表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Sorry Sorry I ...  ~ Cold War ~  作者: Ψ蒼龍Ψ
1/5

1


この小説には、多少の殺戮描写、また軽い性描写が入ることがあります。

そういったものに嫌悪を覚える方は、閲覧を控えるようお願いします。



喉元に短剣をそっと這わす。

そのまま力を入れようとして――、できなかった。


魂にも脂肪はつくものだと、誰かが言っていた。








「……もう、やめよう」

「……シア?」

少しだけ掠れた声で、彼は私を呼ぶ。

「聞こえなかった?」

彼は身じろぎをして、

「……聞こえた」

小さく答えた。

「どう、返事は」

彼は笑って。

「僕は聞きわけがない方じゃない」

肯定した。

「じゃあ、これで最後ってことだね」

彼はベッドから抜けると、ジャケットを羽織った。

テーブルに札束を置いて、振り返りもせずに出て行った。

「さよなら、アナスタシア。またどこかで」

お決まりの言葉を並べて。




「逢うことなんてもう、忘れてるくせに」




素っ裸のままテーブルを見ると、いつもより少し多めの金額。

札束の下には白いレポート用紙に、一度も見たことはないけれどそれは綺麗な彼の筆跡で、“ありがとう”の文字。

「…………」

ああ、狡いなあ。



彼のお決まりの手段で、常套句で――――ではなかったのかもしれない。

それはあまりにも強引で唐突で魅力的で。





そう、これは確かに、




恋、だった。















評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