第三話 城での生活
「おーーーーい!魔王は居るかーーーー!」
こんばんは。寝ようと思ったけど馬鹿でかい声で目が覚めました。
窓の外は夜。大体4時間は寝たか…
それにしてもセリさんの声じゃない。誰が来たんだろう。
「おーーーーーーーーーーーーーーーい!この際魔王じゃなくてもいいぞーーーーーーー!」
「うっせ」
「だれかいるなぁぁぁぁ!」
えっ?ここ玄関から相当離れてるんですけど?扉も閉めてるんですけど?
まぁセリさんがアレだし彼のお友達も化けm…いや超越した方か。
「はーい居候でーす」
「おーーーーー!アイツが人を入れるなんて珍しいな!!!」
「セリさんは仕事らしいので私が行きますー」
「頼むぞ!!アイツの招きがないと城に入れないんだ!!!」
玄関ですら無い???外で話していらっしゃった???
取り敢えず待たせるのも嫌なのでベッドから跳ね起きると靴を履いて外に出る。
すると進行方向に宝箱が!これじゃ出れない!
ミミックは基本開けなければ襲わないが、確かパンドラだけは近づくのも駄目だと…
「すみませーん!パンドラが道を塞いでて通れませーん!」
「倒せないのかぁーーー!」
「無理です!ここ来たばかりなので!」
「ちょっと結界を破るから待ってろ!助けるためならアイツも許してくれるわ!」
轟音とガラスの様なものがが割れる甲高い音。
「「「御帰りくださいませオルガミラ様」」」
「相も変わらず煩いなお前ら!」
おまいう案件。
瞬間移動をしてきたうるさい人ことオルガミラさんは一蹴りでパンドラを破壊した。
いや、走ってる。何か影が見えた。
「初めましてだな居候!次パンドラにあったら蹴り壊せ!」
「いや、レベル1なんでそんな速度で走れません」
「ほう…?」
えっ…何か会話間違えた?デッドエンド?
「レベル1だって?」
「魔物を一匹も倒してないので」
「転生者か…スキルは?」
「無いです。天使煽り散らかして落とされたところをセリさんに助けてもらいました」
「は?天使を煽った?マジ!?マジか!これは傑作だ!!!」
一瞬ヒヤッとしたがどうやら正解だったらしい。
腹を抱えて全力で笑っている。
「ヒヒッ…はぁーッ…いいじゃん気に入ったぜ!良いビートを持ってやがる!」
「一方的に色々言われるの嫌いなんですよ」
「最高だぜ!セリに取られてなけりゃ魔界に招待してたんだがな!
私はオルガミラ。ミラでいいぜ居候!」
「九堂夏希です。ナツキって呼んでください。」
「おうナツキ!これから宜しくな!」
「こちらこそ。」
和やかな雰囲気で話が進む。
ミラさんは褐色の肌に金髪、蝙蝠の羽が生えたいかにもな悪魔だ。美人。
服装としては結構動きやすそう。
すると魔法陣が空間に刻まれ、セリさんが出てきた。
「大丈夫ですかっ…と。【傲慢なるオルガミラ】ともあろうものが何をしに来たんです?
もう貴方は昔みたいに簡単に魔界を出て良い身分じゃないんですよ。理解してください。
あと結界を壊すなとも私言いましたよね?」
怒涛の正論スマッシュ。やっぱ相当な身分だったんだ、そうだよね。
というより魔界って何?世界が幾つかある系の?
「パンドラにナツキが襲われてたからな!結界を壊したのも仕方なくだ!」
「本当の話ですかナツキ?」
まぁ、ちょっと変えられているが間違ってはいない。
「うーん…概ねあってます」
「ほらなー!言っただろ!」
「そうですか…私の監視不足でした、ありがとうございます。それは良いとしても最初の質問に答えてませんが。」
「べっつに…たまに会いに来るくらい良いだろ」
「それが一週間単位でなければね」
「っち!もう私が居なくても回せるくらいまで部下が増えたんだよ!」
「イレギュラーが起きた時に対応できないでしょう。」
「良いじゃん!」
「駄目です。」
「まぁまぁ、両者とも落ち着いてください」
身に纏う覇気がえげつなくなってきたので本格的に破壊活動が始まる前に止める。
丁度私を間に挟んで喧嘩してる怖さよ。
「仕方ない。今日は許しますがまた魔界に行ってチェックしますからね。」
「無論!」
うっきうきのミラさんと渋々といった感じで承諾するセリさん。
「夕ご飯食べていきます?」
「まじで!?作れるの!!」
「ナツキは料理を作れるんですか!?」
「えっ、むしろ料理ができずにどうやって生きてたの?」
「【暴食】が料理上手いから食材持って凸って食ってた」
「そこら辺で狩った魔獣をそのまま食べてました」
ミラさんはまだ分かる。
「火すら通さないんですか??」
「はい。どれが野菜かもわからないので適当に草を食べてました」
「原始時代の方ですか?」
「お前そんな限界だったのかよ」
「一度作ってくれれば、ノウハウを自律人形に覚えさせられるので…」
「もしや生涯で一度も料理を食べたことがない?」
「いや、私と一緒に何回かは食ってた筈だが…」
「彼の魔力に対応させる前にクーデターを完結させたので、覚えさせる暇がありませんでした」
「暴食さんの魔力で壊れるってことですか?」
「そういう認識で良いです。」
「魔界に来れば良いじゃねぇか!アイツも喜ぶぞ!」
「私が行ったら魔界のパワーバランスが崩れます。」
「細かいなぁ全く!」
「作る分には良いですよ。居候させてもらっている身ですし。」
「ありがとうなぁぁナツキぃ!」
「どうか頼みます。」




