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第2章 キミとのデート

- 楽しみだ 2人のお出かけ 何しよう -


「智也さん、今度の日曜日に行きましょう」

あの激辛パフェの約束通り、雪菜とデートすることになった

今は放課後、2人でアイスを食べながら話してる


「如月さんはさ、行きたいとこあるの?」

正直デートとかどこ行こうか、考えはしたが、やはり相手の行きたいとこがいいと思った


「私は映画見たいですかね、今話題の着信アルってやつ」


「えっ」

確かに、話題にはなってる

正直内容は、知らないが、ホラー映画だと聞いて見る気は一切ない

俺はホラー系が苦手だ


「そっか、怖いの好きなの?」

見た目からしてあまり好きそうに見えない

俺の予想だと完全に恋愛趣味な感じがした

同性物や異性物を関係なく、恋愛系が好きかなと思ってた


「苦手ですよ、でも怖いもの見たさというか、それに智也さんがいれば、大丈夫ですよ」

気持ちはわかるがそんなこと言われたら頑張るしかないな

隣で悲鳴上げたりなど出来ないなと思った


「じゃあそれ見に行こうか」

他に提案があるわけでもないなら映画でいいか

俺は簡単に考えた、映画見て、ご飯食べて、のんびり街を回る

定番な感じがしたが、初めてだし、いいだろう


「ありがとうございます、楽しみですね」


「うん、ところで如月さんは、苦手な食べ物とかある?」


「あー、辛いやつダメです、それとピーマンです」


「子供かっ」

思わず突っ込んでしまった

突っ込んだ後に、本当だったら失礼だなと思った


「ふふっ冗談です、辛くなければあとは食べれます、でもどうしてそんなこと聞くんです?」



「キミのことをもう少し知りたいなって思って」


そういえば聞こえはいい、だけど本当は当日のご飯のためだ

後は当日、映画見た後、どこ行くかはその場で決めればいい

2人だけだし、かなりフラットな感じでいいと思う

ただ、苦手なものだけは避けたい


「そうですか、あ、私からも1つ」


「なんだ?」


「あの、親しくなるために雪菜って呼んでくれませんか?」

少し恥ずかしそうに言った

俺はそれを見て、少しからかってみる

「うん、雪菜・・・雪菜雪菜雪菜、こっちのが呼びやすいね」


何度も名前を言うと、雪菜は顔を赤くして慌てた


「わぁぁそんなに呼ばないでください、でもありがとうございます」

その姿が可愛くて少しにやけた

やっぱり雪菜はおもしろいやつだ


名前で呼ぶと距離が縮まった感覚は確かにする、不思議な感じだ

その後、雪菜といろいろ話して、家に帰った

俺はその日を楽しみにして寝た




pipipi pipipi

7月初旬、デートの日の朝、目覚ましが鳴り響いた

俺は目覚ましを止めた

起きて準備をする、そして駅前で如月さんを待つ

しばらくするとキミが走ってきた


「お、お待たせしました」

少し緊張気味に如月さんは言った

そういって走って来たキミの姿に少し心が躍った

いつもの制服とは違う姿

水色を基調とした、爽やかなTシャツ

下はふんわりと長めのパニエをはいている

綺麗な生足がヒールにより長めに見える


そしていつもより少し背が高いキミ

同じなのはツーサイドアップの髪型だった


俺は如月さんの姿を見て一言

「背、伸びたね、昨日は肩ぐらいだったのに、ほぼ同じ目線だ」

そういって、頭の上に手をのせる

そのまま少しなでる、髪の毛がかなり柔らかい

触り心地はすごくよかった


「へ?、いや、これはヒールで、あのぉ」


「ははっ知ってるよ、その服似合ってて可愛い、キミのイメージによく合ってる」


「うぅ、嬉しいです、ありがとうございます」


「さぁ行こうか」

