01.09 第十話『絶望の未来への流れ』
久々に投稿です。
またしても説明回ですね。
ようやく一つ思い出したと寛和は思った。
それは過去の歴史の記憶であり、これから再現されるであろう最悪の事実である。
平成三十年、西暦2018年現在、各国は水面下で人工知能の開発を進めている。
それが後の知生体存在戦争と呼ばれる大規模な戦争に結び付くとも知らずに・・・。
まずアメリカ合衆国では量子演算素子を媒体にしつつ、それをりようして、かつての旧約聖書で書かれているアークのシステムでつかわれている空間に構成される光情報システムを構築し、これを用いたボトムアップ型人工知能を開発している。これは後にセフィロトと名付けられることになる。
一方の中華人民共和国でも開発は行われているが、ノウハウが不足し、開発が遅延気味である。アメリカ合衆国のシステムを盗用しようとしたが技術的に困難だったからだ。
あるいみそれは当然ではある。先史文明時代の最高の技術を再現したものであり、その資料の取集に百年以上かけており、分析も進んでいるアメリカ合衆国と違って、中華人民共和国は一度先史文明時代の遺物などを宗教的だとして文化大革命の時代に破棄してしまったからだ。
これだけなら問題はないのだが、先史文明時代の一部の資料が残っており、これが最悪な代物なのだ。
それは後に天帝と名付けられる人工知能の演算媒体なのだが、これがとんでもなく非人道的なのである。
それは動植物が光子場をつくることに着目して行われた研究なのだが、そのなかで中華人民共和国の学者は人間の脳に着目するのである。そして人間の脳を一定条件化でケイ素置換を完全に行うことにより作られるクラウンジェムとよばれるものを光子場媒体と電子媒体で接合することでつくりあげる大規模な演算システムなのである。
当然のごとく、そのシステムに使われた人々の恐怖と絶望の記憶、そして怨念ともいうべきものは『人工知能天帝』に保存されている。それゆえに『人工知能天帝』は人類そのものを恨んでおり、人類の抹殺を謀ろうとするのである。
これが人類牧羊化計画を推進している一部の富裕層の国際グループ配下の人工知能と衝突し、起るのが『知生体存在戦争』なのである。自然回帰主義者の核テロリズムの原因となる戦争でもある。
ちなみにヨーロッパ連合ではボトムアップ型人工知能としてでミーミル、ゼウスが開発され、グレートブリテン及び北アイルランド連合王国ではマーリンが開発される。またロシア連邦ではイワン大帝が開発される。
『知生体存在戦争』において正義はどこにもないといっていい。白色人種の選民主義から生まれた『人類牧羊化計画』自体も人工知能に自分たち以外の人類を家畜的に管理させようというろくでもないものであり、一方のそれに対抗すると高説を賜った中華人民共和国も『中華思想』に基く『民族階級主義』で国家運営を行いつつ、世界征服を目論んでいるのである。
文字通りこれがハルマゲドンとなり、地球の人類生存区域がほとんどなくなってしまう。そしてそれが『絶対自然回帰主義』を生み出し、それが核テロリズムを行い人類は滅亡する。
この流れを断ち切るには中華人民共和国のアメリカ合衆国に対する『第三次世界大戦』における勝利を阻まなければならない。それと同時に文明の維持発展のために日本の存在維持も必要なのである。
一部マスコミがシンギュラリティがどうのと騒いでいるが、本質はもっとややこしいという事実である。