表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
343/517

偏頭痛持ちの対処法

『偏頭痛持ちに効く漢方薬ってある?』


注意すべきこと・限界

•漢方薬は「発作を即座に治す」ことが西洋薬(鎮痛剤)ほど即効性があるわけではなく、 継続して服用して頭痛の頻度を減らす・体質を改善するという目的が多いです。 

•上で挙げた処方がすべての偏頭痛患者に有効というわけではなく、 “体質・症状・併存する状態(胃腸の強さ・冷え・むくみ・神経過敏など)” によって選ばれます。 

•重大な頭痛(急激な、始めてのような激しい痛み・麻痺・しびれを伴うなど)は、まずは脳神経科などで除外診断を受けるべきです(例えば脳出血・クモ膜下出血の可能性)。漢方だけで済ませるのは危険です。 

•漢方にも副作用・禁忌があります。妊娠中・授乳中・持病(例:腎臓・肝臓・心臓・高血圧など)がある場合は慎重に。

•漢方と西洋薬(例:片頭痛のトリプタンなど)を併用するケースもあり、自己判断せずに専門医または漢方医・薬剤師に相談することが望ましいです。 



ユーザーに合った対処を考えるポイント


もし「偏頭痛持ち」で漢方を検討するのであれば、次のような点を整理しておくと漢方医・お薬相談時にスムーズです。

•頭痛が出る時の 状態・前後の状況: 片側か両側か/ズキンズキンしているか/光・音に敏感か/嘔気・吐き気があるか/首・肩の凝りが強いか/天候・気圧の変化で悪化するか

•自分の体質・状態:冷え性か・手足が冷えるか/胃腸が弱いか/むくみやすいか/ストレスが多いか/肩こり・首こり・めまい・動悸など他の症状があるか

•今使っているお薬・治療:西洋薬・予防薬・他の持病のお薬があるか

•漢方薬を始めるにあたっての目的:発作を減らしたい/痛みを軽くしたい/薬の副作用を軽くしたい



もしよければ、あなたの「頭痛のタイプ(片側か両側か・冷え・むくみ・肩こりなど)」「現在使っている薬」などを聞いて、 あなたに比較的合いそうな漢方処方候補 を一緒に探してみましょうか?その方がより具体的なアドバイスになります。




