こうしてコロナ対策費は海外に垂れ流された! 待ち受けるは国民負担増という恐ろしさ!
筆者:
本日はこのエッセイを選んでいただき誠に光栄です。
今日はマズかったコロナ対策費の一つとしてモルヌピラビル (ラゲブリオ)を中心に触れていき、医療利権のタブーについて個人的な解説をしていこうと思います。
質問者:
具体的にどういうことが問題だったんですか?
◇9万円の薬で普通の治療と同等しか効果が無い
筆者:
非常に簡単にモルヌピラビルについてまとめさせてもらうなら、
1日薬価は1万8862.40円、最低でも5日間投与が必要で、計9万4312円一度の治療で必要になります。
社会保険料として1374億円国は支出しており、医薬品としては昨年度4番目の支出金額でした。
ところがこの高価な薬はコロナウイルスに対して何の効果も無いことが最近追及されるようになったのです。
2024 年3月13日 モルヌピラビル (ラゲブリオ)評価結果の概要 という厚生労働省の資料では、
標準治療に対するモルヌピラビルの入院又は死亡におけるオッズ比は 1.053 (95% CI:0.775 to 1.396)であり、両群のイベントの数もほとんど変わらなかったと評価されています。
(つまり5%しか改善せず標準治療と変わらない)
質問者:
9万円以上もする薬で普通の治療と変わらないって酷いですね……。
ただ、コロナに関して分からないことも多かったので仕方なかったのではないですか?
◇保険適用し続ける限り医者は使い続ける
筆者:
確かに未知のウイルスだったという面はあります。
当初のデルタ種ぐらいまではモルヌピラビルに効果があったという事は事実のようなのですが、
オミクロン株以降ではほとんど効果が無いことが分かっており、治験のアップデートがなされていなかったのが最大の問題です。
2021年12月24日日本は使用承認し、翌1月から使用が開始されたのですが、
22年11月16日の英国国立保健医療研究所(NICE)判断ではモルヌピラビルに治療に有効とする一定の根拠があると認めた上で、費用対効果が悪いとして、英国国営医療サービス(NHS)に対して使用を推奨しないとしており、
EU当局は23年2月25日と1年以上前にモルヌピラビルに十分な治療効果が得られなかったため不承認勧告を下しました。
1年以上前の段階で世界では「使えない」という評価を続々と下しており、この時点で社会保険適用を辞めるべきだったように思えます。
質問者:
今でも保険適用なんですか?
筆者:
24年3月22日の参議院財政金融委員会の柳ヶ瀬裕文議員のこの薬に社会保険適用をする必要があるのか? という質疑に対する塩崎厚生労働大臣政務官の答弁として、
『国民皆保険のもと安全性有効性が確認されて、必要かつ適切と認められ医薬品や医療機器等については保険給付の対象としており、有効安全性が確認されているため取り消しは行わない』
といった趣旨の内容を答えています。
通常医療とほぼ変わらない5%しか効果が無いものを、副作用があまり無かろうと、海外高額薬を保険適用し続けることは意味が正直分からないというのが僕の考えです。
質問者:
しかし、そんなに効果が無いものをお医者さんは勧めるんですね……。
筆者:
ここで厄介なのはオミクロン株の前の株までには使えたという点です。
ところがそのあと効果が5%低下したということから厚生労働省の答弁も嘘ではないという事です。
お医者さんも価値観のアップデートをできていない可能性もありますし、
お金儲けに走っている可能性もあります。
特に個人開業医は6割が医業損益が赤字だというデータもあるようで(コロナの時は補助金のおかげで最終利益は黒字)、経営においては高い薬を処方して利益を上げることが最善なのです。
質問者:
経営のためにですか……。
筆者:
病院そのものが潰れてしまっては元も子もないですからね。
だからこそ政治的判断で保険適用から外すという事は必要性が非常に高いと思うのです。
保険適用から外れない限り今後も病院はこの新型コロナ患者にモルヌピラビルを処方し続けることでしょう。
特に、日本の社会保険制度というのは実質的に税金のように国民から巻き上げられています。
それを考慮すると薬事承認されていることでOKという答弁は、海外(モルヌピラビルはアメリカの製薬会社メルク)にお金を流し続けるだけと言えます。
今回は偶然分かったことではありますが、
こうして国民から巻き上げたお金は無意味なところに気づかぬうちに永遠と投入され、社会保険料負担増の一因となっているという事です。
質問者:
