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うってつけた詩はみどり  作者: はたらかはやらた
3/7

歩兵/あの子


『歩兵』


神様は賽を投げた

違うね 匙を投げて

六の目を取り上げたのさ

逆転はない

でも、ぐうの音はあげない

グーチョキパーどれもあげる気はない

空白でまだら 証拠と現場

悴んだ両手で舵を取った

雷雲雨晒し 人生初の宝探し

だから晒し 半生掲げた大博打

だがしかし 良くはいかないらしい

反省と羅針盤は崩壊寸前

如何せんもはや飛び込めドブに

軽く捻られようが

肋骨何本折れようが

ならないぜ マリオネット案山子

イヴは離し この道程は遥か遠い

落胆するのも今のうちに



『あの子』


途中まで描かれていた

あと少しで完成だった

ビリビリの残骸

ヒステリー気味の母親の眼帯

クレヨンも砕けていた

可愛いあの子は何を見るのか


恥を晒して暴かれる青年

労働力と見做された少年

少女は何事にも経験と

早くに大人対等な関係

報われないと嘆いていた

そんな奴らが出汁に使うのさ

見違えって見える世界なんか

つまらぬご老体の戯言だ


この計画は知られちゃならない

可愛いあの子に話しちゃならない

盗まれても盗みはやらない

誰かの言葉じゃ流行(はやり)になれない

後始末は誰もしてくれない

家族団欒には日は暮れない

やはりあの子は何にも知らない

きっと それがいい

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