智也への誘い -ver雪菜-
- キミがいる 布団を一緒に 肩に手を -
1月3日朝8時頃
朝日が眩しい、肩に誰かの手がかかっている
そういえば結衣にゃんの所に泊まったんだった
つまりこれは結衣にゃんの手か
私は向きを変えて、見つめる、そして抱きついた
私より胸がある、顔を埋めることが出来るとかなんかいい
おっぱいはとても柔らかい、なんか安心できる柔らかさだ
「ん?あれミカンちゃん、なにしてるの?」
起こしてしまった、いやさすがに起きるか
「おはよう」
「もぉおはようって、おっぱいに向かって言わないでよ」
今度は顔を見合せておはようという、そして再び埋める、この感覚は最高だ
結衣にゃんはなんかおねぇちゃんみたいな感じだ
私には兄弟がいないけど、こういうおねぇちゃんなら欲しいと思う
「ふふっ、それくらいにして、ご飯食べて準備するよっ」
そういうと結衣にゃんは立ち上がる、昨日の話しは嘘のように元気だ
そんなことより、朝食の時、結衣にゃんの家族と顔を合わせる
今まで数回しか会ったことない、なんか楽しそうな家庭だと思った
もうすぐ雪菜がいなくなってしまうことを知っていながらも楽しそうに笑っている
そんな家族と朝食を済ませると、午前中は準備を手伝った、荷物のほとんどを業者に任せた
そして簡単な手荷物だけ残った、後はキャリーとかで持ち帰るだけだ
結衣にゃんの家族は手続きとかでいかないといけないとこがあるらしく、2人で帰ることになった
「じゃぁいこっか」
そう言って私たちは歩き出した、バイバイ東京楽しかったぞ、またいつの日か来れますように
そして私たちは電車に乗る、実は電車を結衣にゃんと2人で乗るのは初めてのことだ
「そういえば、初めてだよね、電車で2人きりは」
「あ、確かにそうだね、まぁオフ会の時はみんなで静かにワイワイ乗るもんね」
「あれはあれで楽しいんだけどさ、そういえばミカンちゃんは彼氏とかいなかったっけ?」
「彼氏にしたい人はいるよ、でも振られたんだよね」
「ミカンちゃん可愛いのに、あ、それで今日私の胸で泣いてたの?」
そんなわけないでしょと勢いよくツッコミを入れた、今朝のことは本当になんとなくだ、もうふられて1週間も過ぎたんだ
そりゃショックだけど、いつまでも引きずってるわけではない、飲み会で色んな人と話して
気が紛れたんだ、それに先週の話しだけど、去年の話しだ、私は諦めずにまた挑戦したい
もししつこいとか言われても、大好きだからと言えるように頑張る、2度の失敗でも脈が完全に無いわけではない
好きだと言ってもらえて嬉しかったんだ、だからおかげで頑張れる、遥も協力してくれてるしその期待に応えたい
そんな感じで楽しく話しながら3時間くらい電車に乗っていた、ようやく見慣れた景色が映った
あぁ帰ってきたんだなと、1泊2日だから別に懐かしくはない
「荷物持ってくれてありがとね」
そう言って、結衣にゃんは電車から降りて改札へと向かう、私も後に続いた
ほんと田舎の駅は2つしかないし広くないので楽だ、ただ見てくれは寂しかったりする
「ただいま、ともちゃん」
そう言って急に駆け出す結衣にゃん、私はその後をついて行く、結衣にゃんは抱きついていた
抱き着いていた人物は智也さんだ、えっどういう事なの、2人は知り合いだったの?いやそれ以上の恋人とか、前に聞いた時はいないって言ってたのに、結衣にゃんと付き合いたくて私をふったのかな
しかもともちゃんとか私は呼べない、年上だしさん付けが限界なのに仲が良くて、ちゃん付けは羨ましいと思う
「2人は知り合いなんです?」
「知り合いというか・・・」
えっ何でそこで黙るの、っていうか見つめ合って納得しないでよ
「私がともちゃんをふったから恋人じゃないもんね、だから友達以上恋人未満?」
智也さんふられたんだ、少しだけ嬉しく思った
でもこんなことを嬉しく思ってもいいのだろうか、結衣にゃんのことは大好きな友達だと思ってる
結衣にゃんは右側、私は智也さんの左側を歩く
なんだろう、隣を歩いてるのに蚊帳の外だ私、どうすればあなたに近づけるのだろうか