そういって、歩き出すと、すぐ後ろをついてくるキミ

それが可愛くて少しだけ萌えた


改札を通り、電車に乗り、町まで行き、映画館に付いた

なぜか映画館に付くまではほとんど会話がなかった

きっとお互いに、何を話せばいいかわからない状況であると思う

もしくはこの状況、雰囲気を楽しみたい

2人でいるときはおそらくどちらかだと思う

今はきっと映画が楽しみで、映画のことを考えているのかな

俺は怖いの苦手だから、あまり気のりはしないけど頑張ってみようと思う


「智也さん、着きましたね」

俺たちは映画館について、チケットを買った

映画のポスター見ると、少し怖い

「あなたの携帯にも、死の着信が、クル、きっとクル」


「怖そうだな、見るのやめるか?」


「チケット買った後に言わないでください、それに智也さんがいるから平気です」


そんなこと言われたら頑張らないとダメじゃん

上映中は喋って気を紛らわしたりとか出来ない

俺は覚悟を決めるしかなかった


こうなったら、ポップコーンうまーいで乗り切ろう

ポップコーンに塩味ってあるしそれで除霊とか出来るだろう


「そうだな、よし、ポップコーンでも買うか」


「塩とキャラメルどっち派ですか?私はキャラメルです」

そういって期待の視線をこちらに向ける

甘いの好きとか女子かよ、まぁ女の子なんだけどさ


「俺は塩派かな、まぁキャラメル買うけど」

ほんとはキャラメル大好きだよ

いかんせん、塩で除霊しようなんて弱音は吐けなかった


「わぁいいんですか、ありがとうございます」

如月さんはすごく嬉しそうに言った

それ狙ってて言ったよな、絶対そうだと思った


そして、上映時間も迫り、入場した

席を確認して座る、時間になりブザーが鳴り響いた

周りが暗くなり、まずは予告編から始まった


画面から出てくる髪の長い女、井戸から手が伸びてくるとか怖い

貞美という映画が今冬公開

公開しても見て後悔はしたくない

怖いもの苦手だから正直見たくないけど、なんか気になる


ってか開幕からビビらせ過ぎだと思ったが、まだ本編は始まっていなかった

一番笑えるとこは、上映中はお静かになどの注意勧告をタコの爪がおもしろくやるとこだったりする

今回はここ以外に全く笑えないんだと、何となく察した


そして始まった、最初は何気ない日常シーンだった

ふとその時に携帯が鳴る

ちゃん、タンタンタンタン~

死の予告電話、つまり死の宣告状態だ

電話から時に悲鳴が聞こえてくる、俺はすごくビビる

何度も何度も着信音がなる、その度に人が死ぬ


怖すぎてまともに見れない、ふと横を見ると、雪菜が泣き出しそうなくらい怖がっていた

俺はすっと雪菜の手を握った


「えっ!」

声を出したことをまずいと思い、慌てて、口元を抑える


「怖がるなよ、落ち着けよ」

小声で言った、そうすればきっと震え声と分からないように

少し格好つけていったものの、半分自分に言い聞かせるためでもある

雪菜の手は柔らかい、そして少し冷たい触り心地がよかった


その後もさらに、身内に電話が鳴り、次々と被害者へとなって行く

そのたびに俺は、手に力がこもる


「いたい、智也さん痛いです」

小声で言ってくる雪菜、ごめんと言って俺はすっと手を放した

その後も、怖がりながらも最後までなんとか見た


「智也さん、私より怖がってませんでした?」

劇場を出た後、雪菜の一言目がそれだった


「そんなことないぞ、それより飯行くぞ」

なんとなく感づかれてた、手を強く握りすぎたのが原因だろうか

次からはもう少し気を付けよう


「あ、まってくださいよぉ」

そう言って、俺を追いかけてきた

その後は2人で仲良くご飯食べて、たくさん話して、歩き回った

楽しかった、雪菜も楽しんでくれたようで、またどこかへ出かけたいと言っている

