第6話
はあ。多少関わってみたけど仲良くなれるまで結構遠そう。それまでメンタルは持つだろうか。久しぶりにあんまり関わりない人と、こんなに長く話したらだいぶ疲れた。
――新しい恋を求めるのは無理なのんじゃないのか。
心の中で弱音が出てくる。
――新しい恋を探さなくても、好きだと言ってくれる人がいるじゃないか。何が問題あるんだい?
過去の自分が揺さぶりかけてくる。
――そうだよ、こんな自分のことを好きって言ってくれる芽依がいるじゃないか。少し常識と離れていることを言っていたが、愛してくれていることは変わらないはずだ。自分から離れようとする理由は何だ?
ああ、負けてしまう。負けていいんだろうか。今までと同じように受け身に生きていけば、楽な人生送れるだろうか。今まで上手くいっていたんだ。これからも上手くいくに決まってる。だったら、尚更なぜ新たな恋を求めるのか。
能動的に生きたいんだ。受け身に生きている自分が嫌いになったんだ。だから、新たな、能動的な、恋を求めたんだ。そんなの夢物語かもしれない。でも、自分から動いてみたい。
だったら、心は決まったよな。不可能でもいい、この恋にも満たしていないものに挑んでみよう。ただの自己満足で終わってもいい。これを成し遂げてみよう。
昼休みが終わって、机に突っ伏していた疲れた身体を叩き起こして、次の休み時間に伊川さんに話しかけに、席を立った。




