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第一幕 勇者になる?! へんなもんひろっちまったぁッ!!





日が暮れ始めた夕方、(さわ)やかな日の光を浴びて、道路が輝いている道沿いを、一人の少年が学校の授業が終わり、教室から(かばん)を引っ提げて、走って来た。



「んぅ、終わったァッ! さて、うちに帰るとするかッ」



少年は、鞄を肩にぶら下げ、いつものように、独り言を、口走っていた。



「何か、面白れーことないかな? 漫才のネタネタネタッ!」



歳の頃は、高校一年生で、十六歳くらいだろうか。キャラメルアッシュ系の髪色で、ショートレイヤー風の髪型をしている。下校路を歩きながら、少年はネタ探しし、辺りを頻繁に見遣っていた。



「ん、何だあれは? ポスターが落ちてるぅ!」



道端に大きいポスターが、円筒状に丸められ、千社札を貼られた状態で落ちていた。少し古風な感じがするが。その丸められた状態のポスターを、少年は興味深そうな面持ちで拾った。



「何これ? 貼るまで開封しないで下さい? (えらい、怪しい千社札だな)なんだこりゃ?」



千社札に書かれていた言葉を、声を出して読み、少年はポスターを、ジト目で見遣った。



「諸君、(だま)されたと思って、そうしてやるぞな!」



そういい、少年は、ポスターを高らかとオーッと言う感じで、天に掲げた!



「またやっちまった。あぅ、俺、漫才やっているとき以外に、独り言、多いよなぁッ~」



また、独り言をいい、シャイな一面があるのか、どよんと、肩を落とし、少年は落ち込む!



「十分、ポスターのことは、ネタになるよな!」



少年はポスターを鞄に突っ込み、言葉を滑らし、下校路を明るい顔で歩いていく。



「ま、いっかぁ! 帰ろう! ダッシュぞなッス!」



千社札の言葉を鵜呑(うの)みにし、一目散に自宅に走っていく。結構、急ピッチで速い。








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