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されど彼らはダンジョンに挑む  作者: 新増レン
第一章 「夢幻の探求団」
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第一章46 『されど彼らはダンジョンに挑む。』

 

 ダンジョン踏破から一週間が経った。


 この一週間は休みとして、それぞれが有意義なリフレッシュ期間となったことだろう。

 いずれ語ることがあれば、この一週間の騒動も語りたいが、今日はそれどころではなかった。


 いよいよ俺達、新しいダンジョンの攻略に踏み出すのだ。


「次のダンジョンは、ここだよ!」


 いつものように朝の会議の場でメアリが大声で地図を広げて指を指す。


 東の王国グレンタの海岸付近にあるダンジョン「浜辺のダンジョン『カイラ』」。ここから徒歩で一時間くらいの所だが、馬車であれば十分もかからないだろう。

 初心者にうってつけの、コヤードから一つランクを上げたダンジョンだ。


「浜辺か……ってことは海じゃん!」


「本当ですね。このダンジョンの近くって、有名なリゾート街です。季節も夏ですし、込み合ってるんじゃ……」


「海か。砂浜は鍛錬に最適だな」


「クライさん、その、水着に興味あります?」


「ないと言ったら、嘘になるな」


「そ、それじゃあ一緒に海で遊びませんか? ここ最近の休日は、ずっと家で一緒でしたし」


「気晴らしにはいいかもな」


 それぞれがバラバラの会話をしていると、頬を膨らませていたメアリは大声で注目を集める。


「バラバラに話さない! 目的はダンジョンだよ! リゾートでも鍛錬でも、ましてやバカップルのデートでもないの!」


 そんなこと、言われなくても分かってる。


「メアリ、みんな理解したうえでの発言だ」


「そうですよ、メアリちゃん」


「見くびってもらっては困るな」


「そうそう。俺様達は探求団だぜ?」


「そうですよ、団長さん」


「みんな……そ、それでこそ私の団員だよ!」


 満足そうにメアリが頷き、みんなして笑いあった。



 一回味わったら、やめられないのがダンジョンだ。


 もう踏破しただろ。

 そこも既に踏破されてるダンジョンだろ。


 色々な声が聞こえてくるなぁ。

 だけど、そんな言葉は俺達の耳に入ることはない。


 確かに危険が伴う。安定した職でもない。

 でも、それでも、だからこそ……探求者って奴は動かされてしまう。


 されど彼らはダンジョンに挑む。

 挑み続けるんだ。




 ここまで読んでいただきありがとうございます。次の更新は未定です。申し訳ございません。

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