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4、鑑定スキル

 祝福スキルはよくわかりませんので王都へいってからですが、鑑定スキルと料理スキルはきっとすぐにでも楽しめるでしょう。


 ということで、となりの神官や下位貴族の子供達を鑑定してみます。


「鑑定」


 言葉にしなくてもいいのかもしれませんが初めてですからね。


 どっと溢れてくる情報量に驚いてしまいました。

 スキル判定で出ていた表示ではなく、項目は名前、性別、年齢、スキル、特記事項(?)です。


「スキルをもう使えますの?」

 私の小さな声を聞いた下位貴族の女の子が話しかけてきました。

「やってみたらできたわ。裁縫スキルは上手くなるのが早いのかしら?」


「ふふふ。楽しみです。私、お母様と同じ裁縫スキルです」


 彼女はティアヌーンと表示されていました。スキルは裁縫スキル、正直羨ましいですわ。


 ロリータファッションを自分で作ることもできるじゃないですか。あぁ、あとは言語スキルもいいですね。新しい言語を習うときに便利でしょう。言語は前世の知識も役に立たず、苦労しています。ルーカン先生ったら、復習は、いつも書写などの手習いばかりなんですもの。



 帰りの馬車の中、お父様、お母様もそれぞれ鑑定します。


「楽しそうだね。スキルで私達を鑑定中かな?」


 鑑定した人の顔の近くに表示されますから、目が合わないことで気づかれたのでしょう。


【アレグレット・オーキッド・クリサンセマム(男)45歳 経理スキル、洞察スキル、王家の財務総統、腰フェチ】


 特記事項が気になりすぎます。お父様、【総統】って。もっと経理管理者とか名前がありそうなのに。お母様の腰は確かに括れて綺麗だと思いますが、好きなんですね。


「見られて困る人や警戒する人もいるだろうから、あまり無断でやってはいけないよ」


「はーい」


 お母様の特記事項は【伯爵家裏番長、うなじフェチ】。にやにやが止まりません。


「リーリア」


 お母様の低い声に本気怒られモードスイッチを感じました。さすが裏番長。この辺りでやめて置きましょう。


 今度、お父様のうなじを見てみたいですね。ふふふ。


「経理スキルや計算スキルだと思っていたから、数学ができていても驚かなかったが、これはもしかするとリーリアは天才かもしれないな」


 あ、やっぱり普通じゃなかったんですね。天才って、お父様、さすがに親ばかコメントですわ。


「王都へ行きましたら王家とのお茶会も致しましょう」


「そうだな。王都で確認する大義名分もできたしな。私が王都に戻る時に一緒に行こう。リーリアは初めての王都だね。カナーは3ヶ月ぶりか?」


 なんだかお父様がお母様の腰を撫でているような仕草があるのですが、気の所為でしょうか。特記事項を知ってしまった後はその何気ない仕草が気になります。あと、お母様の視線も。両親が仲が良いことはなによりです。


 私は王都へ行く前に、家庭教師のルーカン先生、屋敷のみんなを鑑定しましょう。


「おかえりなさいませ」

【ミール・スレッターナ(女)21 育児スキル、リーリア信者、初恋こじらせ】


 生まれた時からいつも一緒にいるミールは、私の信者。育児スキル持ちなんですね。あと、初恋こじらせって、一体何なんでしょう。


 お菓子で釣って話を聞き出してみましょう。料理スキルもありますしね。


「ミール、私のスキルは鑑定と料理と祝福よ!」

「ええ、存じております。王都へ行かれるのですね」

「その前に料理したいわ!」

「料理スキルの確認ですね。厨房へいきましょう」


 ミールはスキル3つに大興奮して稀有なことだと連呼しながら、その中でも祝福は王家が欲しがる人材であることを熱心に話して、厨房へ案内します。


 この世界の料理は洋食メインで、美味しくないわけではないけれど、マンネリはあるのよね。5歳にできる料理なんて、クッキーくらいしか思いつかないけれど、クッキーはもうおやつとして存在してますもの。


 さて、厨房へ向かいましょう。


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現代物の軽い読み物です。恋愛なしでゆるっと1500字程度ですので、こちらもよかったらよろしくお願いします!
授業中に居眠りする彼の事情
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