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恋の終止符
祭りの日、私は15分くらい前に待ち合わせの公園に着いた。
暇つぶしの道具は何も持ってきていなくてしばらくボーっとしていた。
「お前、早くね?」
次に現れたのは、安西。気まずくてたまらなかった。
それから数分後、残りのメンバーもそろい最後に来たのはゆずのだった。
祭り中、安西とゆずのはラブラブだった。
ゆずのが欲しがったアクセサリーをお小遣いが足りなくて買ってやれず悲しそうにしている安西。
恐がりな私以外が入ったお化け屋敷から、ゆずのとくっついて出てきた安西。
2人は本当に仲がよくて、幸せそうだった。
今思いだすと、どんくさくて空気が読めない自分に嫌気がさす。
昼ご飯は、私の父が働いている中華料理店で食べた。
その時、あやかに話しかけてばかりでゆずのを1人にしている自分がいた。
この日のお祭りは、私にとってすごく嫌な思い出だ。
最後、家に帰るときに一番後ろで悲しそうにしている私を見て安西が「バイバイ」と言ってくれたのを
覚えている。




