1/42
まえがき
祖母のお葬式の日、
涼宮ミクは、祖母が書いたという
「ファンタジーノベル」を手にしていた。
あの祖母、ラノベとか読んでたのかな、
だいぶ新し物好きのハイカラさんだったけど。
そもそも、何のため?
ミクには祖母の意図がさっぱりわからなかった。
どうしてあの祖母がラノベなんかを、と思い、
ふと、この「ラノベ」を少し覗いてみることにした。
タイトルは、
「皇女はサイコパスな暗黒魔法使いだったので、悲劇も、お見合いも、皇居も、手当たり次第、ピーーします♪」
なんじゃそれ、めっちゃ不敬だな。。
この本は、
ハイカラで旅行好きで、曲がったことが嫌いだった私のおばあさんと、
愛すべき、みなみなさまの、おばあさんたちと、
そして、私を含めた、
おばあさんになれなかった、すべての方々に、捧げます。
JKローリングだって、ファンタジーノベルを書いたんだから、
おばあさんがラノベをかけないわけはないのです♪