とりあえず目的の結衣にゃんの家まで行く、荷物を運び私の役目は終わりだ、っていうか今気づいたけど、智也さんの家のすぐ隣なんだ、まるでゲームやアニメのような幼馴染の距離感だ、これは勝てる気がしない、ずっと小さいころから一緒だったんだ
「あ、私そろそろ帰るね」
とりあえずこのまま私がいても、なんか蚊帳の外な気がする、智也さんとはまた学校で話せばいい、そう思って帰ることにした、じゃあねと手を振って家を出る、もう帰るの?みたいなこと言って泊めてくれないってことはやっぱり邪魔だったのかなと思った
私はおとなしく家に帰り、荷物を楽しそうに広げた、さっきのことは忘れて、今は目の前の幸せに浸った
そして日は過ぎて1月6日になった、冬休みも終わりあっという間の登校日だ
私は、あの日から智也さんへの連絡は愚か、遥へも連絡してなかった
ただただ新年の戦利品を堪能していただけで終わってしまった、休日は楽しければいいのだと思う
問題はきっと今日、半日で終わる、だから智也さん誘ってどこか行こうかなと思う、もっと話を聞きたいんだ、主に結衣にゃんとの関係について、だから今日の放課後一緒に過ごそう、勇気をもって
私は今からお弁当を作る、ただ智也さんと一緒に食べたいそれだけのために作るのだ
そのために私は今、立っている、台所に・・・自分で思ったけどなんか格好がつかない
そんなこと考えてもしょうがないから私は材料を用意した
まずは、卵焼きだ、私は卵を割り箸でかき混ぜる、砂糖を多めに入れて甘めにする
鍋に流し込んで後は丸めるだけ、焦げ目がつく前にお皿に移して、切り分けて完成だ
そして次にウインナーをたこさんにしてく、そして卵を甘めにしたのでこちらは少ししょっぱめになるように塩コショウを少々ふりかけた、油を引いたフライパンで焼く、少し焦げ目が付いたくらいで1つ味見してみる、いい感じにしょっぱい
お次はきんぴらごぼう、こちらは冷凍庫から取出し、レンジで2分温めれば完成だ
同じようにして、からあげも冷凍庫から取出し、レンジで2分半温めて完成
そしてお弁当箱に詰めていく、まずはご飯を弁当箱の半分くらいに詰める、その上に梅干をハート形に置く、そして軽く黒ゴマをかける、なんかそれだけで少し照れてしまう、沈まれ私
先ほど作った、卵焼き、ウインナー、きんぴらごぼう、からあげを詰めた
テンプレとも呼べるほどにカラフルでシンプルな手作り弁当が完成した
そして忘れずにカバンに詰めて家を出た、そして私は学校に着くと席に座る、しばらくすると遥がやってくる
「おはよう雪菜、冬休みって短いよね」
「おはよう遥、確かにね冬休みだしね、ところで智也さんと一緒に来たの?」
そしてその答えを聞いて、私は席を立つ、5分もあれば大丈夫だ、私は智也さんの教室へと向かった
私は智也さんの姿を見つけるなり、そのまま向かった、教室に入るとクラスの人達に挨拶される
そう言えばここで私はちょっとした有名人になってた、「智也の少女」という肩書きのもとでだ、いつも智也さんに会いに来てるうちに智也さんのことが好きだと発覚してそう呼ばれるようになった
「あの、智也さん、放課後付き合ってください」
「あ・・・うんいいよ」
私はその返事に安心した、私は笑顔でありがとう、放課後よろしくお願いしますねと返した
「おっ智也、雪菜ちゃんを冬休みの間に手籠めにしちゃったのか?」
「そんなわけあるかよ」
「残念ながらまだ付き合えてすらいないんですよね」
私はぼそっと呟くように行った、その一言にクラスの人達が息を合わせたかのようにえぇっとざわつき始めた
雪菜ちゃんと聖夜過ごしたんじゃないのか、雪菜ちゃんにまだ告白してないの?等の声が聞こえてくる
なんかそんなこと心配されて少し嬉しかったりする、心の中ではもっといろいろ言ってほしいと思った
「まったくお前ら、初日から騒がしいぞ」
「ふふっじゃあ智也さんまた放課後によろしくお願いしますね」
そう言って私は自分のクラスに戻った、遥がどうだったと心配そうに聞いてきたので、親指を立ててバッチリだよと応えた、放課後をものすごく楽しみに待った
- 詰め込んだ 想いを箱に 新学期 咲くまで待とう 願いと共に -




