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ある不器用な恋の物語  作者: 自鳴琴 奏
6/10

時の王と女神の神話

遥か昔 当時国を納めていた時の王は、人の子でありながら女神と恋に落ち、結ばれた。

 時の王は妻が女神であることを隠した。知ってるのは一部の側近のみ。 

 時の王と女神が結ばれた事により、天と女神の祝福を受け国の大地は潤い、より豊かな大国となっていった。


それを妬んだ近隣諸国の王族らは、国を手に入れようと企みだした。

 水面下でで行われている企みに時の王と女神は気づくことが出来なかった。

時の王の妻が女神であることがばれてしまったのだ。

 

 時の王の妻が女神であることを知った近隣諸国に王族らは、女神を手に入れるため戦争をおこしたのだ。

 女神は攫われ、時の王と引き離されてしまった、女神を奪い合う戦争は近隣諸国に広がっていった。

人の子達の欲深い争いに巻き込まれ、愛する王と引き離されてしまった女神を哀れに思った天は、女神の姿をを隠した。

 突然姿を消した女神を見つけることは、何人たりとも出来なかった。女神の姿を見るには三つの条件が必要なのだ。

 

一つは、女神を愛する者 二つは、女神が愛する者 三つは、女神の名を知る者

 

 ―この条件を満たす人の子は、ただ一人ー。


人の子に姿が見えなくなった女神は、囚われていた所から逃げ出した、女神の姿を見ることが出来る たった一人の者の下に戻るためにー。

 女神が突然姿を消したことにより、近隣諸国は大混乱になった。どんなに探しても女神は、見つからない、何人たりと見つけることが出来ない。

 これは天の怒りをかった故か、恐ろしい事が起こるのではないか、女神を近隣諸国と奪い合い戦をおこし、女神を我が物にしようとしていた国々の王は恐怖に怯え戦を放棄した。

 明日にでも、天罰が起こるかもしれない、女神を欲する他国は攻め込もうとしている。

そうして、女神を奪い合った近隣諸国は、争いを続けて自滅の道を辿った。


 時の王は、国の存亡の危機は回避したものの、戦火の莫大な被害を受けてしまったため

女神の安否を確認することすらできずにいた。ただ、女神の無事を祈るしかできず、時の王は国を建て治しに奔走していた。


 そして月日は流れ、時の王と女神は再会を果たす。


女神が見える唯一の者、時の王と女神が再会果たした時 隠されていた女神の姿が現れ、再び天の祝福を授けられた国は徐々に以前の豊かさを取り戻していった。


 以前と同じ争いは、二度と起こしてはいけない。

時の王と女神に天は力を貸した、時の王に新たな王の名を、女神には人の子としての名を与えた。

 時の王は新たに別の王として名を持ち、国を治め、女神は人の子の名を呼ばれることで人として新たな王となった、時の王の妻になったのだ。

  

  時の王と女神は、本来の名前のまえに新たな名、人の世で生きる(ファーストネーム)を置いて、今までと全く違う者として人の世で生きることにしたのだ。


   

  本名(ソウルネーム)を、互いを知ることができるのは、愛し合い、支え合い、共に生きる事を誓った二人だけ。 

      二人の後の人生は、全て幸福で彩られていた。


   ―― 時の王と女神の神話は今日も語り継がれていく――

     

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