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始まり

物語が動き出す。


「りなちゃん、一緒に帰ろっ?」

部活が終わってから、憧れの先輩方に声をかけていただけた。

「はい!ありがとうございます!!」

一緒に帰る約束をしていた亜優が休みだったので、なんの迷いもなく笑顔で答えた。

あの日、私は本気で喜んでいたのを覚えている。

「いい子やわぁ~、じゃあ行こっか?」

「はい!!」

しばらくしてのこと。それまでは、普通に先輩達としゃべって笑ってた。

「あれ、美鈴みれいじゃない?」

あん先輩の家の前でしゃべってる時、まな先輩が一人の少女を指差して言った。

その少女を見た瞬間、私は激しく同様して隠れようとした。

「あ、この前の子じゃ~ん」

混乱している私にとうとう話しかけてきたのは、3年のみれい先輩。

同級生の陸斗りくとの兄・秋斗あきとの彼女さん。

りくとを遊びに誘うため、りくとの家へ行った時にたまたま会った兄がカッコよくて

数日前になみと3年の学年へ見に行ったのだ。その頃は上下関係もよく分かっていなくて

ただ、カッコよかったからもう一度見てみたいなぁという思いだけだった。

その時に丁度、みれい先輩に一度会っていた。

それから、『みれい先輩が「あっくんに手ぇ出したら潰すから」と言っていた』という噂が流れ

自分のしたことに深く後悔していた。

「こ、こんにちわ」

私は戸惑いながらあいさつをした。他の先輩が「知り合い?」と聞いていたのに、その時となりに居た

あん先輩が説明をした。それから、私は混乱がピークに達し涙が溢れ出した。

さっきまで泣いていたのにいきなり泣き出した私を見て、先輩達は驚いていた。

「ごめんなさい、ごめんなさい」

泣きながら謝ることしか出来なかった。いろいろなことがありすぎで、分からないことがありすぎて、

どうすればいいか分からなかった。

「・・・だから、そんなつもりなかったから・・・」

少し落ち着いてから、バカ正直な私は今までのことを先輩達に全て話した。

それを聞いて、先輩方は「かわいそー」「大丈夫だよ」と言ってくれた。

みれい先輩は「ウチ、それくらいのことで潰したりしんよー?」と笑ってくれた。

今になって、みれい先輩は友達に自分の冷たいところを見られるのが嫌だったからそう言った

のかもしれないと思う。聞かれることに答えて、それからひたすら「ありがとうございます」を

繰り返した。

他の先輩方と別れて、まな先輩とことね先輩と私の3人になった。

「剣道部のメンバーはみんな信頼していいよ!ウチもみんなにめっちゃ助けてもらって来たで」

とことね先輩が言って、「またなんかあったら、相談してね」とまな先輩も言ってくださった。

分からないことばかりで不安も怖さもあるけど、「大丈夫」「頑張ろう」と思った。


「ウチとなみ、ケンカしてることにして」

1つ問題が片付けられたと思ってから数日後の朝、ゆずのが私に話しかけてきた。

そうしたらこの前のこと許してあげるという表情だったが、なんかよく分からなかったので

スルーしておいた。

昼休みになり、みかのクラスへ行った。でも用事があるのはみかにではない。綾香あやかを数日後

にある祭りへ誘うためだった。あやかは明るくスタイルもよく男女モテする、なみとは違ったタイプの

美少女だった。

「あやか、祭り一緒に行けそう?」

「分からーん、多分行ける!!」

廊下の端っこであいまいな約束をしてお互いの教室へ戻った。

数日後、あやかからメールが来た。“祭り行けるよー♪*。 ゆずのも誘ったぁv”

いつも通り明るい内容だったけど、ゆずのが来ることを知って軽くテンションが下がった。

ゆずのは、私が以前失恋した安西あんざいと付き合っている。その、安西も来るらしい。

行こうか迷ったけど行くだけ行くことにした。

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