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事故物件を荒らしてみたwwww  作者: 結城 からく


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3/3

後編

「うわっ!」


「し、死んだ!?」


「逃げろ!」


 コウスケ、ケンイチ、キョウの三人は、破壊した窓から飛び出そうとする。

 しかし高速で下りてきた雨戸がそれを妨げた。


「くそ、開かないっ!」


「玄関! 玄関行こう!」


 三人は大急ぎで廊下を駆け抜けて玄関に辿り着く。

 キョウが扉を開けようとするが、びくともしなかった。

 彼は悪態をついて扉を蹴る。


「ちくしょう、ダメだ!」


「なんで!? 鍵はかかってないよ!」


「うっせえな! 耳元で叫ぶな!」


 苛立つキョウがケンイチを殴る。

 その時、キザキミナコが廊下に現れた。

 彼女はゆっくりと焦らすように歩み寄ってくる。


 その姿を見たケンイチが、泣き笑いのような顔で頭を掻き毟り始めた。

 彼は神経質な声を発しながら頭皮を爪で引き裂く。


「ひ、ひっ、ひひひっ……いひひひひひひひひひ」


 やがてケンイチは、自分の指を両目に突き込んだ。

 そのまま乱暴に手を動かして叫ぶ。


「ああああああああああぁぁぁぁぁっ」」


 ケンイチは激しく嘔吐し、倒れて悶え苦しむ。

 ほどなくして吐瀉物で喉が詰まって動かなくなった。


 壮絶な死を目の当たりにしたキョウは、苦い顔で懐に手を入れる。

 彼が取り出したのは古びた短刀だった。

 鞘から刃を抜いたキョウはキザキミナコを睨む。


「仕方ない、これを使うしかないか……」


「それは何だ?」


「前の撮影……殺戮神社から盗んだ神器だよ。霊力が宿ってるらしいから、キザキミナコにも通用するはずだ」


 キョウが短刀を腰だめに構えて突進する。

 キザキミナコから伸びた髪が絡み付くも、彼は無理やり切り裂いて進んだ。


「うおおおおおおおぉぉぉっ!」


 突き出された短刀がキザキミナコの腹部を捉えた。

 キザキミナコが絶叫し、その身体が蒼い炎で燃え上がる。


 崩れ落ちた悪霊を前にキョウはガッツポーズをする。


「よっしゃあ! コウスケ、撮ったか! どうだ! 俺が倒したぞ!」


 歓喜するキョウの背後でキザキミナコが立ち上がった。

 彼女は素早くしがみ付くと、さらに髪を巻き付けて剥がされないように固定する。

 その瞬間、蒼い炎がキョウに燃え移った。


「えっ」


 炎はキザキミナコとキョウを等しく焼き払う。

 数秒後、両者は跡形もなく消滅した。


 一部始終を見届けたコウスケは、ため息混じりに霊殺しの短刀を拾う。


「あーあ、油断するから……」


 コウスケはカメラを自分の顔に向ける。

 彼は胡散臭い笑顔を作って言った。


「そんなわけで、キザキミナコの除霊に成功しましたが、生き残ったのは僕だけでした! また新メンバーを募集するので、ぜひ応募待ってまーす!」


 コウスケは意気揚々と玄関扉を開けた。

 呪われた家を背景に映しつつ、彼は動画の締めに入る。


「本日もありがとうございました! 高評価とチャンネル登録お願いします! また次回の動画で会いましょう!」


 手を振るコウスケの後ろでは、死んだ四人のメンバーが浮遊していた。

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