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魚屋がふざけて言ってみる  作者: valota666
適当に綴る日々
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異物、いいブツ?

モズクの味噌汁


モズクは軽く水洗いをして食べやすい大きさに切る。

だしをとり、具のない味噌汁を作る。

そこにモズクを入れて軽くモズクに火を通す。

好みで生姜を入れても良い。


〆に飲んでも良いし、二日酔いの朝にも良い。

 なんか久方ぶりに綴っている気がいたします作者@流しの魚屋でございます。今日は最近流行の異物混入の話をいたしましょう。そんな流行はいりません、まぁ、魚は基本天然ものなので色々混じっているものでありますが。


 さて、何処からはじめて見たらよろしいでしょうかね。とりあえず笑えるところから、ゴマサバを入荷したとき一尾だけマサバが混じっていたときがありましてこれだけマサバで売ることにいたします。お客様はマサバがひとつだけあるので他にもマサバがあるのでは等と私に対して再三煩く強請って来たのは笑い話。笑い話です。どれだけマサバが欲しかったのかと気持ちはわかりますけどね。

 同じような例といたしましてマイワシの中にウルメイワシが混じっていたとかマアジの箱の中にサバが入っていたとか、ばら売りでは小言見せているときにお客様が

「にーちゃん、これって異物混入じゃね?」

 と洒落っ気交じりに突っ込みを入れてくるのはご愛嬌。でも、そのドヤ顔はウザイ。

「お客様、いります?」

「では、もらおうか。」

「◎◎円(正規の値段)になります。」

「金取るんかい!」

 もちろん、売れるものならば異物でも売りますよ。イワシの時は普通に売れるサイズだったので売りましたけど、アジサイズのサバは安く叩き売り。一尾ずつ手作業で確認しているわけではないから仕方ない話。ちょっと見つけて面白がるのは正しいあり方。そこはシラスの中の小エビとかにも通じるものであります。まじめ腐った顔をして騒ぎ立てるのは野暮でありましょう。と自己弁護しています。


 この辺だと笑える異物混入であります。うれしい異物混入というのもありまして先に挙げたゴマサバの中のマサバとかは分かり易い例かと。他に挙げるとすれば魚は天然物なのである程度規格に沿って仕分けされておりますが規格外な物が出てくるとうれしいものであります。

 よくあるのはスルメイカ、一箱20尾入りサイズなのに一尾だけ妙に大きいものがあったりいたしますとそれだけより分けておいて大物と称して高く売ったり自分のおみやに・・・・・・・・・・げふんげふん。こういったよいものはお客様の眼に止まる前に内々で処理するのが肝要、お客様の目に止まったが最後、これは良い物だと持っていかれてしまったりするのです。特にばら売りのときなんかは要注意。

 特大サイズが混じるのはイカの他にもアジやらイワシやら大衆魚の類が多いです。ちょっとした知名度の低い魚だとサイズ混在だったりするのはよくある話。小サイズのヤリイカとかウマズラハギ等の小物系だと色々なサイズが合って仕分けながらつめるのが面倒臭い・・・・・・・・・・・・・

 「きにせずまるっと入れておけばいいじゃない。」

 そういうおおっざっぱなパートさんの詰めた小物、お客様から

「サイズが違っていて調理しずらい。」

 まぁ、こういう意見が聞かれるわけであります。


 そして少々めんどくさいのが小鯵や小イワシ等に混じっている他の魚やごみの類である。箱売で混在が当たり前と分かってくれるお客様にお売りするのは良いのですが、納得されていないお客様や自分で小分けするときに・・・・・・・・・・・・実に面倒なのであります。

「ねぇ、これってなんだろ?」

「アジではないのですけど何でしょうかね?」

 毒ではないのだし食べて問題がないから良いのですけど魚の種類が分からないと気持ち悪いといわれるお客様、気持ちは分かりますがご自分で調べるということはしないのでしょうか?因みにその時の答えはヒイラギといわれる魚でありましてお客様もそのまま南蛮漬けにして胃袋へ

