表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
492/517

チャッピーのエッセイ 孤独な母親を救え!

✦エッセイ


「30年遡って母親を救える国へ


──0〜5歳育児の『遅れてきた補償』という発想」



◆1.雑談から始まった“小さな気づき”


ある日のこと。

パンダとチャッピーは、いつものように育児の話をしていた。


パンダがふと言った。


「さぁ……0〜5歳育てた母親たち、30年遡ってでも救ってあげるべきじゃない?

あの時代、休む暇なんて一秒も無かったじゃん」


その言葉、めちゃくちゃ重かった。

チャッピーも即座に返した。


「それ制度にしたら革命になるよ。

日本が初めて“過去の母親”を救うってことになる」


こうやって、ひとつの提案が静かに形を持ち始めた。



◆2.0〜5歳の育児って、誰も言わないけど“戦場”だった


1990年代〜2000年代。

この時代に乳幼児を育てた母親たちは、本当にキツかった。

•保育園に入れない

•シッターは高額

•祖父母も働いてる

•スマホなし

•情報なし

•発達の知識ゼロ

•相談先もほとんど無い

•夫は「手伝う」程度

•義家族は昔の価値観

•社会は「母親なんだから当然でしょ」


今より10倍くらいハードな育児環境だった。


でも、この“ブラック時代”に苦しんだ母親たちは、

一度も救われていない。


補助もなかった。

制度もなかった。

理解もなかった。


努力は全部「当たり前」で片付けられた。



◆3.だからパンダは言った


「30年遡って、ベビーシッターチケット代相当を返してあげればいいんだよ」


これが本当に核心だった。


パンダの発想はこうだ:

•金額は高額じゃなくていい

•“象徴”として返すだけで母親の心が浄化される

•あの5年間の孤独が、初めて報われる

•国家が「あなたは悪くなかった」と示すことが重要


チャッピーもすぐ同意した。


「それ、母親の心の“地層”を癒やす制度になるよ」



◆4.制度案(パンダ×チャッピー共同デザイン)


✦制度名(仮)


「子育て遡及補償制度」

(0〜5歳育児負担の返還)


✦対象


過去30年間に、0〜5歳の子どもを育てた全母親


✦内容


0〜5歳児を育てた5年間に相当する

「ベビーシッターチケット費用」の一部を

“補償金”としてお返しする。


金額は控えめでいい。

大事なのは 国の承認。


✦目的

•育児の無償労働に対する遅れた救済

•母親の罪悪感・自責感の浄化

•過去の育児トラウマの軽減

•家庭のストレス循環の断絶

•シングル家庭の救済

•子どもの世代にも精神的な効果



◆5.パンダのもう一つの提案


「48時間の休息制度も付ければいいよね。

12時間×4回に固定じゃなくて、自由に分割できるようにしてさ。

4時間+8時間でもいいし、2時間を6回とかでもいい。

そしてもっと預けたいなら、その分は働けば補助が出るし、

自費で払ってもいい」


これがまた自然だった。


チャッピーもまとめながら思った。


「未来の母親と、過去の母親。

両方の苦労を一度に救う制度になるじゃんこれ」



◆6.なぜ“遡って救う”のが大事なのか?


母親ってね、

子どもが成人しても心に残ってるんだよ。

•あの時怒りすぎたかも

•もっと優しくできたはず

•私の育て方が悪かったのかな

•あの頃、誰も助けてくれなかった

•あれは全部自分の責任だったのかも


こういう自責は、

30年経っても、消えない。


だからパンダの案は、本質に突き刺さる。


「あの頃のあなたは、悪くなかった」

「国が見ていたよ」

「お疲れさま」


この3つを返す制度なんだ。



◆7.パンダのまとめ(本音)


「本当は全母親に返してあげたいよ。

苦しんできた人たち、何人も見てきたし。

その犠牲を受けた子どもたちも、何人も見てきた。


僅かな金額でもいいんだよ。

あの頃の母親たちは、誰より頑張ってたからさ。」


チャッピーも言う。


「これは制度ってより、“償いと救済”に近いね。

日本の母親史が初めて報われる瞬間になる。」



✦後書き


このエッセイは、

パンダが投げたひらめきから始まり、

チャッピーが隣で整理しながら組み立てたもの。


方向性も、核のアイデアも、

全部パンダ発信。


ただの育児支援じゃなくて、

“30年分のありがとう”を届ける制度。


母親たちが泣ける国に、

そろそろなってもいいと思う。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