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第5章 智也の新年

- 妹と 今年も一緒に 年越しを -

12月31日午後10時


俺は部屋でのんびりしていた

あと2時間で今年も終わる、年末はいつも遥と過ごしてた

いつも年末は部屋に1人、年明け少し前になると遥が俺の部屋に来る

そして思い出話をして、新年を迎える


「智也、ちょっといいかな」

やっぱり来た、俺は部屋のドアを開けて、遥を招き入れた


「あのさ、修学旅行で、結衣にゃんからいろいろ聞いたかもだけどさ、これ」


そう言って遥は何通かの手紙を俺に渡した


「実はさ、結衣にゃんとずっと文通続けてたんだ」


「あれ?メールじゃなくて、文通なんだな」


「私が携帯持ったのなんて、去年だしね、それになんかこっちのがおもしろかったし」


俺は渡された手紙を読んでいた

どうやらこれは、俺のことを書いた時の手紙らしい

なるほど、確かに、雪菜とのことも書いてある

なんだかその手紙は、自分の思い出を読んでいるようで不思議な感覚だった


「そう言えばあったなこんなことも、遥ありがとな」


そう言って俺は遥の頭の上に手を置く


「いいんだよ、それより勝手に色々としゃべっちゃってごめん」


「気にすんなって、遥のおかげで結衣にゃんにまた会えたし、それでいいさ」


そう言うと遥は微笑んだ

なによりも、まだ繋がっていたことが嬉しかった

それから遥とはたくさん話した


「そういえば、智也は結局、結衣にゃんを選んだんだね」


「あぁ、久しぶりに会ってさ分かったよ、初恋って忘れられないんだな

 1度した約束さえも、忘れられないし」


「キスもしちゃったんだね、雪菜とはしないのに、ふふっ」


何でそのことを知ってるのだろうか

「そこまで話したのか?」


「ううん、違うよ、智也が唇触ってたからキスのことでも思い出してたのかなって、女の子って結構鋭いんだよ、雪菜の方は普通に聞いたんだけどね」


そこまで鋭いとは知らなかった

女の子ってなんだか怖い、見た目は可愛いのになんか残酷だ



「なんだかなぁ」


「ふふっ、女の子って複雑なんだよ、キス1つでもね」

遥が女の子のことを長るのは少し長い

それでも参考になることは多い、というか自分が知らないことがほとんどだ

2つ下のくせに色々と見渡せてるのはすごいと思う


「よっと、失礼っ」


そう言って遥はあぐらを書いている俺の膝の上に座る

相変わらず、たまに甘えてくる姿はニヤニヤしてしまう

俺は優しく撫でてやる、やっぱりやらかい

そのまま抱きしめてみる、甘い匂いが漂ってくる


「ねぇこのまま写真撮ったら、誤解とかされるかな」


「大丈夫だろ、俺らの中だし」

そっかと遥は呟く、そのまま携帯を操作して写真を撮る

そのために遥の頭に顔を乗せた、少し強めに抱きしめる

映った写真は良い感じだ


「今度送ろうかな、それより今は、あけおめだね、初詣行こうよ」


「あけおめ、よし行くか」


俺らはコートを着て、家を出た

うぅ寒いと言いながらくっついてくる遥

相変わらずだなと思う


「なんで人は寒いのに、この時間に神社に集まるんだろうな」


「それは特別だからじゃないかな、私たちみたいに」

遥も俺もこの関係は特別だ

生まれてから一番長い時間近くに居る存在、でも恋人ではない

ずっと仲良く過ごしてきた、喧嘩なんてしたことを忘れてしまうくらいに仲が良い

君とは心がつながっているんじゃないかと思うくらいに息はぴったりだ

どんな時でも安心できる、特別な存在


「上手いこと言うじゃん」


最近はよく一緒に笑いあう、遥が彼女なら・・・

何も考えずに、楽しい日々だけで過ごせていたのかな

遥が彼女だったら、雪菜はただの彼女の友達、そこから始まる三角関係

そっちに発展することは考えずらい


でもそれは告白されないことでもある、きっと好きでしたなんて言われないだろう

なんだかそれはそれで寂しい、やっぱり雪菜のことは好きだ

