミクも納得すなー、これから熱いもんばっか食べることとなるじゃん。前にそれで冷たいもんばっかり食べさせられたあげく腹壊したんだぜ。

「痛かったです~・・・」

「気をつけてねお兄ちゃん!」

 何で俺?そこミクに言わなくちゃ、俺もそれくらいわかるぞ。何でいつも俺にあてる。なんだ?俺はそんな役職ですか?イヤですよそんな立ち居地、それじゃ俺Mじゃねーかよ。と午後7時をしめす時計君がなった。

「さ、ご飯ご飯、ニーナ呼んでくる」

「それがまだ帰ってきてないんだけど」

「上でなんかしてるんじゃねーの?」

「そうだろうと思ってたんだけど、いないし、学校はもう出てるのみたよ」

 は~、どこか隠れて俺達を冷やかしてるのか、それとも外で遊んでるのか。

「ったくあいつ、隠れてんだろ、ミクしらない?」

「知らな~い」

 一番頼りにしてなんだが・・・だめか。ミクは人とか探すの得意だからかくれんぼでは鬼にはさせてもらえないようだ。そういう役職になったら儲かるなそれ。将来が楽しみだな~まったく、って今はそれどころではないな。

「俺、ちょっと外探してくる。2人は家の中探してみて」

「うん気をつけてね」

 最悪だな。これはどうしたもこうしたもない。お母さんには心配はかけることができねーし、じじいは頼りにならないし、ロリ太郎君のレーダーでも使うかと思ったけれど、ロリレーダーあてにならないし、一番頼りになる人は限られている。決まっているじゃないか。

「兄さんどうしよう」兄さんだ!

「あわてるな、まだ事件にあったわけではない。まだ7時だ。遅くなっただけかもしれない」

 でもな~、たいていニーナは家にはちゃんといるやつだ。ご飯の時間はミクとあわせて7時と決まってるから、ご飯にいないなんて不思議すぎる。あれだけ食事が好きなやつだ。

「まず心あたりを探すんだ」

「わかったよ兄さん」

 俺は片っ端にあっちこっち行った。公園だとか、コンビニだとかいろいろ。時たまに家に電話して家にいたかとか、ニーナの行きそうな場所を聞いた。そして・・・

「はあ・・・はあ・・・、ったくどこにいるんだよあいつは」

 こんなに心配させやがって、あとでがつんって言わなきゃな。

「兄さんどうすればいい?」

 辺りを見渡すと暗くなっていた。

「そうだな、もうあきらめて警察に届け出すしかないな」

 誘拐なのか、拉致されたのか、もう頭ではこんなことしか思いつかなくなっていた。

「そうだな」

 だが・・・奇跡は起こった。

「すいません、ってあれ?」

「おう!一樹じゃないか」

「じいちゃんなにしてんの?交番で」

「ああそれがな」

 じいちゃんは酒に酔っ払って道で寝ていたところにポリスメンに会って保護してもらったらしい。っでそこにいたのは・・・

「ニーナ!!」

「ああ、バカ兄貴じゃん」

 ニーナがいた。そこでなんとかこのポリスメンから解放された。そしてことと事情を説明してもらうことにした。

「だからさ、じいちゃんが警察に捕まっていてさ、助けようと思ったら。家族が来てくれて助かった。とかなんたらって」

 じじいはまたどっかに行ってしまった。ニーナの言うことを聞くと、じじいは酔っ払って道で寝ていたら警察官に保護されて、警察の人が家族の方を呼んでくださいって言った時にたまたまニーナがじじいを助けようとして間に入った。そしてややこしくなったところこんな時間になり。そして俺が来たってことかな。

「まったく人騒がせなじいさんだ」

「お腹減った~ご飯、ご飯」

 その前には一美に説教だけどな。

「兄貴行くよ!」

「はいはい」

 今回はじじいのせいにしておこう。一番あの時兄さんが言ってくれなかったらどうなっていたんだろうな。

「兄さんありがとうね」

「いや俺は何もしていない。したのはお前だからな」

 やっぱりかっこいいな兄さんは

「は~や~く~」

 そのあと俺達は一美に起こられたの言うまでもない。俺が怒られたのはついでらしい。なんでだよ!

でもその後のご飯はおいしかった。ま、無事でよかったよかった。

 そうそうご飯のあとにこんなことがあった。

「そうか~兄貴見つけに来てくれたのか~」とにっこりした顔があった。

「ったく、じじいもじじいだな」

「じいちゃんじゃなくて私のせいだし」

 なるほどな、あのじじいをかばってんのか、大体昼間から酒の飲みすぎがいけないんだって、将来あんな大人になりたくない第1位に入ってる。ちなみに2位はまだ決まってない。

「とにかく何もなくてよかったよかった」

「ちょっと兄貴みたいじゃん」

 ん!もしや理想の兄貴に近づいた証拠か?なら鉄平兄ちゃんありがとう。

「ま、もう少し早かったほうがよかったんだけど」

 そういえばずっと思っていたことがある。何故あんな時間まで交番にいる必要があったのだろうか?ただの酔っ払いじいさんにその孫の女子小学生をそこまで置いているくらい暇だったのか?おそらく1,2時間くらいあったはずだ。そこまでして何がしたかったんだろうか。

