二束サーモン
サーモン巻き
玉ねぎは薄切りにして水にさらす。
サーモンは薄く削ぎ切りにしておく。
たまねぎをサーモンで巻いて並べる。好みでクリームチーズを加えて巻いてもよい。
ワサビ醤油で食べても旨いが、ドレッシングも捨てがたい。
鶉の卵黄をつけると更に美味。
白ワインか・・・・・・・・・・・よく冷やしおいたので楽しむのも悪くない。
昔はサーモン安かった、グラム単価百円しなかったのに今では三百円・・・・・・・・・・・二束サーモンといって売っていた時代が懐かしい、今はお客様からも高いなどとお叱りを受ける始末。今回はサーモンのことを騙ります。
さて、サーモンといえばトラウトサーモンやらアトランティクサーモンなど幾つか挙げられるのですが実際の話鮭の仲間である。あの辺の種類の分類は面倒くさいので特に説明いたしません、大雑把に言って輸入物をサーモンと称していると。特に有名なのはトラウトサーモンでありましょう。
トラウトサーモンといえばトラウト(鱒)なのかサーモン(鮭)なのかどっちなんだと言われる事がございます。よく魚を判っていなかった頃は鮭と鱒の合いの子ですと適当に答えておりましたが実際調べてみると降海型の虹鱒を品種改良して・・・・・・・・・虹鱒だったんかい!虹鱒の品種数は意外と多いのか?調べてみたくもなりますがドナルドソンが虹鱒の選抜品種だったとか・・・・・・・・・目から鱗です。魚だけに・・・・・・
調べてみるとこの虹鱒は他の鮭ともやってしまって遺伝交雑を起こし各地で〇〇サーモンと呼ばれているのは虹鱒との交雑種や選抜品種・・・・・・・もしや虹鱒の放流で日本のサケマス類が全滅なんてことは・・・・・・・・・・・・・・・笑えません。
トラウトサーモン、冷凍物でよく入荷されますけど刺身ネタで置いておけば人気の一品であります。とりあえず入れておけば白身ばかりの刺身に彩りできてよい物でありますが・・・・・・・
「サーモンアレルギーなんで・・・・・・・・・・・・」
では作り直しますね。
「えっ!入れ替えるだけじゃだめなんですか?」
お客さん容器とかにもサーモンの成分くっついている可能性がありますからね。それで事故られても面倒くさいですし、お客さんのほうでも酷い目遭いたくないでしょう。アレルゲンを舐めちゃだめであります!
「そりゃ、アレルゲン舐めたらアウトですよね。」
この場合油断する意味合いでの舐めるなのか食物的な意味合いでの舐めるなのかどっちでもよろしいでしょう。食品扱うならばアレルゲンに対して怯える位で問題ありません。これ位なら大丈夫というのはあなたの胃袋でお客さんの胃袋ではないのですから。
「ばろさん(仮名)の胃袋基準にしたら色々問題だから・・・・・・丈夫過ぎて・・・・・・・・」
はははっ!私の胃袋は丈夫だぞ。健啖であることが仕事の知識として血肉になるんだ。
「確かに血肉に・・・・・・・・・・・・」
おいっ!腹を見て言うな!
アレルギー持ちのお客様からお気遣いいただきと感謝のお言葉をいただきました。何したのと聞かれてもいつものことをいつものようにしただけなのにどうしてなのでありましょうか?
サーモンで生となればアトランティックサーモンやキングサーモンが挙げられます。切り身にしてサーモンステーキにしてもよしサーモンフライにしても美味であります。でも、食材として言うならば銀鮭利用しても同じような気がするんですけど
「判ってないわね、サーモンというだけでハイカラな気分になれるでしょ。」
耳食の類でしたか。それとも舶来信仰?
売れる分には気にもいたしませんが・・・・・・・・・・実際に脂が多いので好まれるのでありますが、これを鮭の基準とされますと天然の鮭の類(例えば秋鮭)等は脂のない不味い酒と言う事になってしまいます。あれはあれで美味しいのですけど寄生虫がねぇ・・・・・・・主にアニサキス。切り身一切れから20ほど取れた記憶が・・・・・・・・・・
そういう意味では刺身でもいける養殖サーモンは安心な食材なのかもしれません。南米やニュージーランドで養殖されているのだって鮭類の病気や寄生虫が存在しないからだという話も聞いたことがありますし。
「日本でも刺身用サーモンって養殖してないの?」
長野あたりではやっておりますけど高いです。三陸沖で養殖の銀鮭が刺身用で出荷されたことありましたけど最近見ませんねぇ、あれは初夏の味と認識してしまっている私もサーモンが好きなのでありましょう。ちなみに天然物の鮭は刺身にいたしません、何度も言うように寄生虫が怖いので・・・・・・・・最低でもルイベ(凍らせた刺身)状態で出しましょう。
「やべぇ!サーモン溶かしすぎた!」
刺身やらなにやらで売るしかないか・・・・・・・・・若手君値段下げて売るよ。
その日のサーモンは二束三文でたたきうる羽目になった。
なんか月夜と先週の台風の影響で魚の相場が上がっているので急遽休みをもらう。
魚がないと私は役立たずらしい。




