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神様稼業  作者: ガム
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俺と古の黒き神(主に腹が)

「そういや神様。仕事てなにしてんの?」

 ある日の雑談の最中である。

「そりゃあ、おまえさん。我がすることは・・・」

 ずずっとお茶をすする鬼の容姿をもつ神様。コトリと湯飲みを置き、片目で俺を見る。

「神様稼業というやつだ」

 みかんを手に取り、皮を剥きつつ続ける。

「自分に関係する土地や国、世界といった界隈で信仰施設や行事を通して信仰を集めてだな」

「ほうほう」

「人が言うところの氏神や国教として祀られ、信者に安寧を与えるのだ。神によっては安産とか交通安全みたいな特典をつけたりする場合もある。このあたりは神社だな」

「おお、それっぽいね」

「後は大小違えど天罰や奇跡を起こし、世界を変えることもできる。両方とも帳尻合うようにバランスよく起こすものとされておる」

 むきむきむきむき

「アレだ、ショバ代やミカジメ料の上がりでちょいと我のご加護を与えて、逆らう奴はブチ倒すわけだ」

 いきなりキナ臭くなったなオイ。コラコラ、目を輝かせるな。未だ出会ったこと無いが、他の神様もこんな感じなのか? 「仁義なき戦い ~神々の黄昏編~」とか・・・そのなんだ、反応に困る。閻魔のヤマちゃんって山守義雄じゃないよな?

「これが基本だ。自分の成果がそのまま自分のものとなる。まさに成果主義に基づく完全歩合制というやつだな」

 もうツッコミはいれんぞ。うん、気にしないようにしよう。そんなことを気にせず続ける神様。

「兼業も可能だぞ。七福神の大黒のやつなんか神道の大国主と密教の大黒天は似てるって信仰のために、日本で商売の世話をして他所で戦神や破壊神もやって年中走り回っておるわ。最も、忙しいのは我はごめんだがモゴモゴモゴ」

 みかんを丸呑みするんじゃねえ!ええい行儀の悪い。

「おおそうだ! おまえさん。ぼちぼち我の仕事も手伝え」

「ワット? い、今までのは?」

 今日の晩ゴハンはカレーにしようかしら? みたいな軽いノリで重要なことをさらりといいましたね?神様。

「あれはただの家事だろう? 仕事といっても行った先でちょちょいと用事をこなす程度よ。アルバイトというやつだな。じゃー早速、先方には我の手の者が行く旨。伝えておくからな」

 そして神様は俺の返答も訊かず、部屋を後にした。・・・俺が「どこがアルバイトじゃー!」と叫ぶまで、あと2日。

急展開?

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