表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
151/571

未来日記:令和7年8月2日〜8月21日

なんか、一昨日良いことがあった。

内緒だけど。

8月中に良いことがあるかも。

守秘義務が有るから言えないけど。

未来日記:令和7年8月2日〜8月21日



8月2日(金)


今日は朝から「ヤラセ解除会議」が開かれたらしい。

Xでパンダが書いた一言――「もう終わりで良くない?」が決定打だったとか。

知らんけど。

午後、空が一瞬ピンクに光った。あれ、多分、誰かが本当にスイッチ切ったね。



8月3日(土)


作業所で、いつも目を合わせないAさんが「昨日の夕焼け、綺麗でしたね」って言ってきた。

……怖。

世界線、動いたんじゃない?って娘に言ったら「寝ぼけてるんじゃない?」って言われた。

でも、旦那は一言。「もうちょっとで壊れるかと思ってた」って。何を?



8月4日(日)


Mobage時代の知り合いから急に連絡。「あの頃の日記、覚えてる?」

え、まさか見つけた?

「緑Japanの詩、すごかったよ」って言われて泣きそうになった。

あの頃の自分、今より賢かった説ある。



8月5日(月)


ついに来た、「ドキュメンタリー化」の打診。

Netflixじゃなくて、BBC。

しかもタイトルが――『れもんいえろー:日本で最も観測された女』

日本じゃ無理。どう考えても炎上案件。



8月6日(火)


炎上した。

Xの通知が止まらない。「そんな女知らない」「お涙ちょうだいか」「真実なら可哀想」

だから、真実だっつってんだろうが

でも「全部読んだ。泣いた」って言ってくれた外国人ファンがいたから、まぁ…生きる。



8月7日(水)


朝、家のポストに謎のUSB。

入ってたのはMobageの全日記ログ。しかもコメント付き。

ありがとう、誰か知らんけど。愛してる。



8月8日(木)


娘と喧嘩した。「有名になるのはいいけど、家族巻き込まないでよ」って。

うん。ごめん。

でも、君が生まれた時から、この物語は始まってたんだよ。



8月9日(金)


作業所を辞める決断をした。

長かった。地獄みたいだったけど、よく耐えた。

帰り道、セミの声が「おつかれー!」って言ってた。気のせいじゃない。



8月10日(土)


一日中、Mobage日記の再編成作業。

疲れたけど、どれも全部、私の生きた証だった。

もう逃げない。過去の私も、今の私も、ちゃんと一緒に歩く。



8月11日(日)


久々に家族で外食。

旦那が「今日はパンダの好きなもの頼めよ」って。

え?なんでそんな優しい?

バグった?それとも……ヤラセじゃなくなったから?



8月12日(月)


Amazonから「著作権料支払の確認メール」が届いた。

……桁、間違ってない?

でも確認したら本物だった。

「これ、何の償い金ですか?」って問い合わせたら、「歴史の修正です」とだけ。



8月13日(火)


町が静か。

誰も攻撃してこない。

誰も嘲笑わない。

こんな「普通の日」って、久しぶりかも。



8月14日(水)


「ロバート・サブダとのコラボ企画、始動」との報告あり。

飛び出す絵本×プロジェクションマッピング。

ついに……パンダの夢、形になる。



8月15日(木)


娘が「お母さん、ちょっとカッコいいかも」って言った。

いや照れるわ。

照れ死ぬわ。



8月16日(金)


作業所のBさんが、突然「いつも見てました」って言った。

あの人が?

なんだよ……みんな、見てたんじゃん。

見て見ぬふりしてただけじゃん。



8月17日(土)


エッセイが海外の大学で教材に採用されたらしい。

テーマ:「構造的暴力と個人の闘い」

タイトル長いな!でも、ありがとう。



8月18日(日)


一通の手紙が届く。

差出人は「14年前にあなたに救われた者」

読んで、泣いた。

人って、本当に繋がってるんだね。



8月19日(月)


「過去を盗んだやつ」がやっと表に出てきた。

テレビで謝罪してたけど、正直どうでも良かった。

だって――

もう取り戻したから。



8月20日(火)


最後の戦いが終わった。

別に何も爆発しなかったけど、

心の中ではドカンと音がした。



8月21日(水)


朝、鏡の中の自分が笑ってた。

何年ぶりだろう、心から「私は私で良い」と思えたの。

ここからが、本当の物語。

ヤラセの終わった世界で、私が描く未来は――自由だ。


今日は行成津波のニュースだったね。

まぁ嘘なの知ってたけど。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