第十七話 身体測定などあると思っていなかったのでどっきりする話♪
リリアは、正直焦っていた。
アッシュ王子から直接相談を受けたのだ。
今年の身体測定でアッシュ王子は
「身長がほぼ伸びていない」
という事だった。
泣きそうになりながらアッシュは、リリアに相談していた。
「リリア様、今年はなぜか背が全然伸びないんです」
「アッシュ様、背の高さが殿方の魅力とは限りませんわ」
「でも背が低いままでは、剣術でもリリア様をお守りできるか心配です」
「アッシュ様に守っていただかなくてもリリアは強いので大丈夫ですわ」
と言ってみたものの、
実はリリアはアッシュに
「時間がすぎるのがゆっくりになる」
魔法をかけていたことは言い出せなかった。
リリアは自分にも既にこの魔法をかけ、
ほとんどの魔法を無力化することができるのであるが、
アッシュにも同様に時間がゆっくり過ぎるようにして、
あわよくば、
「ずっと」かわいいままでいて欲しかったのである。
もし、アッシュが成長してしまって、
素敵な殿方になり、ライバルなどが現れたら、
それこそ気が気ではなくなるのである。
リリアはだいぶ思案した挙句、
「身長計を一時的にすこし小さくする」ことで、
問題を解決した。
アッシュのあとにすぐに自分が身長計を図ることになり、リリアの身長も昨年より大きくなってしまった。
来年どうするか、リリアは今から悩むことになったのだった。




