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第一話 普遍
もしも、神が世に存在したとしたら、この世はこんなに成っていないと想う?
いやいや、神の寛容というものがあるからこそ、この世はこんなに成っているんだと想うわ。
善人でも悪人でも等しく機会があるという事は、神が世においてはゆるしているという事なのだと、想えないかしら?
「私は社会の反抗者、機械的な社会を憎み、かつ、批判する。私は物事の視聴者でもあるから。」
羽牟は語る。
歌夢はその語り掛けに対して、「私の中に神はいるけれど、あなたの味方よ。」と答える。
「そう?あなたは神に好かれているみたいね。でも、私の中にだって、神はいるわよ。」
「本当の事を言うと、私は神なのよ。」
「え?なに言ってるの?」
さっぱり相手にされない歌夢なのであった。
羽牟はブロンドの長い髪を持っていて、プライドの高い唯一神教徒であった。
対して、歌夢は黒髪短髪の少女であった。
ぶっちゃけると、歌夢は神であって、唯一無二の神なので、男とか女とか関係なく、あまねく創造者なのであった。