とりあえず一日経過
かつらぎネコ……なぜそこで止めた…
「と、とりあえずモア。俺はそんなこと言った覚えは…..」
「わ、私もそんなこと言った覚えないんだけど?」
「「ふふふ。いってもいいんですか?」」
「すみませんでした。」
「それじゃあお兄ちゃん♪中にはいろっか。」
そうして、レイたちが屋敷の中に入って行ったあと、遥香とグリアはしばらく夜風にあたっていた。
そして、夕方でもないのになぜか遥香が少し赤く染まり。ニーナの屋敷の庭の薄暗い街灯に照らされながら少し赤くなっていたのだった。そうして遥香は一時間ほどそこにいたと感じていたようだが、どうやら後々グリアに聞いてみると10分ほどだったそうだ。そうして最初にその沈黙を破ったのは
「遥香。僕らもはいろっか」
グリアの声だった。
「そ、そうですね」その声の主の主人であるはずの遥香は少し俯きながらまるで彼氏に甘える一人の女子高生のようだった。
「ニーナ様。そろそろ夜も更けてまいりましたので屋敷の中に入られてはどうでしょうか。」
「そうですね。私たちのメイドと弟くんの面白いところも見れましたし、あと遥香の部屋にはいかないほうがいいかもですね。ちょっと私が後で様子を見にいっておきますね」
そう余り普段は見せないような、面白いものを見るような笑顔を見せたニーナは遥香をまるでエスコートするように遥香の部屋に入っていくグリアの後を追った。
「ちょっとグリア、まって。そんなに無理やり挟まなくても。」
「遥香。動かないで下さい。体も熱くなっているじゃないですか」
「それじゃあ、そこのベットに転んで寝ていて下さい。記憶を読みだした後はだれであろうと、読まれた相手は体調を壊してしまのですから。この体温計を挟んで下さい。恐らく熱がありますから」
「わ、わかってるわよ」
そういいながら、グリアに看病されてうれしそうに遥香はベッドの中に入っていく。そして何をニヤニヤしていたのか、さっきまでの表情は嘘のようなアルカイックスマイルでニーナは独り言をいった。
「やっぱりこの二人はいつも面白い!」
そういい二人の部屋の前を後にした。
「ニーナ様こんなところにおられたんですか。早く来てください。レイ様がお呼びです。」
「レイが?何でしょうか」
「お兄ちゃん。なんで一緒に寝てくれないんですか?」
「いやモア、なんでそんなに一緒に寝ようとしてくるんだよ!」
「なんで?お兄ちゃんはモアのこと嫌いなの???」
「ウグッ…..」
まるでほかのアニメだったら周りにピンク色のリボンの枠が出て、周りがキラキラのエフェクトが使われているであろう場面だったのだが。まさしく上目使いでモアはレイを見上げている。だが一つ先に挙げたものに該当しない要因は………..やる気のなさそうな目だ。「こうすればいいんでしょ?」感が至る所からにじみ出ている。もう紫色の変な物体がモアの体からきりのように出てきているようにさえレイは思えた。そしてすっぱりと。
「嫌いじゃない。 というかあって間もない間柄に好きも嫌いもあるか。 いいから別のところで寝てくれ。今この屋敷のメイドにニーナを呼んできてもらってるから。ニーナに頼んでべつの部屋を用意しt」
「その、非常に言いにくいのですが…」
「おっ!ニーナちょっと頼みがあってだな。突然遥香…..ここのメイドをしているらしい娘と一緒にいるグリアってやつとあってから敵意を燃やしてるらしくて。一緒に寝ようって迫ってきて困ってるんだ。だから頼む。もう一部屋俺の部屋とは別にモアの部屋を」
「モアは別にレイお兄ちゃんと一緒の部屋でもいいんだよ?遠慮しなくても別にいいんだよ?きらいじゃないならすきなんでしょ?」
そうニヤニヤしながらさっきまでのやる気なさげな態度から一変今度はアニメなら。リボンで四隅を斜めに縁取りをして、橋がキラキラとした星やハート型の出るシチュエーションのようだった。ここから見たニーナにとっては別に寝てあげたら?と思ってもいいようなほど率直に言うと、妹らしく妹のようだった。
