3:エッセイ『ぞっとした経験(だいたい育児の話)』
脳内整理の為。メモとして。自戒を込めて。また、読んでくださった方の危険回避に役立ちますように。
職場の回覧物には色々あって、業務に直接関係するような書類以外にも、定期購入している雑誌や、とある新聞、とある会報誌などがある。
定期的に届く交通安全系の回覧物にはほぼ毎号、一般財団法人 東京都交通安全協会 の 小冊子『贖いの日々』から手記1編の掲載がある。
警視庁のホームページ https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/kotsu/torishimari/inshu_info/tsugunainohi.html でも、手記1編を読むことが出来る。
自分の通勤路に、裁判所と法務局がくっついた建物がある。
つい先日の仕事帰り、自転車を漕いでいて、その前を通り過ぎる時だった。建物の玄関前に停車された警察車両に、建物から出てきた人がちょうど乗る場面だったのだと思う。体の前で両腕を揃え、手首から先は黒色のタオルのような物が巻かれているか掛けられているかで隠れていた。その人を囲むようにして、警察とか刑務所っぽい関係者が側に3人。恐らく手錠をされているだろう人は、自分にはごく普通の人に見えた。
自転車を漕ぎながら、あの人はどんな罪を犯したのだろうか、そんなことを考えて、あぁ、明日は我が身かもしれないなぁと、ふと思った。『贖いの日々』を思い出した。ちょっとした不注意、油断が取り返しのつかない事故になることもある。また、常に気を引き締めていても、事故を起こす可能性は決して0にはならない。
自分には子どもが複数人いる。大きなことから小さなことまで、ぞっとした出来事は沢山あって、気持ち的には今日、日付が変わったので正確には昨日、ぞっとした。
沢山のぞっとした経験を振り返ってみると、例えば、はいはいの赤ちゃんが植木鉢の土を口に入れていたり、はいはいの赤ちゃんがベランダに転がり落ちたり、ベランダで洗濯物を干している時にはいはいの赤ちゃんがベランダに出る扉の下の鍵を室内から掛けてしまったり(鍵が上下2ヵ所ある)、たっちの赤ちゃんが包丁の入った引き出しを開けられるようになっていたり、たっちの赤ちゃんが炊飯器から出る蒸気(熱風)を浴びていたり、子ども達が勝手にカッターナイフを触っていたり、一直線の階段から子ども達が転がり落ちたり(子1人救急外来受診&2針くらい縫う)、高さのある椅子から落ちた子がすぐ横のパソコン台の脚に後頭部をぶつけて出血したり(救急外来受診&医療用ホッチキスでガチャリ)、自分が1人目を妊娠中(5ヵ月)にポケットに両手を突っ込んだ状態で走って転倒して歯が5本欠けて下顎を5針縫って下顎の骨にヒビが入ったり(登校途中の高校生が119番してくれて救急搬送)、今日か昨日の朝は、自分が安全配慮を怠ったせいで子が足首を負傷したり(救急外来受診&レントゲン、骨には異常無し)、ヒヤリハット事例から怪我した事例まで多数。
事件後の対策として、植木鉢を室内に置くのをやめた、ベランダの扉の鍵を掛ける、ベランダに出る際は扉を開けて上の鍵を掛けたような状態にする(扉が完全には閉まらなくなるので下の鍵を掛けられても平気、ベビーは上の鍵には手が届かない)、台所にもベビーゲート、炊飯器を使用する時だけ高い位置へ、カッターを触るなと叱る&保管位置変更、階段の自由な上り下りは3才にはまだ早かったので4才からに&階段では遊ばせない、子が高い椅子に座っている時は特に気を付ける、寒くてもポケットに手を突っ込まない、など。
救急外来の待合のロビーで、「ICU満床です」という業務連絡放送が聞こえたり、市外からの救急搬送や90代転倒者の救急搬送が「あと5分で到着します」と聞こえたりした。また、警備員に案内される、POLICEの文字入りの帽子や上着を身につけた3~4人組が工具箱みたいな物を持って足早に歩いて行くのを見たり。
たまたま近くにある総合病院。救急車で重症者が次々に運び込まれる。警察は検視だろうか?
今回の子の負傷は自分のせい。慣れてしまっていた。ほんのちょっとだからと、安全配慮を怠った。子はとても痛そうだった。救急外来に連れて行く選択をする程度の酷い怪我だと思った。
運が悪かった?
きっと運が良かった。
子は痛い思いをしたのに? まだ当分の間、何日も歩くのは辛いだろうに? 痛いだろうに?
それでもきっと運は良かった。
これまではこんな事にはならなかったのに? 今日がたまたま怪我をしただけなのに?
それでもきっと運が良かった。
命に別状が無い。
骨折もしていない。
少し肌が抉れたかもだけれど、医師の診断では一応は擦り傷の範囲内。
縫合も不要、清潔にして軟膏を塗ればいい。
痛い思いをした子は可哀想。
親の不注意、親の怠慢。
悪かったのは自分。
それでも、運が良かった。
明日からは絶対にしないと思う。
そうしたら繰り返さないで済むから。
『贖いの日々』を思い出す。自分が今までに読んだ手記を書いた人達は、皆、人命を奪ってしまった人達だった。
あおり運転をした人もいれば、飲酒運転をした人もいた。寝不足だった人もいれば、ただ急いでいただけの人もいた。また、車で何かを撥ねたと気付きながら、戻らずにそのまま走り去ってしまった人もいた。
手記を書いた人達は今も、贖いの日々を生きている。
一般財団法人 東京都交通安全協会 のホームページ https://www.tou-an-kyo.or.jp/kouhoushi_aganai/list.html
今回の子の怪我の原因が気になる方は、通勤方法、怪我の内容から推測してください。
R4.4.15(金)8時25分頃に可燃ごみを捨てに行く途中で子が右足首を負傷。車に子達を乗せ保育園へ、下の子を預ける。ごみも車に積んだ状態で、ごみ捨てがまだ出来ていないことと外傷を診てくれる病院の検討がつかずややパニックで、普段は車で通らないようにしている道に進んでしまい、ぐるっと大回りしてまた自宅前を通り、まずはごみ捨て。整形外科の個人病院を目指すも、皮膚や肉や骨の状態が心配になり、総合病院に方向転換。救急外来受診。子は車に乗っている間に一応は泣き止んだ。ずっと抱っこで子を運んだ。子を実家に預け、午後から出勤。