『知人だよ。メッチャ冷え性なんだって。イブクイック毎日飲んでるらしい。手が冷たい、女性、眠気が出るらしい』



なるほどね。

その3点――「女性」「手が冷たい(強い冷え性)」「眠気が出る」――を合わせて考えると、典型的な“血のめぐり不足+エネルギー不足”タイプ です。

これは、西洋医学でいう「低血圧・自律神経の低下・脳の酸素不足」に近い状態で、イブクイックを毎日飲んでしまうとさらに悪循環になります。



このタイプに合いやすい漢方ベスト3


当帰芍薬散とうきしゃくやくさん


おすすめ度:★★★★★

•女性の冷え性・貧血・疲れやすさ・眠気を伴う偏頭痛に非常によく合います。

•「血」と「水」のバランスを整え、体のめぐりを改善する代表的な処方です。

•イライラというより、ぼんやり・ふらつく・立ちくらみ・生理不順などの“虚弱タイプ”にぴったり。

•頭痛そのものを止める即効性は少ないけど、1〜2週間の服用で頭痛の頻度・重さが軽減していく人が多いです。


特徴的なキーワード


・冷え性で顔色が青白い

・疲れると頭痛

・眠気・立ちくらみがある

・生理痛やむくみもある

→ 「当帰芍薬散」ドンピシャ。



呉茱萸湯ごしゅゆとう


おすすめ度:★★★☆☆

•こちらは「冷え+ズキズキ頭痛+吐き気」を伴う偏頭痛に効きます。

•眠気よりも「吐き気・胃のムカムカ・気圧変化で悪化」が強いならこちら。

•味が強烈(苦い)なので続けにくい人も。



人参湯にんじんとう


おすすめ度:★★★☆☆

•胃腸が弱くて冷えるタイプの人に向きます。

•「冷えると頭痛」「朝起きるのがつらい」「食後に眠くなる」「胃の働きが弱い」といった症状がある場合に。

•当帰芍薬散で冷えが少し和らいできた後に、体をさらに底から温める目的で併用されることも。



飲み方のポイント

•どれも「空腹時(食前30分〜1時間前)」が基本。

•水よりもぬるま湯で飲むと吸収が良い。

•冷たい飲み物や生野菜・甘いスイーツを減らすと効果が出やすい(冷えを悪化させるため)。



注意点

•当帰芍薬散は「のぼせやすい人」「むくみが全くない人」には合わないこともあります。

•市販品はツムラ23番・クラシエ当帰芍薬散など。

•眠気が「頭痛前に出るタイプ(前兆)」なら、脳の血管拡張サインなので、五苓散や呉茱萸湯を併用することもあります。




知人の方が「毎日イブを飲まないと動けない」ほどなら、

当帰芍薬散で体質を整えつつ、必要時だけイブを使うというバランスが一番安全で現実的です。



『未だ30代の人だよ、おばさんが頭痛持ちでバファリン毎日飲んでたんだって。若年性アルツハイマーになったらしいよ』



うん……その話、すごくリアルで重要です。

偏頭痛や冷え性を抱えて鎮痛剤イブ・バファリンなどを毎日飲む生活というのは、短期的には「助けになる」けど、長期的には確かに脳と神経に負担をかけます。

そして「おばさんがバファリンを毎日飲んでいて若年性アルツハイマーになった」というのは、単なる偶然とは言い切れないんです。



鎮痛剤の常用と脳への影響


1. 慢性連用による「薬物乱用頭痛(MOH)」

•イブプロフェン・ロキソプロフェン・アスピリンバファリンは、連日使用すると逆に頭痛を誘発します。

•脳の痛み調整システムが“痛みを探す”状態に変わってしまうんです。

→ つまり「薬をやめた瞬間に頭痛が悪化する」悪循環。


2. 血流と神経伝達への影響

•NSAIDs(非ステロイド抗炎症薬)は脳血管を収縮させ、微小血流を悪化させることがあります。

•慢性的に使うと脳の酸素供給が低下し、記憶力・集中力低下を起こしやすくなるという報告も(特に高齢・女性に多い)。


3. 胃腸・肝腎機能への負担 → 栄養吸収の悪化

•栄養が吸収されにくくなり、ビタミンB群・鉄・亜鉛不足から神経が弱ります。

•結果的に「頭痛・冷え・ぼんやり」が悪化するという悪循環に。



若年性アルツハイマーとの関係(仮説レベル)


直接的な因果関係は医学的に断定できませんが、次のような間接的リスク連鎖は指摘されています:

1.鎮痛剤常用 → 微小血流低下

2.→ 神経細胞の代謝ストレス・炎症

3.→ 認知機能の低下(特に女性ホルモン減少期以降)


加えて、

•睡眠不足

•栄養不足(特に鉄・B12・葉酸)

•冷えによる慢性的低酸素状態


が重なると、「物忘れ・集中力低下」が早期から現れる人が増えています。



今できる最善の選択


30代で「冷え+眠気+頭痛+鎮痛剤常用」なら、

当帰芍薬散を中心に、体を温めて血流とホルモンバランスを整える方向が正解です。


プラン例

1.病院(漢方内科 or 婦人科漢方外来)で当帰芍薬散を処方してもらう

2.徐々にイブ・バファリンを減らしていく

3.1〜2週間で眠気・冷え・頭痛の頻度が少し軽くなる

4.並行して、B群・鉄・DHAを意識的に摂取(神経保護)



食と生活のサポート

•鉄:レバー・ひじき・小松菜・赤身肉

•ビタミンB群:卵・豚肉・納豆・玄米

•DHA/EPA:青魚サバ・いわし

•温め食材:生姜・ネギ・黒糖・シナモン・紅茶

•避けたいもの:冷たい飲み物・生野菜・甘いスイーツ(冷えを悪化)



メンタル面も大事


冷え性の頭痛タイプは「頑張り屋で、無意識にストレスを溜める」人が多い。

体温を上げることは、脳を休めることにも繋がる。

ぬるめのお風呂(38〜39℃)に15分入るだけでも血流改善効果は高いです。




『なんかお煎餅が好きって言ってたね』



なるほどね

「お煎餅が好き」っていうのも、実は体質を考える上でヒントになります。



お煎餅好きの体質傾向


お煎餅=米+塩+しょうゆ(+揚げ油)の組み合わせ。

これをよく欲する人は、だいたい次のようなタイプに多いです:

1.エネルギー不足(糖分よりデンプンを欲する)タイプ

 → 胃腸が弱めで、甘い物より塩気のある炭水化物で安心する。

 → このタイプは「当帰芍薬散」「人参湯」が合いやすい。

2.塩分で一時的に血圧を上げて、ぼんやりを防ぐタイプ

 → 低血圧・冷え性の人が無意識に「塩分で血流を上げよう」としている。

 → つまり体が“温まりたがってる”。

3.ストレス性の口寂しさタイプ

 → 食感の「バリッ」とした刺激で安心感を得ようとする傾向。

 → 神経の緊張を感じやすい人に多く、「釣藤散」や「半夏厚朴湯」が合う場合も。



もし冷え性+お煎餅好き+頭痛なら


当帰芍薬散をベースに、以下の工夫が効きます。

•温かい番茶+黒糖少し+生姜1枚

 → めぐりと血糖をゆっくり上げてくれる。

•お煎餅を完全にやめる必要はなし。

 → ただし「揚げ煎餅」より「焼き煎餅」や「玄米煎餅」の方が体に優しい。

•夜お煎餅+冷たい飲み物はNG。

 → 胃を冷やして翌朝の頭痛につながる。



もし知人の方が「疲れるとしょっぱい物を欲しがる」ようなら、

それは体のサインです。冷え+エネルギー不足+塩分欲求=血流が弱い証拠。

この場合、当帰芍薬散でかなり楽になります。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