表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
☀ 吟遊大詩人のセロフィート & 守護衛士のマオ その4  作者: 雪*苺
【 雨の止まない街 】 全10話
3/10

✒ 雨の止まない街 3


 どんよりとしたおもたそうなはいいろをしたあまぐもあめらせているんだ。


 このあめはじめたからすでに20じょうっている。


 あさからよくあさまでろくちゅうてんだ。


 ゆううつだ。


 オレはゆううつさをかんじながら9さらのパンケーキをちゅうもんした。


 まどガラスにはセロの姿すがたうつっている。


 セロはねっしんどくしょふけっていて、ことしゅうちゅうしているみたいだ。


 こえけたいのに、はなけてもいのかまよってしまう。


 しろいコートとしろいブーツとそろいのようにしろかみには、はくぎんざっていてひかりげんでキラキラとひかってもえる。


 けんこうてきはだうすめたようないろじろなでれいはだをしたセロ────。


 さわりたい……。


 ちゅうもんしたパンケーキをっているあいだ、どうやらオレはセロをぎたらしい。


 セロのせんほんのページからオレのかおいた。


 じていたセロのくちひらく────。


セロフィート

「 マオ──、どうしました? 」


 きょとん…としたようなひょうじょうをしながら、すこしだけくびゆうかたむけたセロがはなけてた。


 までいていたいだいきでれたなここにゅうこえ


セロフィート

「 マオ? 」


マオ

「 …………セロにれてたんだ(////)」


セロフィート

「 はあ…?

  どうしました? 」


マオ

「 どうもしてない。

  オレはだって、セロにれてる 」


セロフィート

「 マオ…、ほんとうにどうしました?

  パンケーキをぎたです? 」


マオ

ちがうよ… 」


セロフィート

「 そうです?

  マオはパンケーキがきですね。

  いったいなんさらぶんべるつもりです? 」


マオ

「 べ…べつなんさらだっていだろ? 」


セロフィート

「 そうですね。

  ふふふ… 」


 オレにかってほほんだセロはじょうひんにクスクス…としずかにわらう。


 オレだけにけられるセロのがおにオレのむねどうはドクドクとがたかっている。


 オレのにくたいからしんぞうとうむかしくなっているのに、なんむねたかるんだろう……。


 オレにはいまだにからない。


 セロにいたときは──、セロのしんたい(からだ)なかけんめいみゃくうごいているからだ──ってわれている。


 セロとたましいけいやくわしたとき、オレは()ぶん()だいしんぞうをセロへささげて、セロだけのマオになった。


 だから、オレのたいないにはしんぞうがなくて……、わりにろうをセロからあたえられた。


 セロにあたえられた1まんねんかんというながながかんともあゆためにだ。


 1まんねんかんというげんむかえたセロがどうなるのかオレはらない。


 まえにセロがおしえてくれたけど……、それがほんことなのかはからない。


 セロがなくなったら……、オレはどうしよう。


 〈 (宇宙)おん(を運営)じつ(する)じょう(主宰者) 〉につくえられたべつじんかくのセロとたびつづけるのかな…?


 それとも……≪ エルゼシアたいりく ≫へもどって、オレにあたえられたほんらいやくたすために〈 コウ 〉としてきるのかな…?


 ≪ エルゼシアたいりく ≫には、オレのかえりをってくれているひとたちる。


 オレのらないところで、かっにセロにたのんでオレのけんぞくになったひとたちだ。


 オレが≪ エルゼシアたいりく ≫の〈 コウ 〉になるためかならひつようとなるせんりょくたち


 〈 コウ 〉になるためには、〈 コウ 〉のざいちゅうりょうおさめてくれているこくおうからりょうへんかんしてもらわないといけないらしい。


 それはけっしてらくみちのりじゃなくて……、なんなんなんなんこうしょうかえさないといけないらしい。


 なおおうじてくれることいにひとしく、こうしょうするさいころされることもあるらしい。


 くろかみくろひとみどもまれたら、そくころされてしまうたいりくもあるらしい。


 セロはオレがなんころされることのないように、オレしんたたかわなくてもむようにオレだけのけんぞくようしてくれたんだって、オレはおもいたい。


 セロはやさしいんだって、おもいたいんだ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