第12話 肛門と権力
連休最終日。朝日が部屋に差し込み、あかりは昨夜の疲れも忘れ、机の前でノートと資料に囲まれていた。
「ふぅ……昨日はエジプトの夢を見ちゃったけどギリシャやローマも、ずいぶん妄想が進んじゃったな…」
ノートを開くと、そこには古代文明の“肛門事情”がまとめられている。
メソポタミア:冥界への水路
エジプト:死後の境界を封じる
ギリシャ:少年愛・パイデラスティアと排泄文化
ローマ:クロアキナ女神と下水道整備
「あー、なるほど……少年愛も排泄管理も、文明と一緒に育ってきたわけか…」
あかりは顔を赤らめながらも、頭の中で点と点を結んでいく。古代ギリシャでは多神教で性=美しいもの、健康=美徳とされ、少年愛も文化の一部だった。
「そー言えば前にパイデラスティアって話、聞いたな…。少年と大人の関係が教育の一環って、今だったら完全アウトだけど……でも当時は美徳だったのか…?」
次にローマを見て、あかりは眉をひそめる。
「えっ、ローマも多神教だけど、その後キリスト教を国教にしたのよね?」
資料を広げ、あかりはペンを走らせる。
古代ギリシャ:多神教、性=美徳
古代ローマ:ギリシャ文化を吸収
4世紀頃:ローマ皇帝コンスタンティヌスがキリスト教を公認
392年頃:テオドシウス帝が国教化、異教禁止
「ああ……なるほど、ここが転換点か……!」
あかりは指で資料をたどる。ローマでキリスト教が国教になると、従来の価値観は徐々に変わる。性=美徳だったものは、「結婚外の性=罪」とされ、肛門性交や同性愛も禁忌とされていったのだ。
「あ! だから後に悪魔の契約って言われるようになったのか…!」
ノートに大きく書き込みながら、あかりは目を輝かせる。
美徳→宗教規範→罪・悪魔の契約
変化は一夜で起こったわけじゃない
数百年の時間をかけて社会が徐々に変わった
「あー…そっか、せーの!で全員が改宗したわけじゃなく、少数派は地下に潜ったのね…」
あかりは想像して、思わず吹き出す。
「地下に潜った多神教者たち、絶対こっそり古代ギリシャの価値観守ってたはずよね…うふふ…」
資料をめくると、中世ヨーロッパの図が目に入った。魔女裁判や聖職者の規範、フランス宮廷のトイレ文化……
「え、ルイ14世ってトイレ付き玉座で政務してたの!?
つまり…肛門政治!?」
あかりは思わず顔をしかめ、机を叩き笑う。
宗教的な穢れの概念
魔女裁判:排泄や性を罪として糾弾
宮廷:トイレも権力の象徴
「なるほど、肛門はただの出口じゃなく、権力の象徴でもあったのね!」
資料をさらに読み進めるうち、あかりは江戸時代の日本が頭に浮かんだ。
「ん? 待てよ…そういえば日本はどうだったんだろう?」
古代ギリシャやローマより歴史が長く、多様な文化がある日本。あかりは興奮気味にペンを握り、次の章に向けて心の準備をする。
日本の肛門文化・価値観を探る
江戸時代の肛門事情、歌舞伎の若衆文化、浮世絵…
古代ギリシャ・ローマとは違う、日本独自の歴史がここにある!
「よーし、次は日本編ね…古代から江戸まで、一気に潜入調査するぞ!」
窓の外の光は昼に近づき、あかりの机の上にはノートと資料が山のように積まれている。彼女の心は、未知の歴史と妄想の海に浮かんでいた。
「ふふっ…文明と肛門の歴史、まだまだ深いわね…!」




