✒ 雨の止まない街 6
セロフィート
「 マオ…。
『 あ〜ん 』してください♥ 」
マオ
「 しないよっ!!
絶対にしないからな! 」
セロフィート
「 食べても死にはしません。
マオなら、10秒程意識が飛ぶぐらいで済みます 」
マオ
「 そげな危ないブツをオレに薦めるな!! 」
セロフィート
「 マオ…。
ブツではなく、アヒージョですよ 」
マオ
「 知ってるよ!!
兎に角、オレは食べないからな! 」
セロフィート
「 残念です…。
…………マオ 」
マオ
「 何だよ? 」
セロフィート
「 口移し、しますよ 」
マオ
「 くどい!! 」
セロフィート
「 は〜〜〜い… 」
どうやらセロは諦めてくれたみたいだ。
もう、セロは直ぐにオレヘ激辛辛料理を食べさせたがるんだから!
毎回「 苦手だ! 」って言ってんのに全く……。
どうせ嫌がるオレを見て面白がりたいんだろうけど、そうはいくもんか!!
セロとの間接キスとか口移しは魅力的だけど……、オレは未だ死にたくない。
別に本当に死ぬわけじゃないけど──、やっぱり辛さが引く迄悶絶して苦しむのは御免だ。
セロは美味しそうにグェンジェ山マグマ風アヒージョを顔色も変えずに穏やかな表情で激辛を味わいながら食べている。
マオ
「 ……セロ、辛くないのか? 」
セロフィート
「 ピリッとして美味しいです 」
マオ
「 そ、そう…… 」
全く人形の味覚って、どうなってんだろうな??
──*──*──*── 宿泊室
オレは今、ベッドの中に居る。
セロが用意してくれたとバスローブを着ている。
オレが着ているバスローブは大人用だからオレには大き過ぎてダブダブだ。
オレの右隣で本を読んでいるセロもバスローブに着ている。
バスローブ姿のセロは無駄に色っぽくて、クラクラしてしまう。
態と大きなサイズを着ているのか、バスローブがはだけ掛けている。
…………セロはオレを誘ってるのか??
いや、絶対に誘ってるよな!!
オレは信じてるよ!!
態々バスローブを用意して、オレに着替えさせたんだから期待しても良いんだよな??
マオ
「 ……セロ… 」
セロフィート
「 はい?
どうしました? 」
マオ
「 眼鏡、似合うな(////) 」
セロフィート
「 本当です? 」
マオ
「 うん…(////)
バスローブと眼鏡の組み合わせって…良いな(////) 」
セロフィート
「 マオが喜んでくれて嬉しいです 」
知的だな〜〜。
食堂でオレが言った事を覚えてくれていたんだ。
眼鏡を掛けたセロにドキドキしてる!!
眼鏡が無くてもセロは素敵だけど……。
オレは右腕をセロの左腕に絡めた。
セロフィート
「 マオの甘えん坊さん。
ベッドに入って未だ10分も経ってませんよ 」
マオ
「 仕方無いだろ!
セロと2人切りになれて嬉しいんだ!!
オレはセロとイチャイチャしたいの!
もう──、分かれよ(////) 」
セロフィート
「 マオ…。
有り難う、マオ。
ワタシを欲してくれて。
ワタシを求めてくれて。
嬉しいです 」
マオ
「 セロぉ…(////) 」
セロフィート
「 大分ご無沙汰でしたし、今夜は朝迄『 いいこと 』しましょう 」
マオ
「 うん! 」
セロが積極的なってくれて、オレは嬉しくてセロの掌に手を重ねた。
あぁ……セロと一緒に居られるなら、オレは一生涯人類の敵のままでも構いやしない。
人に似せて作られた人の形をした器……。
人と同じ柔らかみのある手なのに、温もりのない入れ物……。
セロの体内には大量の〈 テフ
臓
セロの身
抱
生
人
オレの体
体