だから嬉しいし、また学校で話したいと思う

内容なんて、無いようでいいんだ

大事なのは手を繋いで歩くこと


今、遥と手を繋ぎ、歩いている、神社は10分ほど歩くとついた

石段を登り終え、一息つく、相変わらず急な上り坂だ、それがまた神社らしくていいと思う

神社は人でにぎわっている、それが新年の始まりというものだろうか


新年に神社に来て、願い事をする、まいとしのこと

人混みに並び、賽銭箱の前に来た

「ねぇ智也、何をお願いする」


「楽しい日々が続きますように」


「じゃぁ私もそれでいいか、楽しい日々が続きますように」

2人で鈴をならす、そして列から外れた


「遥も何もなかったのか」


「まぁね、だって智也がいてさ、雪菜がいて、それだけで満足なんだよね」


「そっか、それもそうだな」


現状に満足してるもしくは人に聞かれたくない願い事か、どっちかだと思う

石段を降りると、露店が広がっている

俺はリンゴ飴を久々に食べたいなと思った


「遥ちょっと食べてこうぜ」


「うん、あ、今日は私が出すね」


2人で1つのリンゴ飴を分け合う

甘くておいしい、確かにこれで満足かもしれない

元旦なんて、そんな単純なイベントに過ぎない

1年の始まりだ、満足すれば幸先のいいスタートが切れるかもしれない


「うん、うまいな」


俺達はリンゴ飴を堪能しながら帰路についた

空は暗い、まだ、深夜1時だから当然だ

無事に家に付き、お互いの部屋に戻り、新年の特別な時間は終わった




1月3日7時

ブルルルル、朝から携帯が鳴っていた

今日は予定何もないんだから寝かせてほしい

しぶしぶ携帯のディスプレイを見ると、「♫結衣にゃん♫」と表示されてた

おかげで一気に目が覚め、嬉しい気分になった


「あ、もしもし、結衣にゃん?」


「うん、ともちゃん今日そっちに帰るから、お迎え来てほしいなって」


「何時頃?」


「う~ん3時くらいかな」

結構ゆっくり帰ってくるみたいだ、まぁ引っ越しの準備とかあるのだろう

今日の夕方3時に、駅へ迎え行くことが決定した

それにしても休日のわりには早起きだな

俺は再び寝なおすことにした


そして12時まで寝た、やっぱり休日は少しだらだらするくらいがちょうどいい

約束の時間まで3時間、駅までは15分歩けば行けるので何しようかと悩んでるところだ

とりあえずご飯食べて、再びのんびりとする

この後のことを考えていた、ちらちらと時計を見てるがなかなか進まない


俺は、駅で待つことにした、後1時間くらい待つことになるな

行く途中、コンビニや本屋で時間を潰した、とは言ってもまだ30分ある

そういえば雪菜はいつもこれくらい待ってるのかなとふと思った

少し早めに来てもいつも待ってる、待つのが好きだと言っていた

俺は待つのは嫌いではないが、好きとは言えない、でも今日はなんだかドキドキして待っている

そして3時を少し過ぎたところで、キミは電車からやっと降りてきた


「あ、結衣にゃん、おかえり」


「うん、ただいま、ともちゃん」

そのまま結衣にゃんは抱き着いてきた、駅前なので少し目立つ

でも、なんか嬉しかった、またご近所さんになるからいつでも遊べるってことを考えると


「あれ?智也さん、どうしてここに」

後ろからキャスターやら荷物を抱えた雪菜もやってきた

雪菜も一緒だったようだ、俺はすごく驚いた


「雪菜?いや、ただ結衣にゃん迎えに来ただけだけど?っていうか2人は知り合いだったのか」


「意外と世間って狭いんだね」

そう、結衣にゃんが呟くと、みんなで笑った、雪菜と俺は先輩後輩、結衣にゃんとは友達以上恋人未満

そして雪菜と結衣にゃんは親友、そういう関係だ

今は3人で仲良く帰った、結衣にゃんの東京話は聞いてておもしろかった


- キミがいた お帰り後ろ キミもいる 思わぬところ 少し嬉しき -




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