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34 襲撃

いいね、ありがとうございます!!これを励みにこれからも頑張ります!!

「本格的に打つ手が無いな。誰か打開策は思いつくか?」


 結構な無茶ぶりするなジャンは…。

 ほら、皆黙っちゃったじゃん。


 かくいうオレも何も思いついてない。

 ジャンの言う通り打つ手なしだ。


「こんなところで終わりとはな……。家族のことが心残りだが……」


 ジョナサンが呟く。

 そういえば気になってることがあったんだ。


「なあ、ジャン。ジャンが殺したい相手って誰なの?」

「ちょっと大我……」


 以前は樹里愛に止められたけど、やっぱり気になっていたんだよね…。

 案の定、樹里愛が止めに来たけど。


「だって、今回はマジでダメっぽいし、後顧の憂いを断つって意味でも聞いておきたくて……」

「ホントにアンタは……。あと後顧の憂いを断つの使い方微妙に間違ってるわよ」

「マジで?細か…」


 だから男が離れていくんじゃね?


「聞こえてるからね?」


 ヤベッ。


「クッ、ククク……。ハハハハハッ!」


 ジャンが笑い出した。

 どうしたんだ一体?


「いや、すまない…。あ~…、笑わせてもらった…」


 涙を拭きながら、まだ笑っているジャン。

 そこまでか。


「別に隠しているわけじゃないから話すのは構わないんだがな…」

「いや、でも誰かを殺したいなんて結構プライベートな問題だろ?」


 と、ジョナサンが言う。

 このままじゃ死ぬって状況でプライベートもクソもないんじゃないか?と思うが黙っておこう。


 オレも未来の記憶についてとかは話すつもりないし。


「構わないさ。さて、俺が殺したい相手だったな。まあ、複数いるんだが…。主な相手は義理の兄だな」

「義理の兄?どうして?……と聞いてもいいのかしら?」


 やっぱり樹里愛も気になってたんじゃん。


 でもわかるよ、他人のこういう話って気になるよね。


「構わないさ。俺には元々血の繋がらない姉がいてな。思春期の頃に親の再婚でできた義姉だったんだが…まあ、仲が良くてな。義姉が大学を卒業した辺りで両親を亡くしたんだが、それからは姉弟力を合わせて生きてきたんだ。そんな中で現れたのがあの男だった」


 ふむふむ、血の繋がらない姉と突然現れた男。

 それが義理の兄ってことは2人は後に結婚したってことか。


 こういうのって弟側が血の繋がらない姉を好きだったってのが王道だけど、ジャンもそうだったのかな?


 聞いても大丈夫かな?

 大丈夫だよね?


「ジャンはお姉さんのこと好きだったの?」

「大我!」

「構わないって。だが、義姉さんを好きだったのか、か……。どうだろうな。だが、誰よりも大切な人だったのは間違いないな。義姉さんからはシスコンシスコンってからかわれてはいたが…」


 楽しそうに話しているジャンを見て、きっと好きだったんだろうな、と思う。

 それがライクなのか、ラブなのかはわからないが。

 ラブだった方が個人的にはいいな、と思う。


 血の繋がらない姉と弟の禁断の愛なんて王道だし、面白いに決まってる。

 

「話を戻すが義姉さんは旅行が趣味でな。よく一人旅にふらっと出かけて、少し経ったら帰ってくるような人だったんだ。それがある時、結構な期間帰ってこなかったことがあってな…。連絡はあったんで心配はしてなかったんだが…」

