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ネクサスセイヴァー  作者: 謎の生物
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第29話 アンソン村での戦い。

 変身した俺は、そのまま可憐と真心、どちらかの”絆”の力を使おうと二人に振り向き、どちらの”絆”を使おうかと迷ったが、無難に一番最初に変身した時に借りた可憐の”絆”を借りる事にした。


 「可憐!!」


 俺が可憐の名を呼ぶと一瞬キョトンとした可憐だったが、すぐに意図を察して胸を張ると俺はそこに手をかざし、赤ピンクの球を手に掴むとハームドと聖国軍の方へと向き直り、そのままベルトに可憐の”絆”をはめ込んだ。


 次の瞬間、赤ピンクの奔流が俺の身体のあちこちに走り、変身した俺の姿が更に変わった。


 戦闘準備が整った俺はハームドと聖国軍を睨みつけ一歩、二歩と歩み出した。

 

 

 

 ーネクサスセイヴァーー、よもやあんな愚物が久方ぶりにこの世界に来訪した本物の”絆の救世主”だとはなー


 光が本当にネクサスセイヴァーに変身した事で、聖国軍に決して弱くない動揺が走り、ハームド自身も自身が思っていた以上に動揺している事を自覚せざるを得なかった。

 更に天道光いやネクサスセイヴァーから発せられる凄まじい険吞なオーラと凄みによる威圧感に気圧され飲まれており、ネクサスセイヴァーが一歩、また一歩と踏み出す度に、ハームドも聖国軍も無意識に下がってしまった。

 

 しかし遂に、ネクサスセイヴァーは構えをとると勢いよくハームドへと飛び掛かった。




 俺は下がるハームドと聖国軍に仕掛けるべき、戦う構えをとると勢いに任せて、そのままハームドへと飛び掛かり、飛び蹴りを噛ましてやった。

 ハームドは咄嗟に防御魔法かバリヤーか知らないが薄透明な障壁を自分の前に展開したが、俺の飛び蹴りは障壁を難なく破壊し、そのままハームドの身体に叩き込まれ、「ぐふぅ!!」と短い苦悶の声を上げながら吹き飛び、後方の聖国軍の兵士達を巻き込みながらぶっ飛んでいた。


 多くの兵達を下敷きにしながら、痛みでうずくまっているハームドに、すぐさますぐそばにいた多くの兵達が「ハームド様!大丈夫ですか?!」「ハームド様!お怪我は!?」と口々に尋ねながら駆け寄った。

 そのためか聖国軍の指揮が乱れた様で、俺達を攻撃してくる気配がない。その隙を突いて俺は混乱している聖国軍へと襲い掛かった。


 「?!て、敵襲!!ひでぶっ!!」

 「ネ、ネクサスセイヴァーが仕掛けてきま、あべし!!」

 「お、応戦しろ!!背教者達を殲め、うわばら!!」


 慌てて状況を伝えようとする者、指揮をとろうとする者も含めて俺は聖国軍の兵達をなぎ倒し屠っていく。

 そのままハームドの次にこの場では偉いと思われる聖国軍の司令のところへと常人ではありえない速さで向かいつつ、立ちはだかる兵達を倒し、司令と思われる、他の兵士達よりも上質な鎧を身に着けた者の姿を見つけると、俺はそのままの勢いで跳躍し、司令へと向かって手刀を振り降ろした。


 「!?わざわざ自分から来るとは愚かな!貴様のようなエデン様の威光が理解できない愚か者にこの私が、アバー!!」


 何だか能書きを垂れながら剣を抜いて俺を手刀を受け止めようとしたが、難なく剣を切断し、そのまま司令の身体も右肩から左腰に掛けて両断した。

 次の瞬間、司令の上半身がずれ堕ち、残った下半身も倒れた。


 「うわー!!司令が殺られた!!」

 「ど、どうすればいいんだ!!」

 

 司令が死に、それを見た兵達は騒ぎ始めたが「ハームド様に指示を仰げ!!」と副官と思しき男が叫び、兵達は我に返ったかと思うと、未だ痛みでうずくまっているハームドに慌てて駆け寄って指示を仰ごうとした。


 「ハームド様!!どうしたらよろしいのでしょうか!?」

 「ハームド様!!ご指示を!!」

 「ハームド様!!」「ハームド様!!」「ハームド様!!」


 兵達のあまりの混乱ぶりに、ハームドは痛みからくるだけではないしかめ面をしたが、もはやこの場での雌雄は決した事も理解してしまった・・・・・・・・ので、痛みを堪えながらも指示を下そうと立ち上がったところに、そうはさせじと俺はハームド目掛けてまたもや飛び掛かり、そのまま勢いをつけたままで大振りで遠心力も加えた右こぶしをハームドに繰り出した。


 傍にいた兵達の何人かが文字通りの肉の壁となったが、それらを難なく肉片に変え、ハームドの顔面に叩き込んだ。


 「ぐぼぅ!!」


 さすがはエルサリア聖国の宰相であり聖皇エデンやその配下の四聖柱と同じ半神半人というべき存在であるだけか、兵達の様に頭部が砕け散る事はなかったが、またもや短い悲鳴を上げ、今度は血反吐と折れた歯を数本、撒き散らしながらまたもや兵達を巻き込みながら後ろへと大きく吹き飛んだ。


 「ああああっ!!」


 またもや多くの兵達を下敷きにしながら、今度は顔を両手で押さえながら悲痛の悲鳴を上げるハームド。

 先程までの傲慢で上から目線の態度から今は周りの兵士達同様、あまりの苦痛に耐えきれず悲痛の悲鳴を上げる只の人間・・・・の行動をとっていた。


 だが、間もなくハームドの動きを止め、血まみれで鼻が折れ、歯も欠けた顔だが、血走った目で俺を睨み殺さんばかりにしばし睨みつけていると、突如、ハームドの周りに魔方陣が展開され、それが一瞬、強く輝いたかと思うと、もう、その場にハームドの姿が無かった。

 どうやら転移魔法で逃げた様である。


 『ハームド様!?』


 これを見知った兵士達はハームドの突然の逃走に困惑と動揺そして間もなくして、


 「う、うわぁ~!ハームド様が俺達を見捨てて逃げた~!!」

 「も、もう駄目だ。逃げろ~!!」

 

 この場の軍を纏める総司令であるハームドがまだ残っている兵達の見捨てて逃げ、次の権限があった司令はネクサスセイヴァーに倒され、一応まだその副官が残っていたが、彼ではもはや統括出来る状態ではなく、兵達が我先にと、この場から逃げ出した。


 間もなくしてアンソン村からエルサリア聖国軍はいなくなり、この場での戦いは俺の勝利に終わった。


 しかし、これでコレット達、アンソン村の人達の無念を少しでも晴らせたかどうかは、俺には分からなかった。

思ったよりもハームドが小物になったような・・・。

とは言え、あまり敵を強くし過ぎてネクサスセイヴァーが返り討ちと言うのも興ざめするし・・・

う~ん

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