表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
☀ 吟遊大詩人のセロフィート & 守護衛士のマオ その4  作者: 雪*苺
【 雨の止まない街 】 全10話
1/10

✒ 雨の止まない街 1


 オレはしゅえいをしているマオ・ユーグナルだ。


 オレはいま、とある宿やどなかにあるしょくどうる。


 ガラン──としていてしずまりかえっているしょくどういっかくにあるせきすわって、てのパンケーキをべている。


 7さらのパンケーキだ。


 なんでオレがパンケーキを7さらぶんべているのかとうと、オレのまえ── かいのすわってどくしょふけっているセロのだったりする。


 セロは──、ほんとうぎんゆうじんなんかじゃない。


 ぎんゆうじんでもないのに『 ぎんゆうだいじん 』ってっている “ なんちゃってぎんゆうじん ” だったり。


 なんでも、 “ ぎんゆうじん ” というしょくぎょうたびをするのにもっとこうごうらしい。


 ひとことぎんゆうじんってもいろんなタイプのぎんゆうじんるんだけど、セロはせんにんつようなながつえこしけているちいさなポーチしかっていない。


 にも使つかえないつえだからぶらだし、そうもしていないし、ぎんゆうじんっているはずたぐいもっていない。


 セロはアカペラでしいうたう。


 かっこうだけはひとばいぎんゆうだいじんっぽいんだけど、りょうひろげて「 どうぞ、おそってください 」とわんばかりのまるごしぼうようじんの3ようそろっている。


 じっさいたびどうちゅうとうぞくさんぞくなんかにけられておそわれることたいして、じょうとうさいじょうこうきゅうかんただよじょうひんしろいコートとしろいブーツをいてかっこうをしている。


 コートにもブーツにもひかりげんによっていろちがってえるはくぎんいろいとふくざつなのにゆうしんてきしゅうほどこされていて、ひとこうなコートとブーツなのだとかるようになっている。


 ものさそために、にもけんらずでよわ(よわ)しいぎんゆうじんえんしゅつするために、わざエサになりやすかっこうみずからしている。


 セロはつうぎんゆうじんじゃないから、ぶんしんエサにしてものとなるとうぞくさんぞくせたあとれてかれたアジトでだい(エンシェント)ほう(マジック)はつどうさせて、じゅくすいほうぜんいんねむらせてしまったあと、おたからぜんかいしゅうしてたいりょうぎんかくしている。


 ねむらせたごくあくにんたちぐるみをいでまれたままの姿すがた──ぱだかにしたあとは《 そう(ゴデ)ぞう(ィオ)しゅ(ール)やかた 》へてんさせて〈 ごう()せう()じゅう(イラ) 〉のエサにしてしまう。


 たましゅじっけん使つかうモルモットにしたりもする。


 ぎんゆうじんらしくしいうたって、ひと(びと)からぎんめぐんでもらうなんてことをセロはしない。


 「 ぎんゆうじんせっていどうしたよ?! 」──ってかんじだ。


 セロにかぎってはわざ(わざ)ぎんゆうじん ” をひつようなんてじんもないわけだ。


 そんなしょうぎんゆうだいじんるセロのほんみょうは、セロフィート・シンミンってう。


 「 セロフィート 」は【 にんぎょう 】ってらしくて、「 シンミン 」は≪ しんかい ≫にらしている【 しんみん 】のことしているらしい。


 セロがオレにおしえてくれたことなんだけど、ほんに「 セロフィート 」が【 にんぎょう 】ってなのか──、「 シンミン 」が≪ しんかい ≫にらしている【 しんみん 】をしているのか──、オレにからない。


 セロがオレにはなしてくれていることしんじつなのか──、ウソなのか──、じょうだんなのか──、からないし、りようがない。


 オレはにんげんじゃないセロがきだし、あいしちゃってるから、セロのことしんじたいおもっている。


 だから、セロがオレにはなしてくれることすべしんじつだって──、ほんことなんだって──、しんじたい。


 鹿みたいなことってるいうかくおおいにある。


 だけど……、オレは、そうしたいんだ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