これが別に真水国債を発行して返済不要ならば問題はないんですけどね……。
筆者:
特に未知のウイルスでの感染症になった時に頻繁にアップデートが出来なければ、
同じようなことが起きた時に過ちを繰り返しかねない状況であると言えます。
ワクチンに関しても当初から期限があるものを確保しすぎていたために、
台湾などに配った上に更に今廃棄している状況です。
アメリカの製薬会社の言いなりになって支出を莫大に増やし過ぎていると言われても仕方ないと思います。
現在のところ累計で1億5千万回分(金額にして4700億円分)も廃棄しているということのようです。
これは期限切れから次々と廃棄していっているので今後ももっと増えることでしょう。
質問者:
海外へのお伺いを立てていないでちゃんと日本人のために働いて欲しいですよね……。
筆者:
世界貢献をするな、外国人を優遇するな、とは言わないのですが、
まずは日本人を豊かにしてからだと思います。
そこから次のステップとして世界への貢献を考えていくべきでしょう。
どう見ても今の日本にその余裕はありません。
内閣府の24年3月22日に発表した、「社会意識に関する世論調査」では、
現在の社会で満足していない点を複数回答で尋ねたところ、63.2%が「経済的なゆとりと見通しが持てない」と答え、この質問を始めた2008年以降で過去最高だったことが分かっています。
これらの無駄な金を減税していたならどんなに良かったんだろう? と思ってしまいますね。
◇国民側が医療利権を監視し続けなければいけない
質問者:
確かコロナ対策には使途不明金もありましたよね……。
筆者:
これに関して去年の春以降から続報がありまして23年9月15日のNHKの記事では、
『新型コロナの感染対策として計上された国の予算のうち、国会の承認を得ずに使いみちを決められる 予備費について、会計検査院が調査した結果、2021年度は50事業に8兆2000億円余りが支出されたことがわかりました。
会計検査院は、使われ方がわかりにくい状況にあるとして、事業ごとの額や執行状況などを公表するよう政府に求めています。』
という内容がありました。
恐らく以前お伝えした使途不明金10兆円がちょっとは実態解明が進歩したのでしょう。不透明な使い方という点ではちっとも進歩していませんが、「ポーズ」だけはしているようです。
質問者:
それだけのお金が適当に使われたのだとしたら大変ですよね……。
筆者:
現状無駄遣いした分の補填は増税でしかやらないようですから、
国民としてはもっと知っていき、追及した方が良いと思います。
また、アルツハイマー治療のためのレカネマブに2030年代には年2兆円もかかると言われています。
これは年間300万円ほどかかる超高額医薬品で認知機能障害の悪化が有意に(18ヶ月で27.1%)抑制とモルヌピラビルよりはマシだと思いますが、
治験のアップデートで今後この数字は変わる可能性はあると思います。
その際に保険適用からの排除も考えていくべきだと僕は思います。
高い薬を保険適用するなら減税してその分質のいい食事でもした方がよっぽど健康に直結するように個人的には思えます。
(高額療養費制度を使うことが予測されるため、高齢者は1割負担よりさらに少ないと思われます)
質問者:
現状日本中が税金と保険料で苦しんでいますからね……。
筆者:
ただ、医療利権は介護も含めますが税金と社会保険料分を合わせて国庫負担が年100兆円と日本最大のお金が使われている部門ですから、中々自力で追及する者がいないと思うんです。
批判すれば「命を軽んじるのか!」と返してきますから結構タブー視されているのもあると思うんです。
軽んじるつもりは無いのですが、費用対効果など総合的なバランスをみて薬の保険適用を考えていって欲しいですね。
質問者:
センシティブな話題には切り込みにくいのかもしれませんね……。
筆者:
だからと言って見直さない、お金を垂れ流していい理由にはならないと思います。
医療行為という錦の御旗の後ろに強大な「黒いお金」が隠れているのですから。
僕は今後もこの問題について斬りこんでいこうと思います。
という事でここまでご覧いただきありがとうございました。
今回はモルヌピラビルがほとんどコロナ治療に無意味だったにもかかわらず、9万円もする薬であったこと。しかも効果が無いと世界が認めて1年経っても、未だに保険適用され続けていること。
医療利権は強大で命にかかわることのために切り込みにくい問題であるという事をお伝えさせていただきました。
今後もこのような政治・経済、マスコミの問題について個人的な解説を行っていきますのでどうぞご覧ください。