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☀ 吟遊大詩人のセロフィート & 守護衛士のマオ その4  作者: 雪*苺
【 雨の止まない街 】 全10話
2/10

✒ 雨の止まない街 2


 そう──、セロはにんげんじゃない。


 にんげんえるけど、にんげんえるようにつくられているにん(セロ)ぎょう(フィート)なんだ。


 にんげんらしくうし、にんげんらしいかんじょうもあるけど、れんあいかんじょうこころいらしい。


 こころいから、にんげんあつかってもこころいたまない。


 セロにとって──いや、にん(セロ)ぎょう(フィート)にとってにんげん退たいくつまぎらわせるためがん(おもちゃ)でしかない。


 いくらでもえの使つかてのがん(おもちゃ)なんだ。


 にん(セロ)ぎょう(フィート)ひまつぶしでおも(じん)ちゃ(るい)こわす。


 いろんなこわかたがあって、おも(じん)ちゃ(るい)こわほうほうしゅだんにん(セロ)ぎょう(フィート)ってちがうらしい。


 かりおも(じん)ちゃ(るい)ぜつめつさせたってにん(セロ)ぎょう(フィート)かなしまないし、こころいたまない。


 じんるいきゅう(テッラ)じょうせいそくするせいぶつなかゆいいつみずかぜんこわしてきゅう(テッラ)むしばんでかいかえおんらずなしゅぞくだから──、にん(セロ)ぎょう(フィート)じんるいたいしてだけは、までじょうにもざんこくにもなれる。


 にん(セロ)ぎょう(フィート)きゅう(テッラ)むしばがい(じん)ちゅう(るい)えないようにじょするために〈 (宇宙)おん(を運営)じつ(する)じょう(主宰者) 〉につくられたそんざいだから──。


 にん(セロ)ぎょう(フィート)きゅう(テッラ)かたであっても、じんるいかたにはけっしてならない。


 じんるいにとってにん(セロ)ぎょう(フィート)てきでしかない。


 そんなじんるいてきにん(セロ)ぎょう(フィート)──セロとたましいけいやくわして、にんげんであることてて、セロとたびをしているオレも、じんるいからたらてきなんだろう……。


 オレはただ…セロとはなれたくなくて──、ずっといっしょたくて──、たびつづけたくて──、オレはぶんでセロをえらんだんだ。


 セロがしかった。


 セロをひとめしたかった。


 セロのとなりあるいていたい。


 セロにはオレだけのセロになってほしい。


 オレは()ぶん()ままとおために、にんげんだったオレはぜんてたんだ。


 オレはセロをはじめてときから、セロにこいをしていたんだ。


 “ はつこいかなわない ” ってわれるけど、まったもっとおりで、オレのはつこいいまだにかなっていない。


 だって──、にん(セロ)ぎょう(フィート)のセロにはれんあいかんじょうたぐいがそんざいしないんだから。


 けっきょくところ、オレのいっぽうつうこうでしかない。


 それでもオレはセロのそばたいし、〈 (宇宙を)おん(運営)じつ(する)じょう(主宰者) 〉がにん(セロ)ぎょう(フィート)あたえた1まんねんというげんまで、セロとともきたい。


 セロの……セロだけのしゅえいとして、オレはなにがなんでも、どんなことからもセロをまもるんだ!!






 ………………はぁ…。


 パンケーキはいけど、さすに8さらともなるときてた。


 パンケーキにけるソースはちゅうもんするたびえてはいるんだけどな……。


 くびみぎがわけてまっているまどると、まどにはにもまらなそうなひょうじょうをしたオレのかおまどガラスにうつっている。


 ≪ エルゼシアたいりく ≫にある≪ レドアンカのみやこ ≫をたびったときまったわらないどうがんなオレのかお────。


 ≪ エルゼシアたいりく ≫ではめずらしいくろかみくろひとみとくちょうおさなさがかんぜんけきれていない16さいれたかお────。


 どうがんと150Cmというおとこにしてはひくぎるたけで、おんなちがえられることすくなくないまわしいかお────。


 オレをグロッキーなぶんにさせてくれるかおうつっているまどガラスには、たくさんすいてきいている。


 まどしからでもあまおとこえる。

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