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紡ぐ言葉  作者: 葉桜
35/45

32話

(注)この物語には流血、いじめ、殺人等の残酷な描写を含みます。苦手な方はブラウザバックをお願いいたします。

また、犯罪行為を助長する意図はございませんのでご理解いただけますようお願い申し上げます。また、この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実際のモノとは関係ありません。

時は巡りその日の昼休み。

「ちっさっと!王様ゲームやろうぜ、王様ゲーム!」


如一のやつがいきなりクラスに来たかと思えば大声で合コンの時に良くやるあの名物のゲームをやろう、と騒ぎ始める。彼女の手にはどこから持ってきたのか分からない棒を持っていてやる気満々の様子だった。廊下から、「はーやーくー」というせかす声も聞こえ、名指しをされて呼ばれた千里は迷惑そうな視線を送る。周りの如一のファンである女子は千里のことを睨み付けていた。その視線を鬱陶しく感じながらも彼女は千里が来るまで諦めないしなんならどんどん呼び方を変えてまで呼びつける。千里が諦めて大きなため息を吐きながら立ち上がり廊下にいり如一の所までいき、口を開く。

「……で?わざわざその為だけに俺呼んだの?俺も詳しくはねぇけど王様ゲームって合コンでやるゲームだろ?」

「ほら~最近千里ちゃんお仕事忙しかったし、一杯あったから疲れたっしょ?だからこの俺様が癒やして上げよっかなぁ、っておもって?」


如一の言葉を聞くなりつぁと羽目を細めると視線を頭のてっぺんから足のつま先まで時尾r磁路と見つめたあとに大げさすぎるくらいに大きなため息を吐くと口を開く。

「……ダウト。お前がその王様ゲームとやらをやりたかっただけだろ?」

「あり?ばれた?」

「はぁ……わかるっつつーの!……で、他のメンバーは?まさか俺ら二人だけでやるとか言わねぇよな?」

「え?二人じゃダメなの?」

「無理ッぽいよ。……とりあえず秋良とか伊織とか楔誘うぞ」


千里は半ば諦めたような顔をしながら王様ゲームの詳しいルールを確認する。二人だけでやる、という頼は大人数でわいわい楽しむ系のゲームで少なくとも5~10人は居ると楽しいらしい。しかし、如一は千里の言葉を聞くなり少し難しそうな顔をする。そんな顔することないだろう、なんて軽口を叩きながら伊織の教室へと向かう。千里がゲームをしないかとさそうと最初は嫌そうにしていた二人だったが最終的には二人ともお互いがそろっての参加なら……と言うことを条件に参加を決める。どうやら蒼と翔太、秋良には如一が声をかけていたようですでに教室で待っていて蒼はスマホをいじりながらにやにや笑っていたし、翔太は机に座りながら如一とだべっていた。如一が皆集まったのを確認すると、スマホの画面をちらちらと確認しながらルールの説明を始める。

「王様ゲームのルールは簡単。人数分の九時を用意して王様と書いた棒と人数からマイナス一されたくじを引いて王様だーれだときかれたら名乗り出る。そんで王様は好きな番号を持って居るやつに命令できるって訳。王様の命令は絶対だからな」


確実に先ほど見せたサイトを要約しただけのルール説明を終えると楔がゆったりとした動作で手を上げながら如一に対し質問を投げかける。その質問に対し、如一が答えるとゆるりと返す。

「はいはぁい、ぼくしっつもぉん」

「はいはいどうした縁くん」

「その命令っていうのはぁ、断るのは可能ですかぁ?」

「……基本的にできないけど、罰ゲーム付きでいいなら」

「分かりましたぁ!」


その問いかけに納得がいったのか、楔はゆるりと手を下げると隣の席に座っている伊織と話し始める。千里がその様子を尻目に見ながら口を開く。

「……で?どうすんの。やるの?やらないの?」

「やるー!」

「はぁ……はいはい、じゃあくじも作り終わったからひくぞー」


千里の言葉に如一は顔を輝かせながら顔を輝かせる。千里はため息を吐きながら番号と王冠マークが描かれた棒を如一に差し出しながら再びため息を吐くのだった。


まさかこのゲームであんなことになるなんて思いもしなかった。

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