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魚屋がふざけて言ってみる  作者: valota666
適当に綴る日々
57/117

かきくえば

牡蠣の天ぷら


牡蠣に小麦粉を振り掛けておく。

軽めの衣を作ってからませてから熱した菜種油で揚げる。

塩でいただくのが良い。


土鍋とコンロがあれば揚げながら食べるのも悪くない。

ぬるめの日本酒がおいしい。

 牡蠣は飲み物かどうか店の若いのと討論したのはバカバカしい話でありましょう。その話を聞いた熟練さんはどんだけ牡蠣を食べるのかとあきれ返り、パートさんは牡蠣はおなかに来るからと顔をそむける。牡蠣はどんぶりで食べるのがうまい。そう思いませんか?作者@流しの魚屋でございます。

 ちなみにタイトルは某名句と関係ありません法隆寺なんて内陸だから牡蠣がないでしょう。今回は牡蠣の事を騙りたいと思います。


 牡蠣、海のミルクとも呼ばれ精力剤として用いられたなんて言うはなしもちらほら。大抵の店では剥かれた状態で店に入ってくるので牡蠣の向き方ができるという職人さんは意外と少ないものであります。知識として知っていても実践レベルで出来るかと言われましたら私も自信がございません。そもそも牡蠣剥くだけで手がボロボロになってしまいそうで・・・・・・・・・・牡蠣剥きのおばちゃんたちの手際の良さはすごいものだと感心するのであります。

「にーちゃん、牡蠣剥くのが間に合わないからもっとゆっくり食べてくれない?」

 すいません。おばちゃん追加であと20個。

「話聞いてる?」

 その日は牡蠣をたらふく食べて万札が消えるのでありました。いい店だから友達もつれてこようかな?

「やめて、他のお客さんに迷惑だから!」

 酷い言われようである。牡蠣は素早く食べるのが良いのだし、ぬるくなったら意味がないだろう。

 次来た時は他のお客さんがいなかったので普通に応対された。とりあえず上客としては見てもらえるようだ。

「牡蠣だけじゃなくて他のも食べようよ。焼き魚とか・・・・・・・・」


 飲み屋でのやり取りは置いといて、牡蠣は生に限るのである。勿論カリサクのカキフライも大好きだし牡蠣の入ったお好み焼きも捨てがたい、牡蠣鍋も悪くないし牡蠣のオイル漬けも大好物である。先に行ってたのと違う?うむ、旨ければ正義である。

 それでも牡蠣は生で食べたいと思うのはお客様でも同じで、加熱用と比べると生食用のカキの売れ方は段違いに多い。それでも常食する食材でないからか売れ行きは極端に多くない、結構な割合で値引きになってしまうものである。その値引きを狙って買ったのはいいけど生食が怖くてなんて言う笑い話がよく聞かれるのである。それならば普通に加熱用を買えとか突っ込みを入れたくなるのは私だけだろうか?

 そして結構怖い食べ方をされるのも牡蠣の特徴である。加熱用を生で食べるなんて言うのは序の口で生食するときでも洗わないで食べるとか・・・・・・・・・・・勿論パッケージに明記されているにもかかわらずである。そうしてカキの殻で口の中を切ったとかあたったとか・・・・・面倒見きれないのである。以前に牡蠣を食べたらあたったという苦情があって牡蠣の養殖業者と共に肝が冷える覚えをしたことが、業者さんの方でも飼育記録とか細菌検査しているのでこちらには非がないことが分かったのであるが商品の撤去とかで大損こいた覚えがある。その分取り返せと関係ない私に利益率上げろとかガタガタ言われるのは笑い話であろう。客さえ来れば私はいくらでも稼いであげると言ったら黙ってしまったのだが(笑)


 牡蠣という食材は鮮魚の中であっても色々好みが分かれるらしく、あたるから食べえたことがないとか、好きなんだけど当たるとか、ちゃんとアルコール消毒しながら食べれば大丈夫とか色々あるのである。牡蠣がタメな人に牡蠣の試食をやらしてはダメというのはよくよく考えてみたら当たり前な話でだめだから食べ方も知らない美味しい状態も分からないでしかも当たるからじっくり加熱した方が良いとかちこちに固まるまでに焼き固めてくれる。こんな干からびた状態のカキをだれが買ってくれるというのだろうか?私だって嫌である。そのパートさんは悪い人ではないのだが向かないようである。試食は中止して別の人にお願いするのである。

 このダメな食材に対する露骨な態度というのは結構見られるものでマネキンさん(試食販売)で納豆がタメなものが納豆の試食に来て、とてもいやぁな顔をしながら販売しているのを見咎められてお帰りはあちらですよとやられたのを見たことがある。私もよく気持ちがわかる(作者は納豆が嫌いです)、だったら納豆の仕事という時に断れよと突っ込みを入れたくなったのであるがその時には追い出された後なのである。おかげで納豆臭い売り場に出なくて済んだので個人的には万々歳であるのだが・・・・・・・・酷いと思われるかもしれませんが私も納豆はダメなんで。


 とりあえず牡蠣をどうして売ればよいかなんて悩むのはどこでも見られる話。食べ方も色々あるけど当たったり当たったり面倒くさかったりで思うようにいかないのである。下手すれば牡蠣は年に数度食べればいいなんて言うお客様も結構な数おられますので頭を抱えるのである。

 生食にバタ焼きにフライ、鍋・・・・・・・・まずはこんなところか、グラタンや卵焼きカキオコなんて言うのも悪くないけど知名度がないし・・・・・・・・・・・・

「牡蠣は生に限る。勿論ビールと女も!」

 二番手氏何おっさん臭いネタで牡蠣のうまさをいうのだ?牡蠣は生が一番いいのは否定しないけど。

「だろだろ!牡蠣を食べて精をつけたら生ビールで景気をつけて生の女をいただくんだよ。」

 それは別にいいけど後ろ見たほうがいいのでは?

「なんだい?うげっ!」

 そこにいたのは本部監査役ちなみに女性でありました。

「二番手さん、仕事中ですよ。」

 その後の二番手氏は知らない・・・・・・・・・・・

 

本日二本目、だんだん酒が切れて頭が痛くなってきた。のむぞのむぞさてのむぞ!

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