例え刃物で突き刺されてもオレの身体から血は出ないし、身体をバラバラに切り刻まれても死にはしない。
どんな仕組みになってるのかオレには分からないけど、2度と人間には戻れないらしい。
元から人形のセロは飲食も睡眠も必要ないんだけど、オレには飲食も睡眠も必要だ。
人形のセロは何もしなくても自動に体内へ〈 テフの源みなもと 〉を取とり込こんで蓄ちく積せきされるみたいだけど、オレは違ちがう。
〈 テ原げん質しつフの源みなもと 〉を取とり込こむ力ちからがないから、セロから供きょう給きゅうしてもらったり、飲いん食しょくをして体たい内ないで〈 テ原げん質しつフの源みなもと 〉へ変へん換かんさせないといけないんだ。
〈 テ原げん質しつフの源みなもと 〉の消しょう耗もうを防ふせいで消しょう費ひ量りょうを減へらす為ために睡すい眠みんを取とって、エネルギーを充じゅう電でんするみたいな事こともしないといけない。
基き本ほんは3食しょく,間かん食しょく,睡すい眠みんを6 〜 10時じ間かん取とる必ひつ要ようがある。
此こ処こ等ら辺へんは人にん間げんだった頃ころと変かわらない。
毎まい日にちの排はい泄せつをする必ひつ要ようが無かくなったのは楽らくかな。
そんなわけで、オレがセロとイチャイチャするのは必ひつ要ような事ことなんだ!!
セロと『 いいこと 』をする =イコール セロの体たい内ないに蓄ちく積せきされている〈 テ原げん質しつフの源みなもと 〉をオレへ供きょう給きゅうをする為ための大だい事じな行こう為い──崇すう高こうな儀ぎ式しきみたいなもんだからな!!
意い味みも無なく邪よこしまな下した心ごころでセロとイチャイチャしたいわけじゃないんだぞ!
うん、断だんじて違ちがうんだ!
『 いいこと 』は必ひつ要ようなナイトルーティーンなんだよ(////)
──なんて事ことを考かんがえていたら、オレは何い時つの間まにかセロに押おし倒たおされていた。
仰あお向むけにされたオレの目めの前まえで覆おおい被かぶさるような形かたちでセロから見み詰つめられている。
今こん夜やはや・け・に・積せっ極きょく的てきだな〜〜(////)
マオ
「 セロ……来きてよ(////) 」
セロフィート
「 マオ…。
ワタシの愛いとしい…… 」
セロは微ほほ笑えみながら、オレの両りょう手てに手てを重かさねてくれて、貝かい恋こい人びと繋つなぎをしてくれる。
オレは何い時つでもセロを受うけ入いれる準じゅん備びは出で来きている。
オレは両りょう目めを閉とじて、セロが来きてくれるを待まった。
待まっている。
オレはセロを待まっている。
待まっているのに、セロは一いっ向こうに来きてくれる気け配はいがない。
何なんで来きてくれないんだ??
オレは何い時つでも、カモ〜〜〜ンなのにぃ!!
そんなわけで、瞑つむっていた両りょう目めの瞼まぶたを上あげて目めを開あけてみたら、セロはベッドの上うえに居いなかった。
──セロは何ど処こに居いるんだ??
オレは上じょう半はん身しんを起おこしてから室しつ内ないを見み回まわしたら、セロが居いた!
はだけそうなバスローブを着きたまま、椅イ子スに座すわって新しん聞ぶんを読よんでいた。
セロめぇっ!!
その気きにさせたオレをベッドの上うえに放ほう置ちして、新しん聞ぶんを読よんでるって──どゆことだよ!!
マオ
「 ──セロ!
何なにしてんだよ! 」
セロフィート
「 あぁ…マオ。
新しん聞ぶんを読よんでますけど? 」
マオ
「 そんなの見みれば分わかるってぇの!!
オレが言いいたいのは、何なんでオレを放ほう置ちして新しん聞ぶんなんかを読よんでるだ──って事ことだよ!! 」
セロフィート
「 その事ことですか。
マオがどんな反はん応のうをしてくれるのか見みたかったので 」
マオ
「 はぁ?
どゆことだよ! 」
セロフィート
「 だって……マオがあ・ま・り・に・も・素す直なお過すぎて…。
もっと抵てい抗こうして焦じらしてほしかったです 」
マオ
「 何なんだよ、それぇ!!
素す直なおに待まってたら駄ダ目メなのかよ! 」
セロフィート
「 本ほん当とうは嬉うれしいのに嫌いやがりながら恥はずかしそうに照てれてくれる可か愛わいいマオを期き待たいしてました 」
マオ
「 すんな、そんなオレぇ!! 」
セロフィート
「 あっ──、痛いたいです…。
そんなにポコスカ叩たたかないでください 」
マオ
「 嘘ウソ吐つけぇ!!
本ほん当とは痛いたくないくせにっ!! 」
思おもわせ振ぶりな事ことをして、オレに恥はじを欠かかせたセロに対たいして、オレは両りょう手てで拳こぶしを作つくってセロの胸むねをボカボカと思おもい切きり叩たたく。
マオ
「 セロの馬バ鹿カ!
馬バ鹿カセロぉ!!
バスローブに着き替がえさせといてぇ!!
お預あずけは無ないだろ!! 」
セロフィート
「 マオ…未まだ夕ゆう食げディナー前まえですよ。
『 いいこと 』は夕ゆう食げディナーを終おえてからにしましょう 」
マオ
「 馬バ鹿カぁ!! 」