「そういえばおまわりさんがじいちゃんにさ~。女のくどき方教わっていたよ」

 この町のポリスメンさん、すこし不安が実ってしまったよ、暮らせないかもじじいみたな人が増えていったら、この町はおしまいだな。

「ま、今日は寝ろ、明日も学校だろ」

「うん、おやすみ」

 さて俺も寝るか、そういや宿題あったけ?ま、いいや明日やれば。


 明日俺は1人だけ宿題を忘れて怒られた。なんでロリ太郎がやってくるんだよ。

「反省しろ」

「はい」

 と先生に怒られた後、兄さんが・・・

「宿題を忘れたのは悪いが昨日は大変だったからしかたがないな」

「いや俺がやらなかったのが悪いよ」

「ふふ、お前のそういうところが俺は好きだな」

「兄さん・・・」

 やっぱり兄さんは最高です。今とても言いたいね~でもこれに追い討ちをかけるかのようにあいつがこい言ったんだ。

「ばかじゃねー?ははは、1人だけだぞ忘れてんの」

 くそロリ太郎くんだ。さらにくそがついたな

「うるせーよ」

「ふてくされんなってヤンキーよ」

 俺はヤンキーじゃないっての。お前が宿題したのが悪いんだろうが、いつもしてこないのはお前なのにさ

「俺も反省したのさ、やっぱり宿題は大切なものだからな」

 どうせ3日で終わるだろう。3日坊主くそロリ太郎君よ。このままじゅげむみたいにやっていこうかな。すごいあだ名になりそうだな。

「俺は変わったのさ」

 この台詞何回目ですか?3日坊主くそロリ太郎君。あーだめだややこしくなってくる。

「またか・・・とか思うなよ!今回はめちゃ本気だからな!」

 はいこの台詞も何回も聞きました。ったく懲りないやつだな~、腐れ縁なんだからいい加減あきらめたらどうなんだ。結局はやってこない結果へと生んでしまうんだから。

「はいはい、わかったわかった」

 とりあえず曖昧に返答しておかないと止まらないからな~こいつは、えっと3日坊主くそロリ太郎だったな。覚えるのいやだな。

「とりあえずこれからの俺は嵐を巻き起こすぜ」

 3日坊主の嵐はもう見飽きましたよ・・・。

「期待しないでおくからもう黙れ」

「なんだよつめてーなー」

 毎回言ってくるあんたもどうかと思うぞ。自分が偉いんだぞってことアピールするのはいいとしてこれからの未来までは知ったことじゃないからな。わかりやすいけどな、今までのパターン的に言ったら。

「悪かったな、デジャブ感を感じたからさ」

「俺はしないけど」

 ここらでお開きかな?

「そうかい、じゃなー」

「おいおい」

 タイミングもわかりやすいことがいいかもしれないな、たぶん。

「眠いな~」

 そもそも、昨日のあれが悪い。じじいにはちゃんと言っておかないとな。今度いつ会えるんだろうか…。というか今なにやってんだ、あの人はよ!

「それでも俺はあいつらの兄貴なのかね~」

 自信ないな~

「大丈夫だ一樹、お前なら大丈夫だ」

 兄さんがいたら100人力だ。妄想兄貴は生きてるんだから、俺の中で

「ね~兄さん」

「ん?」

「これからも一緒だからね」

「ああ」

 中村鉄平は俺の妄想兄貴だ。そうなんだ。

「兄さんってさかっこいいよね」

「おいおい茶化すな」

 別に本当のことなんだけど

「ね~、兄さんは理想の兄貴って何だと思う?」

「そうだな~…」

 考えてるし、俺もそうだったけどさ

「俺が思うに、理想に兄貴なんていないんじゃないか?」

「えっ?」

「いや、理想というより、なんだろな~、そういう理想の兄貴っていうのは誰にでも好かれる、そういうことじゃないのかな」

 ああそうか。兄さんは兄さんでこういう答えなんだ。俺とは違う、ちゃんと自分と向き合った考え。違った人を描いてはいない。

「兄さんわかったよ俺」

「ああそうか」

「ありがと兄さん」

 もう俺は理想や妄想には逃げない。己自身が誰にでも好かれる兄貴になってやる。人に恥ずかしくない兄貴に。でも俺にそれができるか?鉄平兄さんとは違う。俺は違う。妄想兄貴とは違う。だけど

「やるしかないか」


 家に帰った。

「一美!ニーナ!ミク!」

 俺は3人を呼び出してこう言った。

「何?」

「www何?」

「何ですか~?」

 よしこれなら言える。

「俺お前らが大好きだ」

 そのあと俺は一美に「罰金!」といいながら殴られ、ニーナに笑われ、ミクに心配のまなざしで見られたのは忘れもしない。なぜなら俺の理想はここにあるからだ。妄想兄貴にはできない感覚だな。

「一樹!輝いていたぞ」

 兄さんの言葉は俺の心に鳴り響いていた。


今後の展開

このあとも妄想兄貴といろいろなことがあり、自分自身兄貴としての自身を上げていく中一美に彼氏ができたと報告があり兄貴としてどうすればいいか奮闘する。

フラグたん:最後まで見てくれてありがとう

      では

      「今回の言葉」略して今言

      ブラッシャアアアアアアアア

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