しかし、ニーナの言葉から放たれたのは
「いいわよ。分けてあげても。ただ別の部屋をこの前言ったとおりにみんなにまだあなたは信用されてないから流石に私が頼んでももう一部屋は貸せないと思うの。」
「そうか……じゃあベットをもう一個頼めないか?モア、同じ布団で寝なくても部屋なら怖くないだろ?」
「ベットだけならたぶん貸せるわよ。ちょっと待っててね。でも今この時間からベットを動かすっていうのは……」
申し訳なさそうにニーナが言い放ったのは。ただいまだけは一緒にモアと寝てください。 という発言だった。
「なっ!?……」
そのニーナの言葉にもう何も解決策が浮かばないレイはただただ口をポカーンと開けて泣きそうになっていた。実はレイはすでに一度モアと同じところで寝たことがあったのだが。その時のことを思い返すといやな予感しかしない。襲われる。ただその一つ。
「それじゃあ。先に寝るからちゃんと入ってよ。寒いから。よろしくねお兄ちゃん。」
そういいながら眠りにつく自称妹。そしてレイはその自称妹に本当に妹と思えるほどお兄ちゃんと呼ばれ、すこし気にもなっていたのだが。
「そ、それじゃあ、レイとモアちゃん。おやすみなさい」
ガチャン…….
「寝るか…..」そう言って、そのままモアの寝ているベットと同じベットで寝る。
そして深夜。ニーナは何か物音がすることに気づきその音をたどる
。
「うぷっ!?ちょっ!モア!何を!ウグッpっぎおpgじゃ」そういうのもやっとの思いだが。モアは何も答えないただただレイに襲い掛かる。まさしく襲い掛かる。
「何の音!」「ちょっとレイ大丈夫?」
「た、たす……けて……うあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああああ!…….」
レイの叫び声を聞いてただ事ではないと思ったニーナはレイがモアと前に一緒に寝たときに言った言葉を言ったことを思い出した。たしかレイはこういってたような….「襲われた」
「ま、まさか」
「れ、れい?これって私がはいっても….その….大丈夫なのでしょうか…」
そう少し口ごもりながらニーナは入室していいのかの許可を今更取ろうとするが。自分が考えていたことではありえないような音がし始めた。
「いたっ!ちょっ!マジで首閉まるから。モア!早く起きてくれぇ!」
そしてレイのこの一言で自分が考えていたことが違うと同時に少し恥ずかしい気持ちになったのは言うまでもない。
「まさか。」そしてニーナは一つの憶測にたどり着く…..いや、おそらく事実だろうことに予想がついた。そしてレイの扉を開けるとそこには、首を足で締め上げられベットから這いずりだそうとしているレイの姿。そしてそのレイの首を足で締め上げているモアはレイと一緒の方向に寝ていたはずなのに別の方向に向いてきっちり「襲われてるわね……これは….」
そういって、何とかレイが締め上げられているモアの足を力尽くで引きはがし何とかレイを救出することに成功した。そして同時に、これは最初に私の部屋でモアが寝ればという提案をしなくてよかったと安堵するニーナが正気に戻るきっかけとなったのは、レイの怒鳴り声だった。
「モアァァァァァァ!俺を殺す気かぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!」
「ほえ?」
そう重たい首を持ち上げたモアが薄目を開けてレイとニーナのほうに向き小首をかしげ、寝ぼけながら必死になぜ自分と一緒に寝ていたはずのレイが起きていて、ニーナも一緒にいるのかわからず、こう口にしてしまう
「なんで皆さんそんなところにいるんですか?お兄ちゃん。早くこっちに来てもっかいモアと一緒に寝ようよ。」
「モア。ちょっとこっちに来てください」
「ニーナ。ありがとうな」
「い、いいですがこれは早急にベットがもう一台必要のようですね…..」
軌道修正頼んだぜ( ´∀`)b グッ!