今は雪菜と帰りの電車の中にいる

隣に座り、すやすやと寝息を立てている

軽く頭をなでる、柔らかくて、気持ちいい

許可なしにやるのはあまりよくないので、軽くなでるだけにした

俺は肩を揺らして雪菜を起こした


「おい、着いたぞ」

そう言って、雪菜の手を握り電車を降りる

そのまま改札を抜けた


「あ、智也さん、記念に写真撮りませんか?」

俺は雪菜の言われたとおりにした

雪菜は携帯をだし、俺が雪菜に近づく


「いきますよ!」

そうして携帯で写真を撮った

これがきっと、思い出の証しだろう

雪菜は早速、俺に送った、そして待ち受け画面に設定した


「出来れば最後にもう1ヵ所だけ、付き合ってほしいです」

そう言われて、俺は付き合うことにした

その場所とは公園だった

ここは、告白スポットで有名だ

片方の出入り口に噴水があり、夕暮れ時になると綺麗で、雰囲気を作りやすい


俺はこの場所に久々に来た、俺にとってここは思い出の場所だ


ちょうど夕暮れ時で小さい子たちは帰った後だ

公園には俺たちしかいない

この公園で雪菜が何をしようとしているか俺には、何となくわかった


「懐かしいな、久々に来たなここ」


「そうなんですか、先輩は告白されたことあるんです?」


「いや、ないよ」

そういって俺は荷物をベンチの上に置き、滑り台へと上る、そして思い切り滑った

次にのぼり棒、がんばって腕だけで登る、その次はジャングルジム、鉄棒

そんな感じで全てのアトラクションを攻略していった


雪菜は驚いた様子でずっと見ていた

そして俺は雪菜の手を引き、ブランコの前まで来た

「雪菜そっちね」

そういって、2人でブランコに乗り、ゆらゆら揺れた

時折、ちらちらと雪菜がこちらを見てくる

俺の行動は、少し謎かもしれない

でも、久々に来たら思い切り遊びたくなった


「昔さ、ブランコだけは好きになれなかったんだ

 他の遊具と違ってさ、終わりがない、ただ揺れるだけ、1人でひたすら揺れてもつまらなかった

 滑り台とかのぼり棒とかはしっかりと終わりがあって、順番があって、楽しんでた、ただブランコだけはほとんど乗らなかった

 誰かが乗ってると、そいつが飽きるまで待たないといけないし、1人で乗っても面白くない

 ・・・でも、今みたいに誰かと一緒だと楽しいな

 誰かとの出会いって何かを変えるものだな、雪菜に会って、思い切り遊んで、今は揺れている

 この先、どうなるかなんてほんと分からないもんだな」


俺は言い終わると、思い切り跳んだ

「よっ・・・と」

跳ぶ瞬間は最高に気持ちいい


そしてブランコで揺れている、雪菜の前に立って、両手を広げる

「さぁ来いよ」


そう言われて、雪菜は跳んだ、何の躊躇もなく跳ぶことには少し驚いた

雪菜は少しバランスを崩したが、俺が優しく雪菜を受け止めた

「きゃっ」


「さぁ行くか」

そして雪菜をおろし歩く

噴水の前を通り過ぎようとしたとき


「智也さん、待ってください」

そういって雪菜に手を引かれた

やっぱりこの場所で、言うんだな


「このままじゃ、私が誘った意味ないじゃないですか」


そう言って、2人の間に沈黙が走る

俺は雪菜の次の言葉を待った

公園に来た時点でなんとなくわかってた


「私、智也さんのことが好きです、」

そしてキミが付き合ってほしいということもわかってた

キミの眼を真っ直ぐ見据える

「なので、良かったら付き合ってください」


だから俺もしっかりとその答えを用意していた

俺は雪菜の頭をなで、優しく、そっと耳元で囁いた

すると、キミの目から雫が溢れ、頬を伝った


- 日が落ちて 噴き出る水と その前で 俺の心は 綺麗な水と -

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