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31 答えは一つ

「ここは……古代神殿、か?」


 ジョナサンの言う通り、転送された先は古代の神殿のようだった。

 邪神が封じ込められてる場所としては雰囲気たっぷりで最高だ。


 こういう場所って普通に生きてたら見ることはない光景なんだろうなぁ…。


 ヤバい、ワクワクしてきた。


「なんかこういう古代的な場所ってワクワクするよね!」

「はいはい、ワクワクしたのはわかったから少し静かにしててね。あとで話聞いてあげるから」

「お前らホントに年の離れた姉弟みたいになってるな…。前回のゲームの後どんな風に交流してたんだよ」


 どんなって普通だと思うけど…。


「まあ、この子普通じゃないなって思うくらいのことはあったわね」


 酷い。

 でも心当たりがあり過ぎて何も言えない。


「積もる話はたくさんあるだろうが、とりあえず移動しないか?」


 ジャンが移動を提案してくる。


「そうね、アイテムを見つけるにしても、エネミーを見つけるにしても、移動しないと話にならないわね」


 そう言われて気づく。


「てか、神官ってこれ?」


 そこには石板に描かれた神官の絵画があった。

 しかもこれ、ポケットに入るサイズじゃん


「これが?ただの石板じゃない?」

「いや、もしかしたらアイテムを全部捧げたら封印が解けて、神官が現れるのかもしれないよ?」

「アンタ、ホントにこういうファンタジーみたいなの好きよね…。でもその推測があってる可能性もあるから、一応持っていきましょうか」

「オレ、樹里愛のそういうところ好き」

「はいはい、ありがとう」


 そう言って石板を持つ樹里愛。


 もちろん、未来の知識からあの石板がプレイヤー側の神官だと知っての発言である。


 そんなこと知りようがないのに、なんだかんだオレの意見を否定せずに受け入れてくれるところが樹里愛のいいところだと思う。



「結構広い通路だな」


 最初にいた部屋から出てみると、ジョナサンがいう通り広い通路に出た。


 これじゃあ、ゲームでよくあるたくさんの敵を相手にする時に狭い通路で1体ずつ作戦が使えないじゃないよね。


「これだけ広い通路だとデカいエネミーもいそうだな」


 ジャンの考察通り、このゲームではデカい敵が出てくる。


 基本はスケルトンやフィールドギミックとして出てくるマミーなどの一般的なアンデットが多いのだが、このゲームではなんと!

 かの有名な首無し騎士、デュラハンが出てくるのである。

 しかも馬に乗って。


 このデュラハンがかなり厄介で、デカい体に卓越した剣技、そして馬の機動力が合わさり、戦うのも逃げるのも至難の業という、所謂クソモンスタ―なのだ。


「デカいってのはそれだけで脅威だからな。できれば出会いたくないが…」


 ジョナサンのいう通りだ。


 正直デュラハンを見てみたいという好奇心はあるが、出会ったら最後、倒さないとアイテムを探すのもままならない。

 この状況でそんなタイムロスは命取りになる。


 なので基本的にはデュラハンに出会わないことを祈るしかない。


「おい、あっちのほうから何か音がするぞ」


 ジョナサンの声がする。


 早速エネミーを見つけたのか?

 アイテムを手に入れておいてくれればいいな。

 そう思いながら身を隠し、様子を見る。


 馬が見えた。


 その後騎士の腕に持たれた頭と目が合う。


 早速かよ。


「デュラハン!?マジで!?初めて見た!!」

「そりゃそうだろ!」

「ね!テンション上がるよね!」


 オレの叫びに返答しながら異能で空気弾を放つジャン。

 同時にそういうことじゃない、と目線で訴えかけてくる。


 たしかにデモンズゲーム以外でデュラハンを見たことがあったら大問題だもんね。


「おらおら~!アイテム持ってたら渡しやがれ!!」


 気を取り直して所謂蛮族プレイってヤツを始める。

 以前からやってみたかったのだ。


「ふざけてないで真面目にやりなさい!」


 樹里愛が近くにいたスケルトンを鎧ごと斬り裂く。


 スゲェ切れ味…。


 オレも負けてられないと思い、マミーの集団へ炎弾を放ちロングソードで斬り込む。

 こっちの剣も切れ味は最高だ!

 まるでバターをホットナイフで斬ったかのようにスパっとマミーの体を斬り裂く。

 ホットナイフなんて使ったこと無いのは内緒だ。


「ジョナサン、これを使え!」


 ジャンがジョナサンにボウガンを投げ渡す。


 これでジョナサンはゴーレムを操作しながらボウガンで援護するという理想的なムーブができるな。


「あ!アイテム持ってるヤツ見つけた!」


 アイテムを大事そうに運んでいるスケルトンを発見。

 皆に伝達したうえで斬り込む。


「それ腕ごと置いてってくれよ」


 宣言通り腕を斬り落とし、アイテムを回収する。


 作戦通りだ。


 その時、左側から何か大きなものが近寄るのが見えた。


 咄嗟に反対側に跳ぶが、間に合わず左肩から肘にかけて切り裂かれる。

 切断はされていないがかなり痛い。

 今後左腕は使い物になりそうにない。


 なにすんだ、という抗議のつもりで相手を見る。


 相手はデュラハンだった。


 デュラハン?


 ジャンとジョナサンが相手をしているんじゃ?


 そう思い2人が戦っている方を見ると、2人はまだデュラハンと戦っていた。

 つまり答えは一つ。


「デュラハンが2体!?」


 最悪の状況だった。

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