9F☆あっちむいてほいっ
半年振りでございます……
あけましておめでとうございます通り越して,
寒中お見舞い申し上げます的な季節になりました……orz
賽子はうささのさーという音を立てて5を示した。9Fへと転移した一同を待ち構えていたのは、筋骨隆々とした、けれどやはりうさ耳を付けていた『兎部隊』だった。
「なあ、なんでうさ耳を着けてるんだ?」
「……陛下の命令で」
「『楽園』の陛下がそんな方でなくてよかった……」
しみじみと噛み締めるレンに、『兎部隊』は羨ましそうな視線を向ける。
不思議の世界の王政において、恐ろしいまでに王は絶対だ。王がどのような無茶振りを要求しようとも、民は応えなくてはならない。『楽園』で侯爵がリリアーナとの結婚を断ることができなかったのも、その為であった。
「ここでは何をすればいいんだ?」
「彼と『あっちむいてほい』して貰います! 勝ったら次に進めますよ!」
皆さん全員に『兎部隊』最強あっちむいてほいやーと闘って貰って、5人全員が勝てた時点で勝利です! 手段は問いません!
称号の意味がよくわからないが、ルールは至って単純だ。リリアーナもこれは知っていたようで、勢い込んで頷いている。
戦いの火蓋は切って落とされた。
――――結論から言うと、勇者一行の圧勝だった。
勇者アレックス曰く。
「だって何となく何出すとか予想付くし」
情報屋シェル曰く。
「だってこの者は最初のじゃんけんで右手でパーを出して左に体勢を傾けた後、体勢を戻す勢いのままに右を向く傾向にあるもの」
騎士レン曰く。
「筋肉の動き方でどっち向くのか大体わかった」
魔法使いリリアーナに至っては。
「電撃で少々麻痺して頂きました。チョキもグーも出せなければパーを出すしかありませんし、首が横に動かなくなれば上か下に動かすことしかできませんもの」
ちなみに竜アウラは、子どもだと油断した『兎部隊』の鳩尾に頭突きを喰らわせ、強制的に下を向かせた。
「おにーさんたちや情報屋のおねーさんはともかくとして……魔法使いのおねーさんと子竜ちゃんがえげつないです……」
「手段を問わないと言ったのはそちらではないの」
「そうですけどー……」
電撃を受けた上に鳩尾に一発喰らった当の『兎部隊』は、「勇者一行怖いぃ……」と言いながら仲間たちによって医務室へと運ばれて行った。『兎部隊』最強あっちむいてほいやーの称号は所詮井の中の蛙であった。
「次誰が振る?」
「それよりも、もうそろそろ食事にしましょう。お腹が空いたわ」
「じゃあ準備しますねー」
ささっと食事の準備の始めたミミカだったが、ふと顔を上げた。
「あ、魔王様からの中継入りまーす」
『兎部隊』が運んで来てくれたテーブルでめいめい寛いでいた一同は、壁に映し出された映像に無言を貫いた。
『うりゃりゃりゃりゃりゃりゃりゃ、りゃりゃりゃりゃりゃあーっ!』
あの薄紅色のちんまい魔王(ぬいぐるみ)が、『兎部隊』相手に自分の身長よりもずっと長く、かなり重そうな長槍を軽々と振り回していた。槍の重さなど微塵も感じさせない軽やかな身のこなし、的確に相手の急所を狙う洗練さ、何もかもが一流の武人だった。
見た目以外は。
「仮の姿の癖にあの戦闘能力……やるわね」
「……あまり感心したくない光景だな」
「もしかして、俺たちあれと闘うのか……?」
「いえ、皆さんにはちゃんと本物の魔王様と闘って頂きます! 多分」
アレックスたちは微妙に気持ちを引き締めた。
playerとかuserとか,最後に『~アー』が付くので,
あっちむいてほいやーにしてみました.
別にあっちむいてほいすとでもよかったなと思って見ます.
比較級と最上級の違いですかね.




