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☀ 吟遊大詩人のセロフィート & 守護衛士のマオ その4  作者: 雪*苺
【 雨の止まない街 】 全10話
8/10

✒ 雨の止まない街 8


 セロから『 いいこと 』をおあずけにされたオレは、ベッドのうえころがって1ねていた。


 セロはあいわらずしんぶんんでいる。


マオ

「 …………なんおもしろでもかれてるのかよ… 」


セロフィート

「 そうですね…。

  いてうなら≪ カグザークのまち ≫についての記事が読める──事ぐらいでしょうか? 」


マオ

「 えっ?!

  ≪ カグザークのまち ≫って、セロが3ぶんの1をはんかいさせた≪ カグザークのまち ≫の事かよ? 」


セロフィート

ほかに≪ カグザークのまち ≫がいなら≪ カグザークのまち ≫になりますね 」


マオ

なんでまた…いまさらじゃないかよ 」


セロフィート

「 ふふふ。

  うようになりましたね、マオ。

  たしかに “ いまさら ” なあんけんではあります。

  けれど、それはマオとワタシにとって──です。

  にんげんかれからすれば、≪ カグザークのまち ≫できたげんしょうは “ いまさら ” なあんけんではないのでしょう。

  なにげんいんめいの “ なにか ” がこり、3ぶんの1がはんかいしたのですからね 」


マオ

「 その “ なにか ” はオレのまえるセロのわざだけどな! 」


セロフィート

にらまないでください、マオ。

  もうこうでしょう? 」


マオ

「 セロのしたことは20ねんってもこうにはならないよ! 」


 そう、もう20ねんまえごとなんだけど、≪ カグザークのまち ≫ってところたいざいしていたことがあった。


 ≪ カグザークのまち ≫にたいだいしていたときことなつかしがるかくなんて、セロとオレにはじんいわけで……。


 あの、あのとき、セロとオレはいっしょに《 そう(ゴデ)ぞう(ィオ)しゅ(ール)やかた 》にた。


 《 そう(ゴデ)ぞう(ィオ)しゅ(ール)やかた 》にたのはやく50かんだったけど、げん()じつ()かい()では50ぷんしかっていなかった。


 《 そう(ゴデ)ぞう(ィオ)しゅ(ール)やかた 》でやくぶつラムネを≪ カグザークのまち ≫ではんばんしてひろめていたごくあくにんたちごうもんちかい──いや、ほぼごうもんだとってもいいじんもんをしていたのは、だれでもないセロしんだ。


 むしころさないようなしんのようにほほみをやすことく、ただ(ただ)おだやかにながいスポイトのなかはいっていたはくざいごくあくにんたちななあななかながいスポイトをれてはくざいちゅうにゅうしていた。


 ちなみにセロが使つかったはくざいは、はんられているのはくざいではなくて、セロがだいきなじっけんつくったはくざいだったらしい。


 なんしゅはくざいなんかをつくっていたのかはらないけど、そのゆうとうのオレはえてセロにはかなかった。


 いまでもセロがしゅはくざいつくっていたゆうはない。


 それにしても、いたってつうみせで、はくざいなんてヤバいもんをいっぱんちょうみんへいぜんえることたいして、カグザークにやみかんじた。


 うわをしてぞくうらったグズていしゅにでも使つかうのかな??


 まぁ…いまおもしてみるといろ(いろ)ふくむようなことおおかった≪ まち ≫だったようにおもう。


 オレのまえでウキウキとたのしそうにごくあくにんたちはなあなづくりのはくざいちゅうにゅうしていたセロが、どうやって≪ カグザークのまち ≫の3ぶんの1をはんかいさせたのか──、そのほうほうはオレにはからない。


 だけど、あのさんげきはんかいけんこしたちょうほんにん── しんはんにん ──はまぎれもなく、ちがいなく──、オレのまえしんぶんとおしてんでいるセロなんだ。


 なんで≪ カグザークのまち ≫の3ぶんの1をはんかいさせたのか──、もちろん、セロに()ゆう()いた。


 そしたら、セロはオレにかってったんだ。


 「 カグザークの9りをるつもりでしたけど……、ちがえまてしまいました 」って、ごくざんねんそうなかおをしていやがったんだ。


 「 『 9りもるつもりだった 』ってなんでだよ! 」ってとうのオレはぜんぜんわるぶってないセロにたいしてもんってきびしくめたんだ。


 やりぎにもほどがあるだろう!!

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