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第8話. 王国はすでに滅びつつある

地図がドライスブルクの中心にある即席の木製テーブルの上に広げられていた。


栄光ある物体ではなかった。泥で汚れ、炭で印がつけられ、いくつもの角が折れていた。しかしカイトにとって、この羊皮紙の切れ端はどんな聖剣よりも強力だった。


「ここ」アデルハイドが手袋をはめた指を地図に置いて言った。

「東の交易路です」

「ここ」彼女は正確に指を滑らせた。「管理が杜撰な交代制の検問所」

「そしてここ……」彼女の声がより冷たくなった。「アヴェルノールのスラム街」


カイトは黙って観察していた。


「要塞ではありません」アデルハイドは続けた。

「城壁でもありません。

人間です」


彼女は顔を上げ、彼を直接見た。


「城を奪う必要はありません。

それを支えているものを切ればいいだけです」


カイトは一瞬目を閉じた。


目を開けた時、もう疑いはなかった。


「なら内側から始める」



---



アヴェルノール王国から脱走した兵士たちが彼の前に整列していた。


英雄には見えなかった。革命家にも見えなかった。疲れた男たちで、使い古された鎧と消えた眼差しをしていた。


「よく聞け」カイトが言った。

「裏切り者として戻るのではない。

影として戻る」


アデルハイドは彼の隣に立ち、戦争の彫像のように動かなかった。


「アヴェルノールに戻る」彼は続けた。

「元の持ち場に。

元の日常に」


「勧誘するな」アデルハイドが鋭い声で付け加えた。

「何も約束するな。

ただ観察しろ」


カイトは頷いた。


「名前が欲しい。

顔が欲しい。

俺と同じくらいこの王国を憎んでいる奴を知りたい」


彼の声が硬くなった。


「狂信者はいらない。

すでに内側が壊れている人間が欲しい」


兵士たちは唾を飲み込み……そして頷いた。


「了解、司令官!」


一人ずつ、森の道の間に消えていった。軍隊としてではなく。


感染として。



---


アヴェルノール王国内部


街は生きていた。


自分自身の腐敗に気づかないほど生き生きと。


一人の兵士が壁にもたれ、食事を払うのに不十分な硬貨を数えていた。一人の衛兵が二十時間の警備後に眠ってしまったために公開で鞭打たれていた。一人の下級官僚が、自分が犯していない過ちのために貴族に侮辱される間、頭を下げていた。


「なぜ俺たちはこの場所を守っているんだ……?」誰かが居酒屋で囁いた。


「選択肢がないからだ」別の者が答えた。


しかし疑念はすでに生まれていた。


そして疑念は……どんな剣よりも危険だ。



---



スラム街の路地で、ベテランの軍曹が黙って酒を飲んでいた。


アデルハイドは予告なしに彼の前に座った。


「今年、給料を三回減らされましたね」彼女は冷静に言った。

「あなたの息子は姓がないという理由で訓練を拒否された。

それでも……あなたは従い続けている」


男は驚いて顔を上げた。


「誰……?」


「私が誰かは重要ではありません」彼女は答えた。

「あなたが誰になれるかが重要です」


彼女は力を発動させた。


爆発はなかった。叫び声もなかった。


ただ男の疑念を押しつぶし……意志を再編成する目に見えない圧力だけがあった。


「……この王国は……」軍曹が呟いた。

「……俺の忠誠に値しない」


後に、街の別の場所で、スラム街のリーダーが同様の言葉を聞いた。


絶対的な支配ではなかった。


方向性だった。


アデルハイドは彼らに死ぬことを強制しなかった。


彼らの怒りをどこに向けるべきかを示した。



---



ドライスブルクに戻ると、カイトは焼きたてのパンで遊ぶ子供たちを見ていた。


笑い声。汚れた手。ようやく始まったばかりの命。


「移動させなければならない」彼は最後に言った。


アデルハイドが振り返った。


「避難ですか?」


「そうだ。

子供と老人が先だ。

北の丘に。

一時的に」


二人が出会って以来初めて、アデルハイドが躊躇した。


「それは我々の立場を弱くします」彼女は警告した。

「王国が――」


「子供たちを犠牲にする王国は」カイトが毅然とした声で遮った。

「すでに自分の最期を決めている」


二人の間に沈黙が落ちた。


アデルハイドは数秒間彼を観察した。


それから頭を下げた。


「……了解、司令官」



---



その夜、遠くの塔で松明が灯された。


アヴェルノール王国の使者が休むことなくドライスブルクに向かって馬を走らせた。


質問を持ってきたのではない。


命令を持ってきた。


アデルハイドは即席の城壁から遠くの光を見つめた。


「王国は感染に気づきました……」彼女は低い声で言った。

「そしてそれを切り取ることに決めました」


カイトは拳を握りしめた。


「なら外科医を来させろ」


なぜならアヴェルノールはまだ知らなかったからだ――


しかしその崩壊は

もう止められない。

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