第8話「存続」
VERTEX racing事務所。
「いいか!杏堂が離脱した今、戦えるのは松下と永野だけだ!そして今我々はある問題に直面している!」
「それは資金不足という問題だ!このままでは我々は撤退せざるを得なくなる!」
チームメンバーたちがざわつく。
「そこでだ!我々はある目標を決めた!」
代表がホワイトボードにペンを走らせる。
そこには【チームランキング4位】と書かれていた。
「現在我々はチームランキング6位に位置している。そして一つ上の5位からは多額の賞金が手に入る。そこで彼らに4位を目指してもらう!そのためにはメカニック、エンジニア!みんなの力が必要だ!」
なぜ、4位なのか?3位以上となると無限、TOM'S、ダンデライアンといった名門、強豪がひしめく世界になってくるからだ。
そして、新ドライバーの永野も半年スーパーフォーミュラに乗れていない、経験が不足しているという観点から4位を目指すことになった。
「チームランキング4位!行くぞ!」
チームから大声が上がる。
「駿、久しぶりのSF(SUPER FORMULAの略)だけど、大丈夫か?」
「うん、大丈夫だと…思う…」
「なんか心配になるなぁ。」
「なんとかなる、なんとかなる!」