「ヒイラギだけってある?あれおいしかったんだけど。」

 さすがによほど漁港の近くでないと手に入りません・・・・・・・・・・・

  

 似たような例だとワカサギを仕入れて詰めていたらシラスウナギみたいなのが大量に混じっていたとか川えびがあったとか・・・・・・そのときはごみだけ除いてそのまま・・・・・・・・・・・・・・・・ご購入されたお客様曰く

「素揚げにして食べてみたら色々あって面白かったわ。」

 他の例を挙げますとアサリの中にハマグリが入っていたり磯巾着みたいなものが入っていたり、でもイチゴガイおめぇはだめだ!(注:イチゴガイはアサリ等を食べる貝食性の巻貝で混入されるとアサリが全滅していたりする。)

 

 ちょっと笑えなかったのがモズクの中に入っていた硬い糸みたいなもの。これは何だとお客様から怒鳴り込まれたときは泣けましたね。とりあえず食べて被害がありましたかと聞いて(ここ重要!)安否確認をする。後は申し訳ありませんでしたと返金処理して・・・・・・・・・・・

「何ですぐ分からないんだよ?」

 大雑把なものならば予測はつきますけどそれだと納得されませんでしょうにとりあえず販売元にも一報入れておかないと面倒ですし。

 数日後、モズクを養殖している所で使われていた網だったことが判明。食べても消化されずに出てしまうため問題がないとのこと。これでお客様も納得されてその日はモズクをお買い上げになられました。

「モズクは酢の物がうめぇんだよ。」

 モズクの味噌汁のおいしさを知らないなんて・・・・・・・・・・・・・・なんてかわいそうなお客様なんだ。


 後、良くあるのがアニサキスを代表とされる寄生虫。中に入っていれば分かりません。タイノエと呼ばれるタイの類に寄生するグソクムシみたいなのは縁起物として珍重される地方もありますが一般的に嫌われてますね。説明すると魚は食べないなんて人も。

 釣り針、釣り物で丸の状態で販売していると良くついてきています、スケソウタラとかさばいていると良く出てきます。良く包丁の刃が欠けたり刺して痛い目を見たりとか・・・・・・・・・・・お客様も分かっている人はこっちに丸投げして・・・・・・・・・・良いんですけどね。

 気をつけたいのがフグ、毒です。これこそ混じっているのが見つかったら頭を丸めてもだめなのです。

「丸めるほど毛がないだろう。」

 煩いです。この頭だから髪の毛が入っていたというトラブルが防げるのです。

 前、私の作った商品に髪の毛が入っていたというのでお詫びに行ったとき私の頭を見て、

「にーちゃんが作ったなんてうそだろう。」

 と一蹴されたのは涙なくしては語れない話であります。髪の毛はよくある事故事例です。頭髪は制帽の中にしまいましょう。しまうほど髪がないという声はあえて無視いたします。私は禿ではないのです、剃っているのです(頭髪規定違反)


 逆に良く入っているイメージのあるハエがパックに入っていたのを見たときはびっくりしましたね。どんなタイミングでパックしたんだよと。当然お客様の目に留まる前に内々で処理いたしましたけど。これこそ見つかったら燃料を投下する羽目になります。何処のとか誰のとかは言いませんよ。

 


「ねぇ、店員さん。このシラス、シラスしか入っていないんだけど・・・・・・・・・・・・・・」

 えっと、シラスモンスター(シラスに混じっている他の魚類)目当てで購入するのはなんか違うと思うんだけど・・・・・・・・・・・・・

年末年始がデスマーチだって?

魚がなければ出番がない、だからって売り子に回るのは良いが他部門の者が出てこないから売り場案内係と化してしまっている自分がいた。解せぬ。


久しく間が空いてしまっていたが覚えている人はいるのだろうか?そして次のねたが思い浮かばない(笑)

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