「もしかしてその時に?」

「ああ、その旅行中にあの男に出会ってずっと一緒にいたらしい。で、一緒に帰って来て、その後結婚。あの男は俺の義理の兄となったというわけだ」

「スピード結婚ってヤツだね」

「そうだな…。まあ、結婚自体には俺も文句はなかったんだ。そう、義姉さんが幸せなら、俺は何も言うつもりはなかったんだ……」


 ジャンの声が震え始める。

 怒りでなのか、悲しみからなのか。


「なのにあいつは、その手で義姉さんを殺したんだ!!」


 驚愕の事実。

 まさかのお義姉さん殺されてた。

 しかも義理の兄が犯人とかどっかのドラマかよ。


「それは……。ごめんなさい。掛ける言葉が見つからなくて……」

「構わないさ」


 ジャンは努めて冷静になろうとしているようだった。

 とりあえず聞きたいことはここで全部聞いておくか。


「理由はわからないの?」

「ああ。あの男は義姉さんを手に掛けた後、すぐ逃げたからな。だが気になることがある」

「気になること?」

「ああ、あの男が義姉さんを手に掛ける直前、俺たちは何者かから襲撃を受けたんだ」

「襲撃!?」


 謎に次ぐ謎な展開だなぁ…。

 続きが気になる。

 正直まさかこんな面白い話が聞けるとは思ってなかったんだけど…。

 やっぱり聞いてみてよかったな。


「そうだ。俺たちは襲撃を受け、その後、あの男が義姉さんを手に掛けた。しかもその襲撃者たちは魔法としか思えないことをしていたんだ。物を浮かせてぶつけたり、腕を液体にしたりな」


 は?

 なにそれ?

 それって……。


「当時の俺は襲撃された時のショックで夢でも見たのかと思っていた。だが、このデモンズゲームに参加させられて確信した。あれは夢ではなかったんだと……」

「襲撃犯はデモンズゲームのプレイヤーって言いたいのか?」

「そういうことだ」


 なるほどね。

 整理すると…

 

 ・ジャンの義理の兄は何故かお義姉さんを手に掛けた(理由は不明)

 ・その直前にジャンたちは何者かに襲撃された

 ・しかもその襲撃犯は(恐らく)デモンズゲームのプレイヤー


 こんなところか。


「その義理の兄ってお義姉さんと険悪になったりとかってなかったの?」

「基本的にはな。そりゃあ、たまに喧嘩とかしたりはあったらしいが……。だが、あの日は特にそんなこともなく、至って普通……だったと思う……」


 歯切れが悪いな。

 なんかあるのかな?

 と、話が逸れたな。


「そうなると、義理の兄の動機がさっぱりわからないな。しかも襲撃されてる最中にお義姉さんを手に掛けるってのがな。どさくさに紛れて、ってのを狙ったのかな?」

「動機がわからないのは襲撃犯の方もそうよね」

「襲撃犯の動機?」

「ええ。理由もないのに襲撃なんてしないでしょ?しかもデモンズゲームのプレイヤーが異能まで使ってるのよ?普通なら魔力で強化した身体能力だけで十分の筈なのに」


 言われてみればたしかにそうだ。

 異能を使って先制攻撃なんて普通じゃない。


「言われてみると妙だな。異能を使っての先制攻撃…。それって相手を警戒してないとしないんじゃないか?」


 ジョナサンに言われてハッとする。


 ずっと違和感があったが、その正体が判明した。


 あの通り魔を捕まえた時にオレは思った。

 『魔力を持っているオレが一般人なんかに負けるわけない』と。


 そうだ、魔力を持っているプレイヤーが一般人相手に警戒なんてする筈がないのだ。

 なのに、その襲撃犯は異能を使ってまで先制攻撃をした。


 つまり……。


「あの男は…〈マーリオゥ〉は、デモンズゲームのプレイヤーだった?」


 そう。

 ジャンが言った通り、ジャンの義理の兄(マーリオゥって名前なのかな?)はプレイヤーである可能性が極めて高い。


 というかほぼ確定だろ。

 むしろプレイヤーじゃないのに異能使われてたとしたら、そっちの方が怖いわ…。


 にしてもアレだな…、聞きたいことを聞いたら謎が増えてしまったな…。

 これは早々に諦めるわけにはいかないか…。

 だって、気になるし。


 仕方ない…、本腰入れて打開策を考えてみますか。

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