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62 同盟

「これが……ゴースト……!?」

「ああ、そうだ!行くよ大我!」


 そう言いながらフラッシュは先程も見せた光の矢をゴーストに向かって放つ。


「何故こんなことを!?何故何故何故何故!?!?!?!?」

「お!!やっぱりゴーストって喋るのか!?」

「それ今気にすることかい大我!?」


 いやいやフラッシュ、こういう巷で言われていたことが事実だったってシチュエーションはやっぱりテンション上がるものだって。


「私は大我の気持ちわかるけど…ね!!」


 よろめくゴーストに向かって対艦刀のような巨大な刃を振り下ろすレイラが告げる。


「だが、今は戦闘に集中しよう大我?こんなにも楽しい時間なんだ。楽しまないと損だよ?」


 そのレイラの声に我に帰る。


 そうだ、今は戦闘中なのだ。


 楽しい感想会は後でいい…!


「うおぉぉ!!」


 乾坤一擲。


 ゴーストに向かって右腕全部を使ったブーストパンチ+自爆を行う。


「ギャアアアア!!何故!?何故私がこんな目に!?私はただ、生きたかっただけなのに!!」


 いや、アンタもう死んでるやん…と思いながらゴーストの様子を見ると、巨大な爆炎によって態勢を崩していた。


 チャンスだ!


「フラッシュ!トドメを…」


 オレがフラッシュに向けて声を発した瞬間。


 目の前でゴーストが一刀両断された。


「は…?」


 一瞬レイラが斬り捨てたのかと思ったが、レイラはオレの後方で驚愕の表情を浮かべている。


 なら一体誰が……?


「ありがとね?アンタたちのお陰で、今回はかなり楽にターゲットを討伐できたよ」


 そう声を発した人は悠然とした足取りでオレたちの元へと現れた。


「シスターラウラ…!一体いつから私たちを利用するつもりでつけていたんだ……!?」


 現れたのはシスター服に身を包んだ女性たちだった。


 見た感じあのシスターラウラって人が一番年上っぽいけど…。


 樹里愛と同じくらいの年齢の人かな?


 ヤバい…凄い気になってきた…。


 でも、前に樹里愛から女性に年齢を聞くのはかなり失礼な行為って言われたからなぁ…。


 聞かない方がいいのかな?


 でも、凄い気になる…。


「まったく…。事ここに至るまで私たちのことに気がつかないなんて…。どうせ私たち以上に気になることがあって、そっちに気を取られていたんだろう?まったく…。昔から変わっていないねぇ、アンタは……」

「耳が痛いことを言ってくれるね…」


 レイラはシスターラウラとかって人と知り合いなのだろうか?


 てか、シスターってことはもしかして…。


「レイラ…。あの人たちはもしかして教会の…?」

「ああ…。教会のエージェント…。その実行部隊さ…」


 やっぱりそうか…。


 ていうか…。


「夕方、ブンヤと話してたことが事実になるとは思わなかったぞ、姫路…」


 オレの目の前に立っていたのは、今日初めて会話をしたばかりの同級生……〈姫路恵令奈ひめじえれな〉だった……。



「知り合いなのかい大我?」

「ああ…。同じ学校の同級生だよ…。教会に世話になってるってのは聞いてたけど、まさかエージェントみたいなことしてるとは思ってなかったけど…」

「それはこっちのセリフよ阿久津君。まさかあなたがデモンズゲームのプレイヤーだなんて思ってなかったわ…」


 お互い気づいてなかったってことか…。


「おや?恵令奈の同級生かい?私は〈シスターラウラ〉。しがない教会のシスターさ。ただの…ね」

「いやいや、ただのシスターはあんなゴーストを一刀両断できないでしょ…。しかもお姉さん、そんなデッカイハルバード片手で持ち上げてるし…。どんな体してるの?」

「おや?お姉さんの体が気になるのかい?私みたいな魅力的な年上が趣味なんて、見る目があるねぇ、少年?」

「趣味っていうか、オレみたいな男子高校生は大体年上のお姉さん好きでしょ、ねえフラッシュ?」

「なんて答えにくい質問をするんだ大我は」

「〈閃光〉のリアクションからしてそんなもんなのかい?恵令奈とかそこにいるレイラの方が瑞々しくていいってパターンを想定してたんだが違うんだねぇ?少々意外だったよ。少年、よかったら私と…」

「シスターラウラ、悪いけど大我に変なことを言うのはやめてもらっていいかな?」

「なんだい、アンタの男かい?なら大切にしな?私たちみたいな女を理解してくれる男なんてそうそういないからね」

「な、なななな何を言ってるんだいあなたは!?ホント、昔からそういうところが…!?」

「あの!話を先に進めてもらってもいいでしょうか!」


 姫路の言葉で静まり返る。


「え?今更?」

「大我、少し黙っていてもらっていいかい?彼女たちとは私が交渉するから。ローレンスもそれでいいかい?」

「約束はできないな」

「君たちはホント、全然私の都合の良いように動いてくれないよね?そろそろ言わせてもらうけど、少しは私の苦労も考えてくれないかな?」

「え?フラッシュなんか苦労するようなことしてたの?ゴメン…気がつけなくて…」

「気にすることないよ大我。勝手に苦労を背負いこんでるだけなんだから」

「そろそろ怒るよローレンス?」

「面白いトリオだねアンタたち」

「面白くて楽しんでいるのは私以外…ってオチがつくけどね…」


 ホント苦労するなフラッシュは…。


「それで?あなたたちとしてはゴーストを退治できたんだから問題ないでしょう?これ以上何を望むんだい?」


 そうだ。


 教会はゴーストを狩るのを主な目的としている組織。


 なら目的はすでに達成されている筈…。


 なのにオレたちに接触してきたってことは…。


「ゴーストの排除以外にも、なにかを目的としている…?」

「先日現れたというモンスターの件かい?」


 フラッシュの言葉に顔が綻ぶシスターラウラ。


 図星か?


「正解さ。あれは自然に生まれた命ではない…。つまり我々の教義に反する存在というわけだ。だから私たちはヤツらを狩る。だがそこで考えたわけだ。ヤツらを危険視しているのは我々だけではないだろう…とね」

「つまり…」

「ああ。我々〈聖王協会〉はデモンズゲームのプレイヤー、特に〈サバイバーズギルド〉及び〈ハンターズギルド〉にギルドに対して同盟を申し込む」


 なんか面倒臭い展開になって来たな…。


 これ、オレも巻き込まれるのかな……。

お読みいただきありがとうございます。

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