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魔術師の功罪  作者: 尚文産商堂


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第96話

「勤め先は、テック・カバナー総合軍事会社日本支社だ」

「元軍人かなにかですか」

緒方が教えた勤め先を聞いて、すぐに放出が尋ねた。

「そうだ、元米国軍人だ。階級は中佐のようだな」

人事ファイルを見つつ、緒方が放出にこたえている。

「しかし、外資といっても大企業ですよ。手野武装警備と合わせて国内にある武装警備業者の双璧を成しているところです。そうやすやすと情報を教えてくれるでしょうか。特に個人情報には厳しいところと聞いていますし」

平塚は捜査だからといって教えてくれないところが多いことを危惧しているらしい。

「令状が出るとは思えない。この情報だって、国のデータベースに武装警備員として登録されていたものだ。だが、警察や警吏関係者にはもう一段階情報開示される」

タタタンとキーボードを操作して、情報データベースをさらに深く潜る。

すると彼が住んでいる現住所として登録されている一連の住所が出てきた。

どうやら運がいいことに手野市内に住んでいるらしい。

「ここに向かうぞ。歩いても15分とかからないところだ」

緒方の言葉で、3人はすぐに準備を整えた。

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