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第33話 サラバンド王国騎士団長①

「なんじゃこの人だかりはァァァァ!!!!」


 俺とホノラ、そしてモフローはホノラのお兄ちゃんに会うために外へ出てきたのだが、どこへ行っても人、人! 人!! 何かの通り道を隔てて同じような人混みがもう一個ある。

 あれだな、元の世界の某夢の国のパレードそっくりだな。

 とりあえず俺達は、人混みの最前列に躍り出ることに成功した。モフローには手乗りサイズまで小さくなってもらったので、俺の頭の上で鑑賞だ。


「ホノラの案内で人掻き分けて来たけどよー、お前のお兄ちゃんどこだよ」


「もー少しで会えるわよ......」


「私本当は会いたくないけど......」と小声で言ったような気がしたけど気のせいかな。


――――


 暫く待っていると、俺達の左側。西城門の方の人が沸き立ち始めた。ようやく何かが始まったようだ。


「何か始まったみたいだけど、これなんなんだ?」


 歓声がデカいので、自然と俺達の声もデカくなる。


「今日は国王の凱旋よ! 今日まで王国の騎士を全員連れてがいゆう? に行ってたの!」


 なるほどな。目無しの魔獣は国の一大事だと言うのにギルドだけが対処していたのはそれが理由か。


「って国王の凱旋!? それとお前のお兄ちゃんとなんの関係があるんだよ!?」


「ほら、来たわよ」


ホノラが指さす方向には、恐らく歓声の正体であろう人物が馬に乗ってこちらへ近付いて来ていた。

 その人物は優しい笑顔とイケメンオーラを振り撒きながら、優しく手を振っている。


 一瞬、俺とバッチリ目が合った。その瞬間、その男は慌てて馬を降り、高速でこちらへ向かってきた。


「冒険者としては珍しい装備、アホ面......君が俺がいない間にこの国の危機を救ってくれた英雄さんだね?」


 めっちゃ失礼な覚え方だけど俺の事を知ってくれてるのか。このイケメンは。

 しかし近くで見るとよりイケメンだな!

 The! 偉い魔法使いとでも言いたそうな純白の豪華なローブ。肩まで伸びる男にしては長めの金髪もローブとよく似合っている。


「俺の事を知ってくれてるなんて、ありがとうございます! 俺はマツルって言います。初めまして!」


 “マツル”の名前を聞いた瞬間、イケメンの笑顔は一瞬で崩れ、凄まじい勢いで俺を睨めつけ始めた。


「そうか......貴様がマツルか......俺の愛しのホノラを誑かした大罪人......殺す!!!!」


 ええええええ!? 急に豹変した!?

 ん? クリーム色に近い金髪......ホノラのお兄ちゃんが今日来る......愛しのホノラ.....まさか!?


「兄貴いきなり何を口走ってるの!?」 


 ホノラが俺とイケメンの間に割り込む。やっぱりコイツがホノラのお兄ちゃんだったようだ。


「ホノラ!! お前は騙されてるんだ! 俺以外について行く価値のある男はいない!! そして丁度いい所に凱旋してきました国王よ!! 俺の愛しの妹に手を出した不届き者を今ここで処刑する許可を下さい!!!!」


 あ! コイツ汚ねぇ! 今通りかかったばかりで殆ど話を分かってない国王らしき人に話振りやがった!


「なんの事か全然分からないけど......子供同士の争いは“戦いごっこ”で決めましょうって私の妻が言ってる」


 俺とホノラ兄を子供扱いしてるのはまぁ置いておいて、戦いごっこって......俺また決闘させられるの? 三回目?


「良いじゃないのマツル!! このクソ兄貴をボコればいいのよ! おいクソ兄貴!! ホントは私が殴って終わりにしたい所だけど、私のマツルはね! すっごく強いのよ!!」


 あー、これ戦う流れか......なんでこうホノラは血の気がやたら多いんだ?


「良いではないか小僧! 要は勝てば良いのだ!」


 頭の上のモフロー大福が楽しそうにポムポムと跳ねている。


「ホノラが俺以外の男を認めている? 許さん!! おいマツル!! 絶対に貴様を殺してやるからな!」


 すげー嫌だけど、ホノラ兄とのホノラを賭けた(?)決戦が始まるのだった!

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