0話
私は魔女。
ずっとずっとずぅーと昔から魔女。
けどそろそろそれも終わりそう。
長かったなー。年は100過ぎたぐらいで覚えるのも面倒くさくなっちゃた。
けどまぁ誰も私のことなんて知らないか。
だって魔女という存在も遠い昔に存在したかもわからないおとぎ話の世界なのだもの。
友達も好きな人もいないつまんない人生だったな。
しかも最後は一人で老衰したかったのに50になっても私の美貌は保たれたまま。
ああ、私は自死か他人に殺されないといけないんだろうなぁとか思ってたけどやっぱり殺されるとなるとこうも惨めに抵抗してしまうものね。
私の魔力も底を尽きそう。
せめて相打ちにしたいな。
だから私は最後の力を振り絞り、こう唱える。
「ファルビオン・ルピサー!!」
魔力が尽きた。彼の体が燃えていく。なんてったってこの私の魔法だものすぐに終りを迎えられるわ。
彼も多分、私と同じ。証拠に彼、今笑ってるんだもの。
多分私も笑ってる
やっとやっと終われるって
そう思えた頃に抵抗してたんじゃなくて楽しんでたのかもと考える。
「私、あなたに終わらせてもらえて幸せ、、だわ」
口をついて出た言葉に驚く
最後の言葉かんがえてたんだけどなー。失敗しちゃった
けど後悔はない。
初対面の彼にこんな事言うのも変かな?
願わくばもっと昔に彼に会いたかった。
死を求めて会うのではなく友達として会いたかった、な
瞬間、光が広がった
次目覚めたときは知らない天井に驚いた